妹の身代りに生け贄にされたんだけどガチでマジ恋しちゃいました~世界にただ1人の男Ωは、邪神の激愛に絆される~

トモモト ヨシユキ

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3 帰ってきた男

3ー4 客

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 3ー4 客

 ロナが用意してくれた部屋で僕は、服を着替えることにした。
 ついてきたヴェルデの視線が痛い。
 きっと、また僕に服はいらないだろ、とか言いたいのに違いない。
 「お前も人の姿に戻って服を着たら?」
 ちらっとヴェルデを見るとヴェルデは、ぷいっと横を向く。
 おそらく窮屈な服を着たくないのだろう。
 というか。
 まだ、たちっぱなしだし!
 どうなってるの?
 僕は、さりげなくヴェルデに訊ねた。
 「その・・体の具合、悪いところない?」
 「ナヒ!」
 ええっ?
 僕は、まじまじとヴェルデを見る。
 犬というか、獣なのに口がきけるの?
 「話せるの?」
 僕が聞くとヴェルデがこくりと頷く。
 マジか!
 僕が着替えてリビングへと向かうとロナがお茶をいれていた。
 さすが、ロナ。
 僕は、感心していた。
 と。
 ロナが僕を見て複雑な顔をする。
 うん?
 リビングのソファに誰かが座っていることに気付いた。
 「お客様?」
 「マクシア!」
 振り向いたのは、思いがけない人物だった。
 「ルーデニア兄上?」
 ルーデニア兄上は、立ち上がり僕の方へと駆け寄ってくるとがばっと僕を抱き締めた。
 「マクシ」
 ヴェルデががぶっとルーデニア兄上の頭に噛みついたので僕は慌てて止める。
 「ヴェルデ!ダメっ!」
 ヴェルデは、とっても残念そうに兄上から離れる。
 兄上は、一瞬のことに呆然としているが、額からちょっと流血していた。
 「あ、兄上!しっかりしてください!」
 僕は、ルーデニア兄上に気付かれないように額の血を服の裾で押さえたけど、流血が酷くて止めきれない。
 「血?」
 ルーデニア兄上が滴ってきた血を手で拭ってぎょっとして顔を上げる。
 「マクシア!なんだ、その獣は?」
 ルーデニア兄上が僕を背にかばうとヴェルデに向かって叫んだ。
 「魔物か?マクシアに取り憑いたのか?」
 ヴェルデが重低音の唸り声を上げる。
 うぅっ!
 言いたいことわかる!
 ヴェルデは、ルーデニア兄上のこともロナみたいに殺すリストに入れてる!
 僕は、ルーデニア兄上に縋る。
 「大丈夫、です!それは、魔物ではないのでっ!」
 とにかく!
 僕は、ルーデニア兄上をソファに座らせるとロナを呼んで怪我の治療をした。
 僕は、簡単な治癒魔法ぐらいしか魔法は使えないのだが、血ぐらいは止められるかも、と兄上に治癒魔法をかける。
 と。
 ぱぁっと辺りに光が満ちた。
 「マクシア様?」
 はっとしてルーデニア兄上の傷を見ると跡形もなく消えていた。
 「ええっ!?」
 「どうしたんだ?マクシア」
 ルーデニア兄上に問われて僕は、信じられない気持ちで答えた。
 「傷が治りました!」
 「えっ?」
 僕がほとんどまともに魔法を使えないことを知っているルーデニア兄上は、目を丸くしている。
 「お前が魔法で治してくれたのか?」
 
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