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番外編
推し活といえば!
しおりを挟む時系列は、本編のエピローグに入る前辺り(二人が婚約したあとの中等部3年生)のお話です。
* * * * *
「それじゃあまた明日」
「はい! アルたん、送ってくれてありがとうございました!」
授業が終わり次第、寮までアルノルト様に送ってもらい笑顔で別れる。アルノルト様はもう王太子妃教育を行わなくてよくなったのだが、その代わりブレイズフォード家の後継者としての勉強が始まった。
王太子妃教育とは違い、そこまで大変なわけではないそうだが、それでも俺なんかより忙しいことに変わりはない。それでも毎日こうして朝は寮まで迎えに来てくれて、帰りはちゃんと送ってくれる。
しかもその時ずっと手を繋いでるんだ。推し様と手を繋いでの登下校。未だに緊張はするけどすっごく嬉しい! 推し様と登下校なんて最高の毎日だ。
アルノルト様の姿が見えなくなると、俺は猛ダッシュで寮部屋へと向かう。実は今日はとっても大切な日。俺がずっと待ち望んでいたあるモノが完成したのだ。
「ただいま!」
「おかえり。ほら、着替えを用意しておいたぞ」
「ありがと! 着替えたらすぐに出かけるからな!」
「へいへい」
着ていた制服を勢いよくぽんぽんぽーんと脱ぎ捨て、普段着に袖を通す。恐らく人生で一番早く着替えたんじゃなかろうか。着替えが終わるなり、俺はペレスを引き連れて寮を出た。
◇
「お疲れ様ですッ! はぁっ、はぁっ……」
「お、来たかい。ひひひ。そんなに慌てなくても逃げやしないのに相変らず面白い子だねぇ」
息せき切らして向かったのは魔女の店。ちょうど閉店したタイミングで、魔女が今日の売り上げを確認しているところだった。
乗合馬車に乗って魔女の店の近くで降りると、もうそこからは全力疾走。ペレスも必死に追いかけてきたから二人してぜぇぜぇと息を荒げている。
「だって出来たっていうから! 早く確認したくって!!」
「そんな大声出さなくたって聞こえてるよ。まったく……ちょっと待ってな」
「は、早く! 早くお願いします!」
急かす俺を呆れたように肩をすくませた魔女は、のそりと店の裏へと消えていった。ああ、俺の心臓がばくばくと激しく脈打っている。魔女と事業を始めてからいつかは手にしたいと思っていた、俺の待ち望んだアレがもうすぐやってくる……!
落ち着かなくて客のいなくなった店の中をうろうろと歩き回る。じっとなんかしていられなかった。
「エルバート様、ちょっとは落ち着いたらどうだ?」
「落ち着けるわけがないだろう! だってアレを! アレをやっと手に出来るんだぞ!? ……って戻ってきた!」
魔女が呆れた表情で店の中へ戻って来るが、俺はそんなことを気にする暇がなかった。なぜなら俺の視線は魔女の手にある、あるモノに集中していたからだ。
「……なんて顔してんだい。あんたの今の顔、見せてやりたいよ。ほら、受け取りな」
「はわぁ~……」
ぶるぶると震える手で魔女からとある品を受け取る。俺の手に、やっと、これがっ……!
「ふぉぉぉぉぉ! これぞっ! これぞ『アルたんぬい』ッ!」
なんて、なんって可愛いんだ! 思わずぎゅっとアルたんぬいを抱きしめる。デフォルメされたアルノルト様をぬいぐるみにしてほしいと魔女に依頼したのだが、こんなに完璧なぬいにしてくれたなんて感激意外にない!
納得いくまでペレスにはデザイン画を描いて描いて描きまくってもらい――当然途中でペレスにキレられた――それを魔女にぬいぐるみにしてもらうよう依頼していたのだ。
針子の皆はぬいぐるみを作る技術は完璧だが、人をこんな風にデフォルメするなんてこの世界にはない。だが針子達はやってくれた。そのお陰でこの世界初のキャラクターぬいが今ここに爆誕したのだ!
これを感激しないなんて無理だろう! 前世には当たり前にあったキャラぬい。それをまた手にすることが出来るとはッ!
「ほんっっっっっとにありがとうございましたぁッ!!」
「ぐっ……人の耳を壊す気かい! そんなに大きな声出さなくたって聞こえてるよ! ……まったく。まぁアンタにはいつも世話になってるからね。そこまで喜んでもらえてよかったよ」
完璧なアルたんぬいだ。これから大小さまざまなぬいも作ってもらおう! そしてそれをベッドの上に並べて一緒に眠るんだ! えへへへへ♡ 楽しみすぎるっ!
「エルバート、ちょいと相談なんだがこれを商品化してもいいかい?」
「え? アルたんぬいを? ダメダメダメ! これはアルノルト様にだって秘密にしてるんだから!」
アルノルト様をモデルにしてぬいぐるみを作ったなんて知られたら、きっとアルノルト様は怒るだろう。確かにこのアルたんぬいは可愛さ満点だが、あくまでも俺視点の話だ。
もし「こんな奇怪な姿にするなんて失望したよ……」なんて言われでもしたら……俺はしばらくどころか、一生立ち直れる気がしない。
じゃあ最初から作るなよ、と思うだろうが、それでも俺はこのアルたんぬいがどうしてもどーーーーしても欲しかったんだ。キャラクターグッズを集めるのは推し活の醍醐味。せっかく可愛いぬいぐるみを作れるんだから、推しぬいを手にしたい願望が止まらなくなっても仕方がない。
「違うよ。有名な吟遊詩人や舞台役者とかさ。あとは物語の登場人物とかそういったのだよ」
「ああ、なるほど!」
それは正に前世のキャラぬいそのものだ。俺の目的もそれだったのだからこの世界でも流行らせるのは大賛成だ。それで本当に流行ったら、このアルたんぬいだってアルノルト様は海より深い慈悲の心で許してくれるかもしれないし。
ということで、この世界でもキャラぬいが誕生することになった。
◇
それから数日後。
今日は学園も休みで、アルノルト様から公爵邸へ招かれている。素晴らしい庭園を散歩して、美味しい昼食をいただいて、今はなんと推し様のプライベートの塊である自室にお邪魔させてもらっている。
この部屋中がアルたんアロマに包まれていて非常にいい匂いがする。ゲーム内じゃ一切出てこなかったアルノルト様の部屋。広いのは当たり前だが、置かれている調度品は素人目が見ても高級品だとわかるし、とても落ち着いた品のあるデザインだ。
部屋全体は白ベースだがところどころピンポイントに薄茶色が使われている。その中に銀で模様が描かれていたりして地味な印象は全くない。なんだか普段使っているアルノルト様のリボンみたいだな。
それにしても本当に綺麗で流石『アルノルト様の部屋』って感じがする。そんな部屋にモブの俺がいるなんて異質すぎるだろ……
「昼食はどうだった? もし足りなければ何か用意させるけどどうする?」
「もうとんでもなく美味しくて、十分お腹もいっぱいになりました! ありがとうございます、アルたん」
流石公爵家の料理人。毎度毎度ほっぺたが落ちるかと思うくらいとんでもなく美味しい料理を出してくれる。ついつい食べ過ぎてしまうからまたおデブちゃんに戻りそうで怖いくらいだ。
ペレスにもちゃんと別室だが昼食を用意してくれるし、話を聞くと使用人用のご飯ですら驚くほど豪華で美味しいんだそうだ。それもあってペレスは公爵家に来ることを毎回かなり楽しみにしている。
「ふふ、よかった。あ、そうそう。今日はエルバートに見せたいものがあったんだ」
「見せたいもの?」
「そう。ちょっと待ってて」
アルノルト様はソファーから立ち上がると隣の部屋へと入っていった。あそこは寝室で、俺は未だに入ったことはない。見せたいものとは何だろうか。とわくわくして待っていると、アルノルト様はすぐに戻ってきた。だがその手に持っているモノに視線が釘付けになる。
「見て。これ、エルバートのぬいぐるみなんだよ。とっても可愛いでしょう?」
「……え? え? ええ!?」
は? 何? どういうこと?? 俺の、ぬいぐるみ、だと……!?
「魔女に聞いたよ。エルバートってば僕のぬいぐるみを作ったんでしょう? どうして黙っていたの? 僕だってエルバートのぬいぐるみが欲しいのに。だからね、彼女にお願いして僕も作ってもらったんだ。よく出来ているでしょう?」
「は、ははは……そう、ですね」
犯人はまさかの魔女!? そしてモブのぬいぐるみを嬉しそうに抱っこするアルノルト様! まさかの展開についていけないんだが!?
そのぬいぐるみはデフォルメされた俺。どうやら魔女や針子達はデフォルメするということを見事に覚えて応用したらしい……だって俺のぬいぐるみの話なんて一切聞いてないもん! これはもう勝手に作ったということに他ならない!
「このぬいぐるみはいいね。離れていてもエルバートが一緒にいてくれるような気持ちになれるよ。エルバートもそうなのかな? 僕のぬいぐるみを普段はどうしてるの?」
「え、あ、の……夜は抱いて一緒に、寝て、います……すみません!」
「ん? どうして謝るの? そんなの嬉しいに決まっているじゃないか。……じゃあ今度は本物の僕と一緒に寝てみる?」
「ひえっ!? そ、それはちょっと無理かと思いますぅぅぅぅぅ!」
アルたんぬいだから安心して寝れるんであって、本物のアルノルト様と一緒になんて緊張して寝られないから! きっと恐らくたぶん絶対! 俺は心臓発作を起こして死ぬと思う!
それから俺はアルノルト様の見事な誘導尋問により、大小さまざまなアルたんぬいを作る予定だったこともばらしてしまった。それを聞いたアルノルト様は「それはいいね!」と乗り気になって、俺のぬいぐるみも一緒に作ってもらうことに……
いや、こんな平凡モブのぬいぐるみなんてアルノルト様の部屋には似つかわしくないから! それにアルノルト様みたいにとんでもなく美しい人がモデルのぬいなら誰でも嬉しいが、俺みたいなその辺の石ころレベルの人間をモデルにしたぬいぐるみなんて可愛くもなんともないのに!
「ふふふ。出来上がりがとっても楽しみだね、エルバート」
「ははは……そう、ですね……」
俺の今までの思惑を全て知っているペレスが後ろで笑っている。声を殺しているみたいだがちゃんと聞こえているからな!
くぅ……! まさか魔女によってバレていたなんて想定外だ!
ただ一つよかったのは、アルノルト様は怒るどころか乗り気だったこと。それに尽きる。
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夜曲様
お読みいただきありがとうございました!
スペースからということで、本当にありがとうございます🙏
騒がしいオタクでしたが、面白いと言っていただけて良かったです✨
あの後の2人も仲良く、騒がしく過ごしてると思います✨
感想ありがとうございました🙌✨
番外編だぁ♡
と嬉しくてさっそく飛んで来ましたw
エルは、ヲタならではのキャラぬい、こだわりましたね。
魔女さんにオーダーメイド🤭
魔女さんが魔法薬とかではなくぬいで日銭を稼いでいるwww魔女さん、ぬいに疲労回復とかの付与つけたら大人達にも売れそうよ😆
またも巻き込まれくれてるペレス、絵が上手いから仕方ないですね😅 でも美味しいご飯にありつけるのでWin-Win?
そしてさりげなくエルぬいを作っているアルさん🤣
魔女さん、商人だぁ。商魂たくましい魔女さん、かなり好きです♡(声は湯◯婆で想像)
この世界にキャラぬいを布教しつつあるエルくんと魔女さん、今後は人気役者さんとかのぬいもラインナップに加わるんでしょうね。
ますます儲かりそうな魔女さんのお店。試作品で新たなぬいを作る度に、寄付のぬいも増えて、エルのちみっこ達からの人気もますます上がりそうwww
そしてアルさん……実はこっそり魔女さんやペレスからエルくんの動向の情報を買っていたりして?
いや、アルさんなら、それくらいやりそうかなぁ……と( *´艸`)💕
番外編ありがとうございました💕
四葩(よひら)様
感想いつもありがとうございます😊
大変お待たせしました💦番外編、やっと書けましたー💦
推しぬいの話を書きたいと思いつつ2ヶ月も経ってしまい…やっと書けてスッキリしました✨
魔女のお店はほぼぬいぐるみで儲けてるので、何か付与したら確かにもっと売れそうですね!
ペレスは可哀想🤣『いい加減にしろ!』って怒ってる姿が目に浮かびます🤣
そしてアルノルトですが、もちろん情報買ってますよ🤣魔女にもこっそり『何かあれば教えて』と言ってます。
エルバートはアルノルトに秘密にすることは不可能なのです!
こちらの番外編もお読みいただきありがとうございました!!
電子にて購入。エル可愛いですね♡
そしてぬい……逃走資金のための金策がぬいとは……もう可愛すぎです。
アルさんも、初めは冷静に見ていたのですがキレイなだけでなく、腹黒で、策士でヤンデレ気味で……ツボに刺さりまくりましたwww
周囲から悪く言われてもアルを守るために自分を貫くエルが
素敵でした。そこにツッコミ入れつつも協力するペレス、侍従らしからぬ態度の大きさに、(新しいタイプの侍従くんだ……✨)と何故か感動し(感動するのが主を罵倒しどつく所って💧)
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ハッピーエンドおめでとうございます。もしありましたら、後日談や番外編など読んでみたいと思います。
四葩(よひら)様
電子でのご購入、本当にありがとうございます🙏✨こちらでの感想も嬉しいです!!
アルノルトの腹黒いところを挙げてくださったの四葩様が初です!実はこれを待っていた🤣
そして肝心のエルバートは最後までそれに気がついていない。きっとおそらく死ぬまで気が付かないと思います。
ペレスとナイジーンの密かな交流も🤭付き合うかどうかは…どうなんでしょうね🤗
そして布教もありがとうございます😊
あれもこれも話したいですがネタバレしかしないのでここまでにしておきます🤣
番外編は一つ書きたいのはあるんですよ。ですが今本っ当にバタついてましてここまで手が回らないのが現状で…💦
かなり遅くなるとは思いますがいつかはっ…!
お読みいただき本当にありがとうございました🙏💕