妹の身代りに生け贄にされたんだけどガチでマジ恋しちゃいました~世界にただ1人の男Ωは、邪神の激愛に絆される~

トモモト ヨシユキ

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7 崩壊する世界

7ー9 プロポーズ

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 7ー9 プロポーズ

 ルーデニア兄上が僕のもとを訪れたのは夜も更けてからのことだった。
 ソファに腰かけて待っている僕を見るとルーデニア兄上は、微かに目を細めた。
 「待たせたな、マクシア。すまない、公務がたて込んでいた」
 僕の正面に置かれた椅子に腰かけてルーデニア兄上は、深いため息を漏らす。
 疲れた様子でこめかみを手で揉んでいる兄上に僕は訊ねた。
 「ヴェルデをどうするつもりですか?」
 「どうも」
 ルーデニア兄上が冷ややかな青い瞳で僕を射るように見つめる。
 「あれは、我々の世の理の外の者だ。この世界のためにももとの場所へと戻ってもらわねばならない」
 もとの場所?
 僕は、兄上の冷徹な言葉に衝撃を受けていた。
 ヴェルデを再び魔境の神殿に封じるつもりなのか?
 「お待ちください!」
 僕は、ルーデニア兄上をすがるように見つめた。
 「ヴェルデは、確かに封じられていました。でも、今ではそんなに邪悪な存在だとは思えません!どうか、お考え直しを!」
 「マクシア」
 ルーデニア兄上が僕の潤んだ瞳を覗き込んだ。
 神々しいまでに美しいルーデニア兄上に見つめられて僕は、思わずせわしなく瞬いた。
 ルーデニア兄上が僕の手をとる。
 「お前があの獣に侵されて精神を汚染されていることは知っている。だが、安心するがいい。すぐにあのような獣のことなど忘れさせてやる」
 「ルーデニア兄上」
 兄上が僕の手を持ち上げて口許へと運ぶ。
 ルーデニア兄上の冷たい唇が触れて僕は、びくん、と体を強ばらせた。
 「お前を愛している、マクシア」
 ルーデニア兄上の言葉に僕は、弾かれたように顔を兄上の方へと向けた。
 兄上は、僕と視線を合わせると口許を緩める。
 「昔から・・お前と初めて出会ったあの時からその気持ちは変わらない」
 「兄上・・」
 「マクシア」
 ルーデニア兄上が立ち上がると僕の側へと移動してくる。
 隣に座るとルーデニア兄上は、すっと僕の腰へと腕を回した。
 「私の気持ちを受け入れて我が妻になってくれないか?」
 「それは、無理、です、兄上」
 僕は、兄上から体を離そうとしながら告げた。
 「僕には番が」
 「しかし、あの獣はもう二度とお前のもとには帰らない」
 ルーデニア兄上がふぅっと嘆息する。
 「だが・・そうだな。もしもお前が私の妻となり私の子を産めば、そのときはあの獣を解放してやってもいい」
 僕は、はっと兄上の顔を見た。
 「本当ですか?僕が兄上と婚姻して子を産めばヴェルデを解放してくださいますか?」
 「もちろん」
 ルーデニア兄上が優しく微笑んだ。
 「私が今までにお前に嘘をついたことがあったか?マクシア」
  
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