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3 帰ってきた男
3ー5 番
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3ー5 番
僕は、それまでのことを全てルーデニア兄上に話した。
まあ、神殿でのことは、ちょっと内緒だけどね。
あそこであったことは、とてもルーデニア兄上には話せないし!
無性だった筈の僕が、なぜ、オメガになったのか知ったルーデニア兄上だったが、なぜか、それほど驚いた様子はなくて。
「そうか。『古き魔女』とラディニアの謀だったのか」
ルーデニア兄上は、僕の隣にくっついて唸り声を上げているヴェルデをちらっと見た。
「それで、それが問題の邪神なのか?」
僕は、こくりと頷いた。
「信じられないな」
ルーデニア兄上は、まじまじとヴェルデを見つめてから僕をじっと見つめる。
「これとお前が番だと?とても受け入れられない。こんな獣が王族であるお前の番だなどと認めることはできない」
ヴェルデの唸り声が一段と激しくなる。
「ヤッパり、コれ、殺す!」
ヴェルデが絞り出すような声を発するのをきいてルーデニア兄上が目を細める。
「所詮は、出自の怪しい魔物だからな。ここで殺しておくほうが後々のためにはいいかもしれないな」
「だ、ダメっ!ダメです!」
睨みあっている2人の間に入って僕は、喚いた。
「2人とも、僕は失いたくないからっ!」
「しかし、この獣を王都に連れ帰るわけにはいくまい」
ルーデニア兄上が見たこともないような冷徹な眼差しでヴェルデを睨んでいるので僕は、泣きそうになる。
「ならっ!」
僕は、ヴェルデの首もとに抱きついてふさふさの毛並みに顔を埋めた。
「僕は、もう、王都には帰りません!みんなには、僕は、やはり死んだと伝えてください!」
ヴェルデに抱きついて目を閉じて震えている僕の頬をヴェルデがぺろっと舐める。
「そうはいかないな」
聞き覚えがある声がして僕は、嫌な予感がしていた。
恐る恐る顔を上げるとリビングにクーリアスの奴が入ってくるところだった。
クーリアス?
僕は、目を瞬いた。
なんで、ここに?
「クーリアス」
リビングに入ってきたクーリアスは、ルーデニア兄上のところまで歩み寄る。
「確かに『尊きお方』の神殿は、跡形も失くなっていました。神殿があった辺りには深い穴が開いておりその中までは見通すことができませんでしたが」
クーリアスは、僕の方へと顎をしゃくった。
「こいつ・・マクシア兄上の言う通りのことがあったのではないか、と思われます」
「ということは」
ルーデニア兄上がヴェルデに向き直る。
「やはり、これが?」
「それの正体が何かはわかりませんが、あの神殿に関係があることは想像に難くないですね」
クーリアスがふん、と鼻を鳴らす。
「1度抱いたぐらいで神殿の結界を破ってまでついてくるほど懐いちまうとはな!よっぽどよかったのか?こいつが」
クーリアスがギラギラした目で僕を凝視しているのを感じて僕は、背筋に冷たいものが走った。
僕は、それまでのことを全てルーデニア兄上に話した。
まあ、神殿でのことは、ちょっと内緒だけどね。
あそこであったことは、とてもルーデニア兄上には話せないし!
無性だった筈の僕が、なぜ、オメガになったのか知ったルーデニア兄上だったが、なぜか、それほど驚いた様子はなくて。
「そうか。『古き魔女』とラディニアの謀だったのか」
ルーデニア兄上は、僕の隣にくっついて唸り声を上げているヴェルデをちらっと見た。
「それで、それが問題の邪神なのか?」
僕は、こくりと頷いた。
「信じられないな」
ルーデニア兄上は、まじまじとヴェルデを見つめてから僕をじっと見つめる。
「これとお前が番だと?とても受け入れられない。こんな獣が王族であるお前の番だなどと認めることはできない」
ヴェルデの唸り声が一段と激しくなる。
「ヤッパり、コれ、殺す!」
ヴェルデが絞り出すような声を発するのをきいてルーデニア兄上が目を細める。
「所詮は、出自の怪しい魔物だからな。ここで殺しておくほうが後々のためにはいいかもしれないな」
「だ、ダメっ!ダメです!」
睨みあっている2人の間に入って僕は、喚いた。
「2人とも、僕は失いたくないからっ!」
「しかし、この獣を王都に連れ帰るわけにはいくまい」
ルーデニア兄上が見たこともないような冷徹な眼差しでヴェルデを睨んでいるので僕は、泣きそうになる。
「ならっ!」
僕は、ヴェルデの首もとに抱きついてふさふさの毛並みに顔を埋めた。
「僕は、もう、王都には帰りません!みんなには、僕は、やはり死んだと伝えてください!」
ヴェルデに抱きついて目を閉じて震えている僕の頬をヴェルデがぺろっと舐める。
「そうはいかないな」
聞き覚えがある声がして僕は、嫌な予感がしていた。
恐る恐る顔を上げるとリビングにクーリアスの奴が入ってくるところだった。
クーリアス?
僕は、目を瞬いた。
なんで、ここに?
「クーリアス」
リビングに入ってきたクーリアスは、ルーデニア兄上のところまで歩み寄る。
「確かに『尊きお方』の神殿は、跡形も失くなっていました。神殿があった辺りには深い穴が開いておりその中までは見通すことができませんでしたが」
クーリアスは、僕の方へと顎をしゃくった。
「こいつ・・マクシア兄上の言う通りのことがあったのではないか、と思われます」
「ということは」
ルーデニア兄上がヴェルデに向き直る。
「やはり、これが?」
「それの正体が何かはわかりませんが、あの神殿に関係があることは想像に難くないですね」
クーリアスがふん、と鼻を鳴らす。
「1度抱いたぐらいで神殿の結界を破ってまでついてくるほど懐いちまうとはな!よっぽどよかったのか?こいつが」
クーリアスがギラギラした目で僕を凝視しているのを感じて僕は、背筋に冷たいものが走った。
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