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第19章
彩芽、見せられる1
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ミセーリアの見せる過去の光景の中で、ミセーリアを救おうと奔走するヴェンガンとマリアベールが断片的にザッピングし続ける。
それが過去にあった事実なのか、ミセーリアの都合の良い記憶なのかは分からない。
しかし、今の所はマリアベールが聞かせた説明と矛盾も無く、ミセーリアとヴェンガンが深い関係であった事が最も衝撃的な情報に留まっていた。
彩芽の思考などお構いなしに、場面は切り替わっていく。
四百年前のフィデーリス城。
今と変わらぬ二つの月に照らされる部屋。
テーブルに置かれた蝋燭。
フィデーリス騎士団長らしきエルフには珍しい初老の男と、マリアベールとヴェンガンとミセーリアが話をしている。
「エレンホスは援軍を六千に引き上げる約束を」
マリアベールが朗報とばかりに報告している。
「よかった。ご苦労様でした。マリアベール」
「良くなどありません、ミセーリア様。エレンホスの奴らは端から勝つ気が無いのです。数で並んでも戦争が長引くだけ。悪戯に民を殺す事になりかねません」
ヴェンガンの民を思っての発言に、当時のヴェンガンはまともであったと言うマリアベールの昔話が事実であった事に改めて驚く。
「ヴェンガン、兵は既に数千が死んでいる。彼らの犠牲と陛下とマリアベール殿の努力の上に作り出した好機、無駄にする気か!」
騎士団長はヴェンガンの意見に真っ向から反対している。
どうやら、ミセーリアの下には大臣のヴェンガン、魔法使いのマリアベール、そして騎士団長の三人がそれぞれトップを担って仕えていた様だ。
「今こそ好機を生かし、少しでもこちら側に有利な和平を結ぶべきです!」
「数千の同胞の死、ようやく現れた援軍、それらを何だと考えておる! 勝ちの可能性をもう捨てる気か大臣貴様!」
「あなたこそ戦争での勝利にこだわり過ぎていると言っているのだガモス卿!」
「二人共、落ち着け。ミセーリア王の御前だ。我は、ガモス卿の考えも理解出来る。全ての兵達に加護を施したのは、ほかならぬ我だ。だが、策無くして勝利は無く、その具体策も無いと言って良いのが現実。数で拮抗しようとも劣勢に変わりはない。ガモス卿もその点で異論はあるまい。ヴェンガン大臣の言う和平も、今の状況でマルギアスが素直に受け入れるとすれば、完全降伏の上、相手の要求を呑む以外にはあり得ぬだろう」
「では、マリアベール殿はどうすれば良いと?」
「……さらに友好国に呼びかけ、援軍と軍備を整えると同時に、それを山車に和平を進めるのが現状取り得る戦略としては良いかと。すでにヴェンガン大臣によって城壁建設もかなり進んでいる。マルギアスとて容易に攻め込むのが得策ではない事は分かる筈……」
場面が変わる。
ヴェンガンがミセーリアと密談している。
「ミセーリア様、密偵から入った情報です。エレンホスが用意している兵のほとんどは、奴隷兵の様です」
「なんですって!?」
「情報によると練度の高い正規兵は一割もいないとか。さらに、エレンホスの本当の目的は、マリアベールの魔法の秘密だとも……」
「マリアにその話は?」
「まだです」
「すぐに伝え……いえ、今すぐ連れてきて。ガモス卿も」
場面が変わる。
「その情報が本当なら……エレンホスが来たとて戦になれば勝ち目は無い……降伏同然の和平か死か……エレンホスとの共同戦線も意味がなくなる……しかし我々には、もう後が……」
頼みの綱に裏切られ、他に策が無いかとマリアベールは追い詰められた表情で考える。
「……ヴェンガン、マリアベール、ガモス。戦の勝敗は、決したのです。これ以上民が死ぬのは無意味……マルギアスに……降伏しましょう」
「ミセーリア様、そんな事をすればフィデーリスはマルギアスの領土となり、民は奴隷か、良くても下級市民に……和平への道を。降伏だけは、決してなりません」
ヴェンガンが真っ先に反対した。
「我ら騎士、最後の一騎になろうとも国と陛下の為に命を捨てて戦う覚悟ならとうに済んでおります。どうか……」
「ミセーリア王、ヴェンガン大臣の言う通りです。あなた様御身を差し出した所で民草には悲惨な道が……それに、そうなれば……あなたは殺されるか、良くてマルギアスの愚王の妃となるのですよ! 他の道をお考え下さい!」
「愚王の妃になって民に未来が残されるなら本望です」
場面が変わる。
「ミセーリア、内密に」
「どうしたのヴェンガン」
「マルギアスとの交渉の件です……密使を送りました」
「奴らは、何を言ってきたの?」
「王の……首です」
「そう……私の首と引き換えに、何を得られるの? 民には奴隷以外の道が?」
「ミセーリア、くれぐれもご内密に……マルギアス王家は、晒す為の王の首を差し出せば、それで良いと……それはあなたの首でなくとも良い」
「どういう事? 身代わりを?」
「ミセーリア。マリアベールの魔法欲しさに、あなたを謀ったエレンホス王の首を差し出すのです。あなたの、これから夫になる男の父親の首を」
「!?」
「幸い、まだ婚約は取り消されておりません。エレンホス側は、思惑にこちらが気付いていないと思っている。このままセクレトとの結婚が決まれば、式の席にエレンホス王は必ず来ます。そこをマルギアスに差し出すのです」
「どうやって、そんな……ヴェンガン、なんて恐ろしい事を……」
「これで、あなたと民の命は救われる……これがあなたと民を救う、数少ない道なのです。ですが、あなたには、混乱に乗じて死んだ事に、ほとぼりが冷めても別人になってもらいます。どうか……ご決断下さい……あなたを永遠に失うなど私には耐えられない。どうか」
「考えさせて……少しだけ、お願い……」
「……お待ちください。実は、もう一つ条件が」
「まだ何か?」
「マルギアス側は、マリアベールの引き渡しか、即時処刑を求めております」
「そんな事!?」
「ええ、ですから、マリアベールにもあなたと同時に、死を偽装して貰う事に……」
場面が変わる。
フィデーリス城のエントランス。
「セクレト王子、フィデーリスへようこそ。歓迎いたします」
「エルフは皆美しいと聞いていたが、ここまでとは……ミセーリア陛下はどちらに?」
「彼女が、ミセーリア・アダマス王であらせられます」
「これは驚いた。なんと若く美しい……陛下自ら、自分の様な若輩の迎えに来られるとは……とんだご無礼を……」
「長旅でお疲れでしょう。まずは身体をお休めになってください」
「いえ、あなたの美しさを目にすれば私で無くとも、どの様な疲れもたちどころに吹き飛ぶでしょう。今回は婚約者ではなく、大使として来ました。聞くところによるとマルギアスの連中が迫っていると……すぐにでも援軍派兵の具体的な話をしたい」
場面が変わる。
「なんだ!? ここはどこだ!?」
そこは、薄暗い地下牢であった。
目隠しをされたセクレトは、状況が分からない様子。
彩芽の目には、椅子に縛られたセクレトの前に立つヴェンガンと、二人を見守るミセーリアが見えている。
ヴェンガンがセクレトに薬を嗅がせる。
すると、セクレトは急に大人しくなり、その状態のセクレトにミセーリアが「ドミネーション」と言い魔法をかけた。
現在マリアベールにかけられた精神支配魔法と同じだろう。
「セクレト王子、エレンホス王は……派兵する気は本当にあるの?」
「ある……」
「それは、奴隷兵?」
「奴隷兵も、いる……」
「割合は?」
「三割……」
どうやら密偵の情報は正確な情報では無いらしい。
ミセーリアは、もう一つの密偵からの情報も確認の為に聞いた。
「セクレト王子……エレンホス王は、不死の魔法の秘密が狙い?」
「違う」
「そう……」
ヴェンガンとミセーリアは、まだ和平に向けたチャンスが残っているのかもしれないと、そう思った。
密偵の情報が間違いならば、同盟は機能し、マルギアスにエレンホス王を差し出す必要は無い。
だが、セクレトの口から言葉が続く。
「金だ」
「お金? なら、戦争に勝てれば、謝礼を払うと言っても兵の増員を断ったのは……まるでフィデーリスを勝たせる気が無い風でしたが」
「ない……」
あっさりとした回答に、ヴェンガンは動揺する。
派兵するのに、勝たせないとは意味が分からない。
「……どういう事だ!?」
「どういう事?」
「フィデーリスと、マルギアスには、これから先も、ずっと戦って貰う……」
「そんな事をして何になるの!?」
「エレンホスはフィデーリスとマルギアスに商品を売っている……武器、金属、木、城壁の岩、出稼ぎの職人もいる。フィデーリスの軍事力では、エレンホスがどんな協力をしようともマルギアスには勝てない。マルギアスはエポストリア連王国全てを持って相手にしても、大きな被害を出す相手。だが、フィデーリスは、援助し続ければ簡単には負けない。フィデーリスの不死の軍勢はマルギアスにとっては昔から脅威だった……少し煽ってやれば、戦になる事はわかっていた。だから私達は何年もの間……」
「!?」
当時のヴェンガンとミセーリアと共に、彩芽も戦争の火種の事実に衝撃を受けた。
形だけだったとは言え、フィデーリスとエレンホスは元々連王国と言う共同体に属する同盟国である。
それが敵国と同盟国を戦争させて稼ぐなんて事を平然とされていたと当事者に語られては、そこに沸くのは怒りだけである。
「エレンホス王が、マルギアスをけしかけたのか!?」
「どうなの!?」
「エレンホス王は許可しただけだ……計画したのは、全て私だ。マルギアスにはスパイを送り込んで民衆を煽った。フィデーリスが盾となり、外貨を稼ぐことでエレンホスのみならずエポストリアは潤い、その先に打倒マルギアス王国が待っている」
「私達は捨て駒だと言うの!? あなたの狙いは? セクレト王子、お金の為? あなたはなぜ私と婚姻を? 狙いは何?」
「私がフィデーリスの中に入る事で、エレンホスは表立ってフィデーリスと取引が出来る……それよりも一番の理由は、不死の魔法を盗むには、私自らが乗り込んだ方が良い……それに、噂名高いミセーリアを妻として好きに出来る。全ては、マルギアス王国を倒す為の準備の為。フィデーリス王国は勝てないが滅びもしない」
それが過去にあった事実なのか、ミセーリアの都合の良い記憶なのかは分からない。
しかし、今の所はマリアベールが聞かせた説明と矛盾も無く、ミセーリアとヴェンガンが深い関係であった事が最も衝撃的な情報に留まっていた。
彩芽の思考などお構いなしに、場面は切り替わっていく。
四百年前のフィデーリス城。
今と変わらぬ二つの月に照らされる部屋。
テーブルに置かれた蝋燭。
フィデーリス騎士団長らしきエルフには珍しい初老の男と、マリアベールとヴェンガンとミセーリアが話をしている。
「エレンホスは援軍を六千に引き上げる約束を」
マリアベールが朗報とばかりに報告している。
「よかった。ご苦労様でした。マリアベール」
「良くなどありません、ミセーリア様。エレンホスの奴らは端から勝つ気が無いのです。数で並んでも戦争が長引くだけ。悪戯に民を殺す事になりかねません」
ヴェンガンの民を思っての発言に、当時のヴェンガンはまともであったと言うマリアベールの昔話が事実であった事に改めて驚く。
「ヴェンガン、兵は既に数千が死んでいる。彼らの犠牲と陛下とマリアベール殿の努力の上に作り出した好機、無駄にする気か!」
騎士団長はヴェンガンの意見に真っ向から反対している。
どうやら、ミセーリアの下には大臣のヴェンガン、魔法使いのマリアベール、そして騎士団長の三人がそれぞれトップを担って仕えていた様だ。
「今こそ好機を生かし、少しでもこちら側に有利な和平を結ぶべきです!」
「数千の同胞の死、ようやく現れた援軍、それらを何だと考えておる! 勝ちの可能性をもう捨てる気か大臣貴様!」
「あなたこそ戦争での勝利にこだわり過ぎていると言っているのだガモス卿!」
「二人共、落ち着け。ミセーリア王の御前だ。我は、ガモス卿の考えも理解出来る。全ての兵達に加護を施したのは、ほかならぬ我だ。だが、策無くして勝利は無く、その具体策も無いと言って良いのが現実。数で拮抗しようとも劣勢に変わりはない。ガモス卿もその点で異論はあるまい。ヴェンガン大臣の言う和平も、今の状況でマルギアスが素直に受け入れるとすれば、完全降伏の上、相手の要求を呑む以外にはあり得ぬだろう」
「では、マリアベール殿はどうすれば良いと?」
「……さらに友好国に呼びかけ、援軍と軍備を整えると同時に、それを山車に和平を進めるのが現状取り得る戦略としては良いかと。すでにヴェンガン大臣によって城壁建設もかなり進んでいる。マルギアスとて容易に攻め込むのが得策ではない事は分かる筈……」
場面が変わる。
ヴェンガンがミセーリアと密談している。
「ミセーリア様、密偵から入った情報です。エレンホスが用意している兵のほとんどは、奴隷兵の様です」
「なんですって!?」
「情報によると練度の高い正規兵は一割もいないとか。さらに、エレンホスの本当の目的は、マリアベールの魔法の秘密だとも……」
「マリアにその話は?」
「まだです」
「すぐに伝え……いえ、今すぐ連れてきて。ガモス卿も」
場面が変わる。
「その情報が本当なら……エレンホスが来たとて戦になれば勝ち目は無い……降伏同然の和平か死か……エレンホスとの共同戦線も意味がなくなる……しかし我々には、もう後が……」
頼みの綱に裏切られ、他に策が無いかとマリアベールは追い詰められた表情で考える。
「……ヴェンガン、マリアベール、ガモス。戦の勝敗は、決したのです。これ以上民が死ぬのは無意味……マルギアスに……降伏しましょう」
「ミセーリア様、そんな事をすればフィデーリスはマルギアスの領土となり、民は奴隷か、良くても下級市民に……和平への道を。降伏だけは、決してなりません」
ヴェンガンが真っ先に反対した。
「我ら騎士、最後の一騎になろうとも国と陛下の為に命を捨てて戦う覚悟ならとうに済んでおります。どうか……」
「ミセーリア王、ヴェンガン大臣の言う通りです。あなた様御身を差し出した所で民草には悲惨な道が……それに、そうなれば……あなたは殺されるか、良くてマルギアスの愚王の妃となるのですよ! 他の道をお考え下さい!」
「愚王の妃になって民に未来が残されるなら本望です」
場面が変わる。
「ミセーリア、内密に」
「どうしたのヴェンガン」
「マルギアスとの交渉の件です……密使を送りました」
「奴らは、何を言ってきたの?」
「王の……首です」
「そう……私の首と引き換えに、何を得られるの? 民には奴隷以外の道が?」
「ミセーリア、くれぐれもご内密に……マルギアス王家は、晒す為の王の首を差し出せば、それで良いと……それはあなたの首でなくとも良い」
「どういう事? 身代わりを?」
「ミセーリア。マリアベールの魔法欲しさに、あなたを謀ったエレンホス王の首を差し出すのです。あなたの、これから夫になる男の父親の首を」
「!?」
「幸い、まだ婚約は取り消されておりません。エレンホス側は、思惑にこちらが気付いていないと思っている。このままセクレトとの結婚が決まれば、式の席にエレンホス王は必ず来ます。そこをマルギアスに差し出すのです」
「どうやって、そんな……ヴェンガン、なんて恐ろしい事を……」
「これで、あなたと民の命は救われる……これがあなたと民を救う、数少ない道なのです。ですが、あなたには、混乱に乗じて死んだ事に、ほとぼりが冷めても別人になってもらいます。どうか……ご決断下さい……あなたを永遠に失うなど私には耐えられない。どうか」
「考えさせて……少しだけ、お願い……」
「……お待ちください。実は、もう一つ条件が」
「まだ何か?」
「マルギアス側は、マリアベールの引き渡しか、即時処刑を求めております」
「そんな事!?」
「ええ、ですから、マリアベールにもあなたと同時に、死を偽装して貰う事に……」
場面が変わる。
フィデーリス城のエントランス。
「セクレト王子、フィデーリスへようこそ。歓迎いたします」
「エルフは皆美しいと聞いていたが、ここまでとは……ミセーリア陛下はどちらに?」
「彼女が、ミセーリア・アダマス王であらせられます」
「これは驚いた。なんと若く美しい……陛下自ら、自分の様な若輩の迎えに来られるとは……とんだご無礼を……」
「長旅でお疲れでしょう。まずは身体をお休めになってください」
「いえ、あなたの美しさを目にすれば私で無くとも、どの様な疲れもたちどころに吹き飛ぶでしょう。今回は婚約者ではなく、大使として来ました。聞くところによるとマルギアスの連中が迫っていると……すぐにでも援軍派兵の具体的な話をしたい」
場面が変わる。
「なんだ!? ここはどこだ!?」
そこは、薄暗い地下牢であった。
目隠しをされたセクレトは、状況が分からない様子。
彩芽の目には、椅子に縛られたセクレトの前に立つヴェンガンと、二人を見守るミセーリアが見えている。
ヴェンガンがセクレトに薬を嗅がせる。
すると、セクレトは急に大人しくなり、その状態のセクレトにミセーリアが「ドミネーション」と言い魔法をかけた。
現在マリアベールにかけられた精神支配魔法と同じだろう。
「セクレト王子、エレンホス王は……派兵する気は本当にあるの?」
「ある……」
「それは、奴隷兵?」
「奴隷兵も、いる……」
「割合は?」
「三割……」
どうやら密偵の情報は正確な情報では無いらしい。
ミセーリアは、もう一つの密偵からの情報も確認の為に聞いた。
「セクレト王子……エレンホス王は、不死の魔法の秘密が狙い?」
「違う」
「そう……」
ヴェンガンとミセーリアは、まだ和平に向けたチャンスが残っているのかもしれないと、そう思った。
密偵の情報が間違いならば、同盟は機能し、マルギアスにエレンホス王を差し出す必要は無い。
だが、セクレトの口から言葉が続く。
「金だ」
「お金? なら、戦争に勝てれば、謝礼を払うと言っても兵の増員を断ったのは……まるでフィデーリスを勝たせる気が無い風でしたが」
「ない……」
あっさりとした回答に、ヴェンガンは動揺する。
派兵するのに、勝たせないとは意味が分からない。
「……どういう事だ!?」
「どういう事?」
「フィデーリスと、マルギアスには、これから先も、ずっと戦って貰う……」
「そんな事をして何になるの!?」
「エレンホスはフィデーリスとマルギアスに商品を売っている……武器、金属、木、城壁の岩、出稼ぎの職人もいる。フィデーリスの軍事力では、エレンホスがどんな協力をしようともマルギアスには勝てない。マルギアスはエポストリア連王国全てを持って相手にしても、大きな被害を出す相手。だが、フィデーリスは、援助し続ければ簡単には負けない。フィデーリスの不死の軍勢はマルギアスにとっては昔から脅威だった……少し煽ってやれば、戦になる事はわかっていた。だから私達は何年もの間……」
「!?」
当時のヴェンガンとミセーリアと共に、彩芽も戦争の火種の事実に衝撃を受けた。
形だけだったとは言え、フィデーリスとエレンホスは元々連王国と言う共同体に属する同盟国である。
それが敵国と同盟国を戦争させて稼ぐなんて事を平然とされていたと当事者に語られては、そこに沸くのは怒りだけである。
「エレンホス王が、マルギアスをけしかけたのか!?」
「どうなの!?」
「エレンホス王は許可しただけだ……計画したのは、全て私だ。マルギアスにはスパイを送り込んで民衆を煽った。フィデーリスが盾となり、外貨を稼ぐことでエレンホスのみならずエポストリアは潤い、その先に打倒マルギアス王国が待っている」
「私達は捨て駒だと言うの!? あなたの狙いは? セクレト王子、お金の為? あなたはなぜ私と婚姻を? 狙いは何?」
「私がフィデーリスの中に入る事で、エレンホスは表立ってフィデーリスと取引が出来る……それよりも一番の理由は、不死の魔法を盗むには、私自らが乗り込んだ方が良い……それに、噂名高いミセーリアを妻として好きに出来る。全ては、マルギアス王国を倒す為の準備の為。フィデーリス王国は勝てないが滅びもしない」
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