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8 異界との狭間
8ー9 おかえり!
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8ー9 おかえり!
「それが邪神を封じた始まりなのか?」
「そうだ」
僕の問いに時の神は、頷いた。
「再び月の男神であるお前が甦り闇の神は封印を解いた。我々は、事の次第を見守ることとしていたんだよ」
月の男神、つまり僕が戻ったならもう、闇の神であるヴェルデを封じる必要はない。
そう他の神々は思ったのだという。
なのにヴェルデが封じられたのは、光の神の意向なのだという。
「はっきり言えばあいつは、この機会にお前を独り占めしようと考えたんだな」
時の神が肩をすくめる。
「まったく。兄弟ゲンカみたいなもんだが」
兄弟喧嘩?
僕は、だんだんと腹が立ってきていた。
なんで、こんなことで僕がヴェルデを失わなくちゃいけないわけ?
「それは、お前にもともと2人の夫がいたからだな」
時の神がふぅっとため息を漏らす。
「どうすることもできない。あいつらをなんとかできる者がいるとしたらそれは、お前しかいないんだよ、マクシア」
僕が?
僕は、ぱちぱちっと瞬きした。
「頼むよ、マクシア。なんとかしてこの争いを終わらしてくれないか?」
時の神が頭を下げる。
「このままだとまた、あの2人が争いを始めてしまう。その前に、お前が2人を止めてくれ」
「そんな・・」
僕は、低く呻いた。
「僕に神様を止める力なんてないし!どうしろっていうんだよ?」
「それは、お前がなんとかして欲しい」
時の神の声がだんだんと遠退いていく。
「ちょ、待ってくれ!」
僕は、遠ざかっていく声に向かって叫んだ。
がばっと起き上がった僕は、はぁはぁっと荒い呼吸を繰り返していた。
「夢・・ただの夢、だよね?」
僕は、頭を振った。
まったく!
どうかしているし!
光の神と闇の神の争い?
闇の神がヴェルデだとして、光の神ってのはなんだよ?
はぁ、っと僕がため息をついた時、突然、世界が揺れた。
「な、何、これ?」
床、というか建物全体が揺れている?
しばらくして揺れがおさまると部屋にロナが飛び込んできた。
「大丈夫ですか?マクシア様!」
「僕は、平気だけど」
僕は、ゆっくりとベッドから出ると立ち上がろうとしてよろめいた。
「危ない!」
ぎゅっと目を閉じた僕の体が何かに掬い上げられるのを感じて僕は、目を開いた。
そこには、黒い獣がいた。
まさに初めて出会った時のヴェルデのような獣に僕は、震える声で問いかけた。
「ヴェルデ・・?ヴェルデなのか?」
がるる、っと獣が咆哮を上げる。
間違いない!
ヴェルデ、だ!
僕は、ぎゅっと獣を抱き締めた。
「おかえり、ヴェルデ!」
「それが邪神を封じた始まりなのか?」
「そうだ」
僕の問いに時の神は、頷いた。
「再び月の男神であるお前が甦り闇の神は封印を解いた。我々は、事の次第を見守ることとしていたんだよ」
月の男神、つまり僕が戻ったならもう、闇の神であるヴェルデを封じる必要はない。
そう他の神々は思ったのだという。
なのにヴェルデが封じられたのは、光の神の意向なのだという。
「はっきり言えばあいつは、この機会にお前を独り占めしようと考えたんだな」
時の神が肩をすくめる。
「まったく。兄弟ゲンカみたいなもんだが」
兄弟喧嘩?
僕は、だんだんと腹が立ってきていた。
なんで、こんなことで僕がヴェルデを失わなくちゃいけないわけ?
「それは、お前にもともと2人の夫がいたからだな」
時の神がふぅっとため息を漏らす。
「どうすることもできない。あいつらをなんとかできる者がいるとしたらそれは、お前しかいないんだよ、マクシア」
僕が?
僕は、ぱちぱちっと瞬きした。
「頼むよ、マクシア。なんとかしてこの争いを終わらしてくれないか?」
時の神が頭を下げる。
「このままだとまた、あの2人が争いを始めてしまう。その前に、お前が2人を止めてくれ」
「そんな・・」
僕は、低く呻いた。
「僕に神様を止める力なんてないし!どうしろっていうんだよ?」
「それは、お前がなんとかして欲しい」
時の神の声がだんだんと遠退いていく。
「ちょ、待ってくれ!」
僕は、遠ざかっていく声に向かって叫んだ。
がばっと起き上がった僕は、はぁはぁっと荒い呼吸を繰り返していた。
「夢・・ただの夢、だよね?」
僕は、頭を振った。
まったく!
どうかしているし!
光の神と闇の神の争い?
闇の神がヴェルデだとして、光の神ってのはなんだよ?
はぁ、っと僕がため息をついた時、突然、世界が揺れた。
「な、何、これ?」
床、というか建物全体が揺れている?
しばらくして揺れがおさまると部屋にロナが飛び込んできた。
「大丈夫ですか?マクシア様!」
「僕は、平気だけど」
僕は、ゆっくりとベッドから出ると立ち上がろうとしてよろめいた。
「危ない!」
ぎゅっと目を閉じた僕の体が何かに掬い上げられるのを感じて僕は、目を開いた。
そこには、黒い獣がいた。
まさに初めて出会った時のヴェルデのような獣に僕は、震える声で問いかけた。
「ヴェルデ・・?ヴェルデなのか?」
がるる、っと獣が咆哮を上げる。
間違いない!
ヴェルデ、だ!
僕は、ぎゅっと獣を抱き締めた。
「おかえり、ヴェルデ!」
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