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3章 異世界交流
32話 亡くなった姉との交流 *光希視点
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う~ん、文章を入力すれば、本当に咲耶お姉ちゃんから返事が返ってくるのかな? 学校の先生が、こういうのには[なりすまし]がいるから注意するようにって教えてくれた。
《初めまして、私は小学1年生の倉木光希です。あなたは、咲耶お姉ちゃんですか? それとも、[なりすまし]ですか? 咲耶お姉ちゃんと証明できる何かを教えてください》
これで良いよね。
「あ、既読って付いた!!」
ドキドキする、どんな返事が来るのかな?
《光希、こんにちは……で合っているのかな? ここと日本の時間の違いがわからないのだけど、私はあなたの知る咲耶お姉ちゃんです。8月15日のお盆で一緒に遊んだのが、記憶に新しいね。お父さん、お母さん、悠太とは、仲良く暮らせていますか? 私の描いた絵も、その後どうなっているのかな?》
これ、絶対お姉ちゃんだ!!
日にちも合ってるし、絵の作者に関しては誰にも明かしてないもん!!
《咲耶お姉ちゃんが来てくれて以降、みんなが明るくなったの!! 絵も3万円もする頑丈な額縁の中に入っていて、リビングに飾られているよ》
《3万円の額縁!? 本当に、家宝にする気なのかな?》
間違いないよ、絶対咲耶お姉ちゃんだ!!
あの絵が家宝って、誰にも言ってないもん!!
《うん、そのつもりだよ。あのね、私のタブレットに[異世界交流]ていうアプリがあったの。そこに、咲耶お姉ちゃんの名前と人物絵の横に、旧名リリアーナ・フェルデナンドって記載されていたの》
《そっちでは、私の姿が表示されているんだね。私の方も、あれから色々あってね。少しだけ現世の記憶を取り戻したの。今日になって、急に[異世界交流]ていうスキルを入手したんだ。異世界の1人だけと交流できるから、多分だけど家族たちも見ることはできても、メッセージの入力に関しては光希にしか出来ないと思う》
そうなの?
私のタブレットをお兄ちゃんたちに渡したら、普通に入力できると思うけど?
それに、同じアプリをダウンロードしたら、お母さんたちも交流できると思うけどな。
《今から試してみる!!》
《今から!?》
私は、お母さんの部屋に行くと、案の定デスクトップパソコンと睨めっこしていて、私の存在に気づいていない。
「お母さ~~ん」
私が呼びかけると、やっと私の方を見てくれた。
「あ、光希、帰っていたのね。ごめんね、気づかなくて」
「別にいいよ。それより、このアプリの文章を見れる?」
私が自分のタブレットを渡すと、お母さんはさっきまで交流していた咲耶お姉ちゃんとの交流掲示板を見た。
「文章? ……え? これって、まさか…相手は咲耶なの?」
「うん、そうだよ。お母さん、咲耶お姉ちゃんに何か送ってみる?」
「え、ちょっと待って!! 本当に咲耶!? アプリ名は[異世界交流]? こんなアプリ、あったかしら? とりあえず、文章を………え、どうして?」
お母さんの後ろに移動して、どんな文章を送るのか見ていたけど、お母さんが何をやっても、文字が入力されることはなかった。
「咲耶お姉ちゃんの言った通りだ。あのね、互いの異世界の1人にしか交流を持てないんだって。私は文章を入力できるの。ちょっと、やってみるね」
お母さんからタブレットをもらい、私は文章を入力していく。
《今、お母さんに見てもらったの。やっぱり、見ることはできても、入力ができなかったよ。交流できるのは、私だけだよ》
お姉ちゃんは、ずっと見てくれていたのか、すぐに返事が返ってきた。
《そっか、お母さんたちとは直接交流できないんだね。それは残念だけど、光希を通すことで交流できるから良いかな。私の方だと、4人のうち誰か1人を選ばないといけなかったから、一番自由時間の多い光希を選んだの。お父さんは会社、お母さんは小説、悠太は受験勉強で忙しいから、多分光希が一番寂しく感じているはずと思ったんだ》
お姉ちゃん、凄い!!
私の思っていることが、なんでわかるの!?
「本当に咲耶だわ。文章だけで、あの子の性格が伝わってくる。あの子は、いつも自分より私たちを気にかけてくれるから、光希のことを気にしてくれていたのね。まさか、こんな方法で異世界にいる咲耶と連絡を取り合えるなんて夢見たいだわ。光希、猫関係のことで、何か困ったことが起きていないか聞いてみて」
「わかった」
私が猫関係で質問すると、すぐに返事が来た。
《猫カフェに設置予定のキャットウォークが作れないの。私の理想とするものは、半透明で下から猫のお腹を覗けるもの。この世界には、アクリルのような頑強で半透明な物品自体がないんだって。普通に、木製で作るしかないのかな?》
キャットウォークという言葉の意味がわからなかったけど、お母さんが教えてくれた。動物の番組で偶に出てくる猫カフェのお店に設置されている猫専用の遊歩道のことなんだね。
「なるほど、技術がないのなら作れば良いのよ。異世界小説を書いているお母さんに任せない‼︎」
私がそのまま文章にして送ると、咲耶お姉ちゃんも驚いたようで、[!!!]がいっぱいあった。
《初めまして、私は小学1年生の倉木光希です。あなたは、咲耶お姉ちゃんですか? それとも、[なりすまし]ですか? 咲耶お姉ちゃんと証明できる何かを教えてください》
これで良いよね。
「あ、既読って付いた!!」
ドキドキする、どんな返事が来るのかな?
《光希、こんにちは……で合っているのかな? ここと日本の時間の違いがわからないのだけど、私はあなたの知る咲耶お姉ちゃんです。8月15日のお盆で一緒に遊んだのが、記憶に新しいね。お父さん、お母さん、悠太とは、仲良く暮らせていますか? 私の描いた絵も、その後どうなっているのかな?》
これ、絶対お姉ちゃんだ!!
日にちも合ってるし、絵の作者に関しては誰にも明かしてないもん!!
《咲耶お姉ちゃんが来てくれて以降、みんなが明るくなったの!! 絵も3万円もする頑丈な額縁の中に入っていて、リビングに飾られているよ》
《3万円の額縁!? 本当に、家宝にする気なのかな?》
間違いないよ、絶対咲耶お姉ちゃんだ!!
あの絵が家宝って、誰にも言ってないもん!!
《うん、そのつもりだよ。あのね、私のタブレットに[異世界交流]ていうアプリがあったの。そこに、咲耶お姉ちゃんの名前と人物絵の横に、旧名リリアーナ・フェルデナンドって記載されていたの》
《そっちでは、私の姿が表示されているんだね。私の方も、あれから色々あってね。少しだけ現世の記憶を取り戻したの。今日になって、急に[異世界交流]ていうスキルを入手したんだ。異世界の1人だけと交流できるから、多分だけど家族たちも見ることはできても、メッセージの入力に関しては光希にしか出来ないと思う》
そうなの?
私のタブレットをお兄ちゃんたちに渡したら、普通に入力できると思うけど?
それに、同じアプリをダウンロードしたら、お母さんたちも交流できると思うけどな。
《今から試してみる!!》
《今から!?》
私は、お母さんの部屋に行くと、案の定デスクトップパソコンと睨めっこしていて、私の存在に気づいていない。
「お母さ~~ん」
私が呼びかけると、やっと私の方を見てくれた。
「あ、光希、帰っていたのね。ごめんね、気づかなくて」
「別にいいよ。それより、このアプリの文章を見れる?」
私が自分のタブレットを渡すと、お母さんはさっきまで交流していた咲耶お姉ちゃんとの交流掲示板を見た。
「文章? ……え? これって、まさか…相手は咲耶なの?」
「うん、そうだよ。お母さん、咲耶お姉ちゃんに何か送ってみる?」
「え、ちょっと待って!! 本当に咲耶!? アプリ名は[異世界交流]? こんなアプリ、あったかしら? とりあえず、文章を………え、どうして?」
お母さんの後ろに移動して、どんな文章を送るのか見ていたけど、お母さんが何をやっても、文字が入力されることはなかった。
「咲耶お姉ちゃんの言った通りだ。あのね、互いの異世界の1人にしか交流を持てないんだって。私は文章を入力できるの。ちょっと、やってみるね」
お母さんからタブレットをもらい、私は文章を入力していく。
《今、お母さんに見てもらったの。やっぱり、見ることはできても、入力ができなかったよ。交流できるのは、私だけだよ》
お姉ちゃんは、ずっと見てくれていたのか、すぐに返事が返ってきた。
《そっか、お母さんたちとは直接交流できないんだね。それは残念だけど、光希を通すことで交流できるから良いかな。私の方だと、4人のうち誰か1人を選ばないといけなかったから、一番自由時間の多い光希を選んだの。お父さんは会社、お母さんは小説、悠太は受験勉強で忙しいから、多分光希が一番寂しく感じているはずと思ったんだ》
お姉ちゃん、凄い!!
私の思っていることが、なんでわかるの!?
「本当に咲耶だわ。文章だけで、あの子の性格が伝わってくる。あの子は、いつも自分より私たちを気にかけてくれるから、光希のことを気にしてくれていたのね。まさか、こんな方法で異世界にいる咲耶と連絡を取り合えるなんて夢見たいだわ。光希、猫関係のことで、何か困ったことが起きていないか聞いてみて」
「わかった」
私が猫関係で質問すると、すぐに返事が来た。
《猫カフェに設置予定のキャットウォークが作れないの。私の理想とするものは、半透明で下から猫のお腹を覗けるもの。この世界には、アクリルのような頑強で半透明な物品自体がないんだって。普通に、木製で作るしかないのかな?》
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