【完結】異世界に召喚された賢者は、勇者に捕まった!

華抹茶

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※27.初めての経験

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「……わ、かった……いいよ」

 正直言えば、全然よくない。
 もちろんフェリクスとイチャイチャしたいという気持ちに嘘はない。だけど俺たちは男同士だ。そういうことを、どうすればいいのかなんてわからない。
 でも俺もフェリクスを好きだと自覚して、触れ合いたいと思っている。
 だけどわからないのだ。わからないから、怖い。

「本当にいいの? 私はね、ソウタを抱きたいんだよ。この意味が、わかる?」
「……俺、抱かれるんだ……その、男同士は初めてで……全然わからなくて」

 彼女がいたことはあっても経験は数回だ。なのに俺が抱かれるということは未知の領域。
 わからないと素直に答えればフェリクスはふわりと笑った。まるで俺を安心させるかのように。

「そうだろうと思っていたよ。だから私に任せて。乱暴にしたいわけじゃないんだ。ソウタにも気持ちよくなってもらいたいから」
「う……頑張る」

 フェリクスは「頑張らなくてもいいよ。ゆっくりお風呂に入ってきて」と言って、一旦部屋を出て行った。
 
 そうか。俺は抱かれるのか。でもどうやって?
 呆然としたままふらりと風呂場へと向かった。のそのそと服を脱ぎ、掛け湯をすると湯舟の中へ。いつもなら気持ちいいとゆったり浸かれるのだが、今はそれどころじゃない。
 俺は今からフェリクスに抱かれる。想像がつかなくてわからないのに、必死でどういうことかを考えていた。

「こういう時、ネットが使えれば……」

 もっと早くフェリクスへの気持ちを自覚していれば、ネットでいろんなことを調べられたのに。自覚すると同時にこの世界へと来てしまったからなんの知識もないままだ。
 フェリクスは自分に任せろと言っていたし、やり方を知っているんだと思う。それにこの世界は男同士が珍しいわけじゃない。シャノンの話ではそうだったし、むしろあの時こういったことをどうしているのか聞けばよかったと後悔した。
 もうフェリクスに身を任せるしかない。今の俺にはどうすることもできないのだから。

 体を隅々まで綺麗に洗い風呂場を出る。水気は魔法で吹き飛ばせば髪もあっという間に乾いた。
 下着を履けばいいのか迷いに迷ったが、どうせ脱ぐことになるんだからとバスローブだけを身に纏うことにした。
 浴室を出て寝室へと向かう。すると俺と同じバスローブ姿のフェリクスが既に待っていた。

「ゆっくりお風呂に入って温まった?」
「あ、ああ……」

 ベッドの上に腰かけていたフェリクスは、寝室の入り口でぼーっと突っ立っている俺を迎えに来た。そっと手を握られて軽く引かれる。すると俺の足はふらりと前へ出て、ベッドの側へと連れてこられた。

「緊張してるね」
「そりゃそうだろ」

 今から何をするのかわからないものの、フェリクスと一線を超えることになるんだと思うと恥ずかしくてこいつの顔を見られない。そんな俯いた俺の頬は、フェリクスの大きな手に包み込まれ、そっと上を向かされた。
 フェリクスの琥珀色の瞳は蜂蜜のように甘く蕩けている。綺麗な目だな。吸い込まれそうだ。
 
「ソウタ、好きになってくれてありがとう。愛してる」

 柔らかい表情でそう言ったフェリクスは、ゆっくり顔を近づけた。俺は抵抗することなく、フェリクスの唇を受け入れる。フェリクスは俺の唇を啄むように何度かキスをすると、深いものへと変えた。
 舌がぬるりと入り込んだことに驚き、体がびくりと跳ねる。逃げると思われたのかフェリクスは俺の腰に腕を回してぐっと引き寄せた。

「あっ……ふっ……」
 
 フェリクスの舌の動きに翻弄される。こんな快感を引き出すようなキスなんて随分久しぶりだ。甘い痺れが体を走り力が抜けそうになる。フェリクスのバスローブを縋るようにギュッと握り、体を支えた。
 フェリクスの舌は俺の歯列をなぞり、舌を絡めるようになぶってくる。時折感じるフェリクスの吐息が甘くて熱くて、俺への気持ちが流れてくるようだ。
 どれほどの時間、そんな濃厚なキスをしていたのだろうか。フェリクスの口が離れていった時、俺はもう息が上がっていた。

「ソウタ、キスでとろとろになっちゃったね」
「……お前、上手すぎ」
「ふふ、嬉しい」

 どこでこんなことを覚えてきたんだか。年下に翻弄されて悔しいけど、俺にそんな技術はないから対抗する気も起こらない。

「うわっ!」

 キスでぼうっとしていた俺を、フェリクスはいとも簡単に姫抱きにした。ぽすっとベッドの上へ寝かされると上から覆いかぶさってくる。
 フェリクスの両手は俺の顔横に置かれており、捕まったという表現がぴったりだ。逃げるつもりはないけど、もう逃げられないんだろうな。

「ソウタの体を見せて」

 フェリクスは俺のバスローブの結び目をするりと解くと、遠慮なく開けた。するとフェリクスは驚いたように目を見開き、その視線は俺の股間へと向かっている。
 下着を履いていなかったことと、もう既に緩く立ち上がっていることに驚いたようだ。

「……じろじろ見んなよっ」

 その視線が恥ずかしくて思わずバスローブで隠そうとするも、俺の手はフェリクスの手によって動きを封じられた。

「可愛い……」
「どこが!?」
「全部」

 フェリクスは躊躇うことなく即答した。こんなひょろい男の体のどこが可愛いのか理解に苦しむが、フェリクスはうっとりとした表情を浮かべていた。
 フェリクスの手は俺のアレへと伸ばされそっと握られる。人に触れられた途端、ビリッと背中に快感が走った。
 フェリクスは上下に手を動かし、遠慮することなく俺の竿を擦る。それが気持ちよくて自然と声が漏れ出た。
 
「あっ……きもちっ……!」
「うん、きもちいいね。ほら、先っぽも濡れてきたよ」

 人に触られるというのは自分で触るのと違って、ずっとずっと気持ちいい。男にこうして触られているのに嫌だと思う気持ちもない。相手がフェリクスだからだろ。俺はそれだけこいつには許しているということだ。

「私のも一緒に、いいよね?」
「え……?」

 どういうことかわからなかったが、フェリクスは自らバスローブを脱ぎ捨てるとご立派なイチモツが現れた。俺よりも大きくて、しかもギンギンに立ち上がっている。
 その立派なモノを俺のモノと一緒にくっつけると、フェリクスは二本一緒に握り擦り上げた。

「あ……! んあっ……!」
「んっ……ソウタのと一緒なんてっ、興奮するねっ……」

 同じ男の性器をくっつけられているのに、気持ち悪いどころか気持ちいい。初めての経験にびっくりしつつも、襲いくる快感が強くて思わずベッドシーツを握り締める。
 
「あ、ダメッ……出そうっ……」

 久しぶりというのもあって、早くも射精感がせりあがってきた。こんなに早くイクなんて嫌なのに。
 フェリクスは恍惚とした表情を浮かべていて、色っぽくてキュンとする。今までいろんなフェリクスの表情を見てきたけど、初めて見るこの顔が格好よくて堪らない。どうしてこんなに格好いいんだよ、お前は。
 
「私もソウタの声と表情が可愛すぎて、ココも気持ちよくて、イキそうっ……」

 感じているのは俺だけじゃないとわかって嬉しくなった。フェリクスの手は速さを増していくから、もう我慢ができない。フェリクスも何かを堪えるように眉間に皺を寄せている。

「あっ、あっ……! んあぁっ……!」
「くっ……!」

 俺がイッたのとほぼ同時にフェリクスもイッたようだ。二人分の白濁は俺の腹に飛び散っている。

「いっぱい出たね」

 フェリクスは嬉しそうに、腹の上の白濁を指で混ぜるように塗り広げていく。もうどっちの精液かなんてわからなくなった。
 やっぱり俺はフェリクスが好きなんだな。アレを一緒に握り込まれても嫌じゃないし、二人分の精液を塗り広げられても嫌だと思えない。
 相手がフェリクスじゃなければ絶対お断りしたいが、フェリクスだったら嫌悪感が湧くことはなかった。俺はそれに何より安堵した。

「じゃあ今度はこっち。いいよね?」
「え?」

 白濁を混ぜていたフェリクスの手は、俺のあらぬところを触れている。まさかそんなところを触られるとは思っていなくて、思わずフェリクスの顔を凝視した。

「男同士はね、ココを使うんだよ。ココに、私のコレを挿れるんだ」
「は……?」

 え? 俺の尻の穴に、フェリクスの大きなソレを挿れるの? え? 無理じゃない?

「そ、そんなの無理だって! 裂ける! 裂けるから!」
「大丈夫。ココはね、ちゃんと解してあげるとよく広がるんだよ」
「嘘っ……嘘だ!」

 広がるなんてあるわけないだろう! 大体ソコは出すところで入れるところじゃない!
 それに女の子みたいに濡れるわけじゃないし、滑りだって悪いはず。なのに一体どうやって……

「ソウタの世界にローションってあるでしょう? それを使って解すんだよ。この世界にもそういったものはちゃんとある」
「……お前、調べてたの?」
「もちろん。向こうの世界はすごいね。自動で動くオモチャとかたくさんあってびっくりしたよ」

 ……ネットをフル活用してそんなことまで調べていたのか。じゃあこの世界のローションを使って解されるのか?

「でもこの世界には、向こうの世界にないものがあるでしょ? 魔法が」
「魔法……って、あ!?」

 俺の尻の穴にフェリクスの指が一本挿し込まれる。嘘だろ!? と思った矢先、俺の下腹部がじんわりと温かくなった気がした。

「ふふ。ソウタのお腹の中に浄化魔法をかけたんだ。これで綺麗になったよ」
「え?」
「それから入り口の部分も魔法で柔らかくして、自然と濡れるようにもしたよ。ほら」
「ひゃっ!? え!? なんで!? あっ……! アッ……!」

 フェリクスの言った通りなのだろう。一本だった指は一気に三本に増え、それを入れられてもまったく痛みを感じない。それどころかフェリクスの指が動く度にぐちゅぐちゅと濡れた音が聞こえる。

「こっちの世界だとほんのり媚薬を混ぜて痛みを軽減させるんだけど、魔法でやればこんなに簡単になるんだね。今までこんなこと思いつきもしなかったよ」
「んんっ! あっ……なんでっ、どこで、そんなことっ……! ぁあっ!」
「ソウタだよ。ソウタが教えてくれたんじゃないか。魔法はイメージだよって」

 俺か! 犯人は俺か! だからってまさかエロいことにまで魔法を応用するとか想像できるわけがないだろうがっ!

 フェリクスの指は容赦なく俺の後孔を出入りする。痛みがまったくない点はよかったが、勝手に濡れるようにされたことで水音が卑猥さを強調している。

「あ゛ッ!? え、なに!? やっ……んあっ!」
「見つけた。ソウタのイイトコロ」

 フェリクスの指がある一点をかすった時、信じられない感覚が俺の体を襲った。びりびりと快感が突き抜け、自然と腰が跳ねる。

「ここは前立腺っていうんだよ。押されると気持ちいいよね」

 前立腺っ……!? 聞いたことはあったけど、こんな恐ろしいほどの快感を得られるなんて知らない!
 俺が強く喘ぐ姿を見たフェリクスは、嬉しそうな表情を浮かべながら容赦なく指でソコを刺激する。

「や、やだっ……フェリクスっ……駄目、そこは、駄目っ……!」
「ソウタが気持ちよくなってくれて嬉しいよ。安心してもっと乱れて」

 未知の世界すぎて安心できる要素がない! 止めてほしいのにフェリクスは一向にやめる気配がない。それどころかさらに攻め立ててくる。
 これ以上ここを刺激されたらやばい。そう思った瞬間、フェリクスの指は俺の後孔から抜けていった。

「魔法で十分柔らかくなったし、ソウタのイイトコロを見つけたから、今度はコレを挿れてもいい?」

 フェリクスは自分の大きなモノも魔法で濡らしたのか、てらてらと光る淫猥な陰茎を手で擦っていた。それを見て、期待か恐怖かわからないが思わずごくりと喉が鳴った。
 指でも気持ちいいと思ったのに、あんな大きなモノを入れられたら、俺は一体どうなるんだろうか……

 無言を肯定を受け取ったのか、フェリクスは自身の陰茎を俺の後孔にぴたりとくっつける。そして腰をぐっと押し進めると、抵抗感なくぬるりと入り込んだ。

「くっ……」

 魔法で十分に柔らかくされたことで痛みはない。だが中へと入ってくる質量の大きさが苦しくて息が詰まる。

「ソウタ、息を止めないで。ゆっくり吐いてごらん」

 フェリクスに教えられた通り、ふぅ、とゆっくり息を吐きだす。そんな俺に合わせてフェリクスはゆっくりと俺の中へと埋めていった。
 信じられない。俺の中にフェリクスが入ってきている。それがもう、俺の中では一大事件だった。

「ソウタ、ありがとう。全部入ったよ」
「……マジか」

 絶対無理だと思ったのに、魔法の力もあったおかげでフェリクスのアレが全部入ってしまった……
 思わずそっと下腹部を撫でてしまう。この中に、フェリクスがいるなんて信じられない。

「くっ……ソウタ、あんまり可愛いことをしないで。必死に我慢しているんだから」
「え?」

 フェリクスの表情は色気が爆発したかのようだった。俺の顔を切なげに見つめていて、その頬は上気している。でも瞳の中には獰猛な光が宿っている。

「ごめん、動くね」
「あっ……んあっ! や、え……なんでっ……きもち、いい……!」

 フェリクスの腰が動くたび、落ち着いていた快感がまた襲ってくる。中がいっぱいで苦しいはずなのに、慣れてしまったのか苦しさより快感を拾うようになる。
 フェリクスの動きも激しくなり、わざと前立腺を狙った動きまでされてしまえば、俺は成す術がない。
 ただひたすらに喘ぎ、フェリクスから与えられる気持ちよさに酔いしれた。

 信じられない。俺は本当にフェリクスとセックスしてるんだ。男同士なのに、ちゃんとセックスできるんだ。
 今俺とフェリクスはひとつに繋がっている。それにここまでされてもやっぱり嫌じゃなかった。
 嫌だと思うどころか嬉しくて、幸せだと感じている。
 好きだから。フェリクスのことが好きだから、男同士だって受け入れられた。
 人を好きになるのに性別は関係ない。本当にその通りだと思う。好きな人なら相手が同性だろうが、こうして体を重ねることもできて嬉しいんだ。

「フェリクスっ……好きだっ……」
「ソウタっ……うん、ありがとう。嬉しいよっ……私を受け入れてくれて、ありがとう」

 フェリクスは動きを止めると、俺に深いキスをしてくれた。繋がったままのキスはより甘くて、より刺激的だ。
 フェリクスの首に腕を回して強く抱きしめた。今俺たちの体に隙間はひとつもない。

「ソウタ、中に出してもいい? ソウタの中に、私の印をつけさせて」
「いいよ。フェリクスだったら、いい」

 そう応えるとフェリクスは満面の笑みを浮かべた。好きな人が喜んでくれるって、自分まで幸せな気分になれる。初めてのことでも受け入れられる。

 フェリクスは俺から体を離すと、俺の腰を掴む。また大きく腰を動かし俺に快感を叩きこんできた。
 それと同時に前も一緒に擦られて、後ろと前の刺激に背中は弓なりにしなる。
 
 強い快感に翻弄されながらも、やっぱり嫌な気持ちにはならなくて、今じゃもっと欲しいとさえ思う。
 最初の不安は一体どこへいったのだろうか。本当に不思議だ。

「ソウタ、愛してるっ……」
「俺もっ……愛してるっ……!」
「あっ、もう、イクっ……くっ……!」
「俺もっ……やっ……ぁあッ……!」

 フェリクスとほぼ同時に絶頂を迎えた。俺はまた腹を白濁で汚し、フェリクスは俺の中に放つ。
 全部を出し切るように数回腰を動かしたフェリクスは、ゆっくりと俺の中から抜けていった。中の圧迫感がなくなり、体が楽になったものの、何故だか寂しいと感じた。

 フェリクスは俺をそっと抱きしめる。耳に頬にと口づけを落とされ、少しくすぐったいもののそれが堪らなく嬉しい。そして唇に深いキス。

「……ねぇソウタ。もう一回だけ、いい?」
「……え?」
「だってほら」
「……早くね?」

 フェリクスは俺の手を掴むと自分のアレへと当てた。さっきイッたばかりだというのにもう既に臨戦態勢。若さか。これが若さなのか。

「ソウタもちゃんと気持ちよくなってくれたみたいだし、何よりすっごく可愛くて、ちょっと思い出しただけでこうなるんだ」

 確かにすっごく気持ちよかった。それは認める。だけどフェリクスの復活が早すぎてそれどころじゃない。またすぐに二回戦始めちゃうの?

「私のソウタへの気持ちはあれだけじゃ収まらないよ。もっともっと、ソウタには知ってもらわなきゃ」
「……手加減、してもらってもいいか?」
「善処するけど、どうだろう。自信ないや」

 善処する気ないだろ?

 それからの俺たちは、爛れに爛れた夜を過ごした。
 何回したかなんて覚えてない。気が付いたら寝てたから。少なくとも『もう一回だけ』という言葉が嘘だったことだけは言っておく。
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