妹の身代りに生け贄にされたんだけどガチでマジ恋しちゃいました~世界にただ1人の男Ωは、邪神の激愛に絆される~

トモモト ヨシユキ

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5 辺境スローライフ(陰謀編)

5ー9 兄上の心配

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 5ー9 兄上の心配

 「実は・・」
 ルーデニア兄上が言いにくそうに口を開いた。
 「少しだけ気にかかっているのだが」
 「はい?」
 僕は、身を乗り出してルーデニア兄上の言葉に耳を傾ける。
 兄上は、頬を赤らめると視線をそらせた。
 「お前とその、ヴェルデのことなんだが」
 うん?
 なんか嫌な予感がしてしまう。
 僕は、ぎゅっと膝の上に置いた手を握りしめる。
 「僕とヴェルデがどうかしましたか?」
 「いや・・大したことではないんだが」
 いつもの兄上らしくない様子に僕は、緊張していた。
 もしかしてやはり邪神であるヴェルデをもう一度どこかに封じ込めようということになったのだろうか?
 僕は、息を飲んでじっと兄上のことを凝視していた。
 ルーデニア兄上は、ますます顔を赤くしている。
 もしかして体調がお悪いのだろうか?
 「マクシア・・お前の体が大丈夫か心配で」
 ルーデニア兄上が目を伏せる。
 「あんなにも激しく邪神に責められてはお前の身がもたないのではないかと思って」
 はい?
 僕は、兄上の言葉に目を丸くしていた。
 聞こえていたんですか?
 僕は、恥ずかしくて全身がかぁっと火照ってきてうつ向く。
 「あ、の、それ、は」
 「今までの贄は、みな、邪神に殺されてきたのだろう?このままでは、せっかく助かったお前まで失うことになるのではないかと、思って」
 ルーデニア兄上が耳まで赤くして話を続けているのを見て思わず泣きそうになる。
 「とにかく、なんとか邪神に頼んでその、ほどほどにしてもらえないものか、と思ってな」
 ほどほどって!
 僕は、涙ぐんだ瞳で兄上を見つめた。
 「その・・僕も、気をつけてはいるのですが、その・・なかなかヴェルデを鎮められなくて・・」
 「もしも、辛いようなら遠慮なく相談して欲しい。神殿ともこのことは協議している。封じることは無理でもお前を邪神から守るぐらいのことはできるだろう」
 ルーデニア兄上が申し訳なさげに僕を見つめた。
 「お前にばかり過酷な責務を与えてすまない、マクシア。だが、これは、お前にしかできないことだ。許してくれ」
 「大丈夫です!」
 僕は、慌てて答えた。
 「ヴェルデのことは、心配いりません。あれは、僕の番ですから!僕がしっかりと監督しますから。神殿などに相談されずとも心配はありませんから!」
 「しかし」
 ルーデニア兄上がちらっと僕をうかがう。
 「壁越しに伝わってくる声が・・その、酷く追い詰められているようだから気になってしまって。その、お前が苦しんでいるのではないか、と」
 「苦しんでなんて!」
 というか。
 すごく気持ちよすぎてるだけなので!
 僕は、顔から火が吹き出しそうな気がしてますますうつ向いてしまう。
 ヴェルデの奴!
 僕は、ぎりぎりと歯軋りしていた。
 今夜こそ、お仕置きだからな!
 
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