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第五章
岐路
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翌日、俺たちはイーゴリの街への帰路についた。しかしその足取りは折れたオリハルコンの剣を見たことで重かった。早く聖剣を完成させなければならないとは思う。だが、どこか気が重い。もしかして、プレッシャーを感じているのか?
神様は俺に聖剣を作るようにと頼んだ。それならば、きっと俺が作る聖剣はこれからの世界を守ることができるはずだ。古代人でも倒せなかった「何か」を倒せるはずだ。俺はこの世界の盛衰を握る最終兵器を作りあげなければならない。失敗は許されないのだ。多分それがプレッシャーになっているのだろう。
帰りは魔導船ですぐに帰るつもりだったが、俺がこんな状態なのを気遣ってか、陸路で帰ることになった。その方が良いかも知れない。今の俺には考える時間が必要だ。
「ダナイ、甘いものはどうかしら? 少しは気分が上がるかも知れないわ」
「ありがとう、リリア。いただくよ」
これはアメちゃんだな。口の中一杯に広がる甘さがどこか心を浮き上がらせてくれるような気がする。リリアもジュラも心配そうな顔をしている。御者台にいるアベルとマリアもきっと俺のことを気にしてるだろう。
「イーゴリの街に帰ったら、しばらくはお休みにしましょう。私たち、ちょっと最近は頑張りすぎよ。少しくらい休んでも問題ないわ」
「そうなの。しっかり休むことにするの」
左右の腕に寄り添った二人がそう言った。いかんいかん、こんな弱気でどうする。俺は俺の使命を果たすだけだ。俺は伝説の鍛冶屋、ダナイ様だぞ。
できるできる絶対できる。気持ちの問題だって!
「大丈夫だ、問題ない。ちょっと聖剣を作るというプレッシャーに負けそうになっていただけだ。帰ったらさっそく聖剣を作るとしよう。他の追随を許さないとんでもない聖剣を作ってやるからな。覚悟しとけよ!」
「ちょっとダナイ、一体だれに向かって言っているのよ」
「ダナイ、元気出たの!」
リリアは苦笑していたが、ジュラは元気になったようだ。そうだとも。俺が暗い顔をするわけにはいかないな。そんな男にはだれもついて来ないだろう。
「あー、アベルがニヤニヤしてるー! またエッチなこと考えてるんでしょう!?」
「ち、違うから! そんなこと考えてないから!」
俺の発言が聞こえたのだろう。それに反応したアベルがマリアに責められていた。「また」ってことはもしかして前科があるのか、アベル……。
イーゴリの街までの道中、俺は『ワールドマニュアル(門外不出)』を使ってひたすら知識を求めた。今思えば、あまりこの能力を有効活用していなかったように思う。
いつもは疑問が生じたときに、それが何かを調べる用途でしか使ってなかった。この中には無限とも言える知識が納められているのだ。質問さえ正しければどんな答えでも返ってくる。
なるほど。世界樹との子供は新種族の「ドライアド」になるのか。子供の作り方は雄しべと雌しべをドッキングさせること。うん、普通だな。と言うか、新種族とか作ってもいいのかな? 良いんだろうな。書いてあるし。
それにしても、ジュラは大きくなるのか? 何々、「年齢と共に大きくなります」とな。うーん、ドワーフの寿命は五百年くらいあるし、あと二百年くらい待っても大丈夫か。それまでにジュラの性教育をしっかりとしておかないといけないな。今のジュラはどう見ても幼女だ。見た目も、頭の中も。今から頭が痛い。
馬車での移動は特に問題はなかった。これも馬車に搭載している魔よけの付与を施した「護符」のお陰だな。旅人や商人の安全確保のために、この護符を売りにでも出すか?
でもなんでそんなこと知っているんだって騒ぎになるかも知れない。これはリリアと要相談だな。
馬車に揺れること数日、俺たちはホームタウンへと戻ってきた。今回は特に冒険者ギルドからの依頼で出かけたわけではない。王都観光に行くと言う体で遠出したので、ギルドに帰ってきたことの報告に行く必要はないだろう。そのままみんなで家へと戻った。
「あー、やっぱり家が一番落ち着くわね」
すぐにお家大好き少女のマリアがゴロゴロしだした。ジュラが増えても我が道を行くその態度、嫌いじゃないよ。
「ほらマリア、まずは旅の片付けをしなさい」
「は~い」
そしてリリアママに小言を言われる。ここまでが我が家のパターンである。
王都ではもちろん買い物にも行った。オリハルコンの探索のためだけに王都に行ったわけではないのだ。
リリアにせっつかれたマリアは買ってきたものを片付けるべく、リビングルームをあとにした。
「ねえ、ダナイ、聖剣ってすぐに作れるの?」
リリアとマリアがいない瞬間を見計らってアベルが聞いてきた。まあそうだよな。移動中は二人っきりになるチャンスはなかったもんな。
「材料はすべてそろってる。すぐにでも作り始めることはできる。だが、製作にどのくらいの日数がかかるのかはやってみなれば分からない」
アベルが首を縦に振った。真剣な顔つきである。よっぽど欲しいのだろう。大丈夫かな? 何だか不安になってきたぞ。俺の隣ではジュラも首を縦に振っている。こっちは意味が分かっているのかな? まあいいや。
「そんなわけで、明日からさっそく聖剣作りに励みたいと思う。だから俺はしばらくギルドの依頼を受けられない」
「分かったよ。行けるメンバーだけで依頼を受けることにするよ」
アベルは笑顔で答えた。
「アベル、お前も随分と有名になっているだろう? 人数が足りなければ、別の人とパーティーを組むといい。俺もいつまで冒険者をしているか分からないからな」
「ダナイ!」
「いいか、アベル。俺はアベルほど冒険者であることにこだわりはないんだ。何せ俺は鍛冶屋だからな。どちらかと言えば物作りの方に興味がある。だが、アベルは違う。そうだろう?」
アベルは沈黙した。アベルもバカではない。本当は分かっているはずだ。
これは俺が悪い。俺は良かれと思ってアベルに武器や道具を渡していた。だが、アベルにとってはどうだったか。俺に依存することになってしまったのではないだろうか。
そして俺はアベルの足かせとなってしまっているのではないだろうか。
俺はアベルの夢を応援したい。やりたいことを気兼ねなくやってもらいたい。俺のために自分の人生をつまらなくしてもらいたくない。
アベルは何も言わなかった。だが、しっかりと向き合ってくれるはずだ。
「ダナイ、お風呂と夕食の準備をしてもらっても良いかしら?」
「おう、任せておけ」
考え込むアベルを残し、リビングルームをあとにした。浴室の掃除が終わったら料理の準備だ。移動中に楽させてもらった恩はここで返しておかなければならないな。
夕食の準備が終わるとみんなをリビングルームへと呼んだ。そのころにはアベルはいつもの様子に戻っていた。みんなには心配をかけられないと言うことか。アベルは俺よりも大人だな。
みんなで料理を突いていると、自然とこれからの話になった。
「アベルには言ってあるが、明日からさっそく聖剣作りに取りかかろうと思う。製作期間がどのくらいになるか分からない。その間は多分、俺は動けないと思う」
「分かったわ。アベル、私たちはどうする?」
マリアがアベルに尋ねた。マリアはアベルと一緒に行動するようである。あとはリリアとジュラか。アベルたちに付いてくのか、それとも別のことをするのか。
「俺たちはAランク冒険者になったからね、イーゴリの街冒険者ギルドには俺たちが受けられそうな依頼がないかも知れない。だから、領都ライザークにまで足を伸ばそうかと思っているよ」
アベルの言葉にマリアが息を飲んだ。それは「活動拠点をイーゴリの街から領都ライザークへと移す」ともとれる発言だった。領都ライザークに拠点を移すなら、新しく家なり宿なりを準備しなければならない。しばらくの間、この家とはオサラバすることになるのだ。
神様は俺に聖剣を作るようにと頼んだ。それならば、きっと俺が作る聖剣はこれからの世界を守ることができるはずだ。古代人でも倒せなかった「何か」を倒せるはずだ。俺はこの世界の盛衰を握る最終兵器を作りあげなければならない。失敗は許されないのだ。多分それがプレッシャーになっているのだろう。
帰りは魔導船ですぐに帰るつもりだったが、俺がこんな状態なのを気遣ってか、陸路で帰ることになった。その方が良いかも知れない。今の俺には考える時間が必要だ。
「ダナイ、甘いものはどうかしら? 少しは気分が上がるかも知れないわ」
「ありがとう、リリア。いただくよ」
これはアメちゃんだな。口の中一杯に広がる甘さがどこか心を浮き上がらせてくれるような気がする。リリアもジュラも心配そうな顔をしている。御者台にいるアベルとマリアもきっと俺のことを気にしてるだろう。
「イーゴリの街に帰ったら、しばらくはお休みにしましょう。私たち、ちょっと最近は頑張りすぎよ。少しくらい休んでも問題ないわ」
「そうなの。しっかり休むことにするの」
左右の腕に寄り添った二人がそう言った。いかんいかん、こんな弱気でどうする。俺は俺の使命を果たすだけだ。俺は伝説の鍛冶屋、ダナイ様だぞ。
できるできる絶対できる。気持ちの問題だって!
「大丈夫だ、問題ない。ちょっと聖剣を作るというプレッシャーに負けそうになっていただけだ。帰ったらさっそく聖剣を作るとしよう。他の追随を許さないとんでもない聖剣を作ってやるからな。覚悟しとけよ!」
「ちょっとダナイ、一体だれに向かって言っているのよ」
「ダナイ、元気出たの!」
リリアは苦笑していたが、ジュラは元気になったようだ。そうだとも。俺が暗い顔をするわけにはいかないな。そんな男にはだれもついて来ないだろう。
「あー、アベルがニヤニヤしてるー! またエッチなこと考えてるんでしょう!?」
「ち、違うから! そんなこと考えてないから!」
俺の発言が聞こえたのだろう。それに反応したアベルがマリアに責められていた。「また」ってことはもしかして前科があるのか、アベル……。
イーゴリの街までの道中、俺は『ワールドマニュアル(門外不出)』を使ってひたすら知識を求めた。今思えば、あまりこの能力を有効活用していなかったように思う。
いつもは疑問が生じたときに、それが何かを調べる用途でしか使ってなかった。この中には無限とも言える知識が納められているのだ。質問さえ正しければどんな答えでも返ってくる。
なるほど。世界樹との子供は新種族の「ドライアド」になるのか。子供の作り方は雄しべと雌しべをドッキングさせること。うん、普通だな。と言うか、新種族とか作ってもいいのかな? 良いんだろうな。書いてあるし。
それにしても、ジュラは大きくなるのか? 何々、「年齢と共に大きくなります」とな。うーん、ドワーフの寿命は五百年くらいあるし、あと二百年くらい待っても大丈夫か。それまでにジュラの性教育をしっかりとしておかないといけないな。今のジュラはどう見ても幼女だ。見た目も、頭の中も。今から頭が痛い。
馬車での移動は特に問題はなかった。これも馬車に搭載している魔よけの付与を施した「護符」のお陰だな。旅人や商人の安全確保のために、この護符を売りにでも出すか?
でもなんでそんなこと知っているんだって騒ぎになるかも知れない。これはリリアと要相談だな。
馬車に揺れること数日、俺たちはホームタウンへと戻ってきた。今回は特に冒険者ギルドからの依頼で出かけたわけではない。王都観光に行くと言う体で遠出したので、ギルドに帰ってきたことの報告に行く必要はないだろう。そのままみんなで家へと戻った。
「あー、やっぱり家が一番落ち着くわね」
すぐにお家大好き少女のマリアがゴロゴロしだした。ジュラが増えても我が道を行くその態度、嫌いじゃないよ。
「ほらマリア、まずは旅の片付けをしなさい」
「は~い」
そしてリリアママに小言を言われる。ここまでが我が家のパターンである。
王都ではもちろん買い物にも行った。オリハルコンの探索のためだけに王都に行ったわけではないのだ。
リリアにせっつかれたマリアは買ってきたものを片付けるべく、リビングルームをあとにした。
「ねえ、ダナイ、聖剣ってすぐに作れるの?」
リリアとマリアがいない瞬間を見計らってアベルが聞いてきた。まあそうだよな。移動中は二人っきりになるチャンスはなかったもんな。
「材料はすべてそろってる。すぐにでも作り始めることはできる。だが、製作にどのくらいの日数がかかるのかはやってみなれば分からない」
アベルが首を縦に振った。真剣な顔つきである。よっぽど欲しいのだろう。大丈夫かな? 何だか不安になってきたぞ。俺の隣ではジュラも首を縦に振っている。こっちは意味が分かっているのかな? まあいいや。
「そんなわけで、明日からさっそく聖剣作りに励みたいと思う。だから俺はしばらくギルドの依頼を受けられない」
「分かったよ。行けるメンバーだけで依頼を受けることにするよ」
アベルは笑顔で答えた。
「アベル、お前も随分と有名になっているだろう? 人数が足りなければ、別の人とパーティーを組むといい。俺もいつまで冒険者をしているか分からないからな」
「ダナイ!」
「いいか、アベル。俺はアベルほど冒険者であることにこだわりはないんだ。何せ俺は鍛冶屋だからな。どちらかと言えば物作りの方に興味がある。だが、アベルは違う。そうだろう?」
アベルは沈黙した。アベルもバカではない。本当は分かっているはずだ。
これは俺が悪い。俺は良かれと思ってアベルに武器や道具を渡していた。だが、アベルにとってはどうだったか。俺に依存することになってしまったのではないだろうか。
そして俺はアベルの足かせとなってしまっているのではないだろうか。
俺はアベルの夢を応援したい。やりたいことを気兼ねなくやってもらいたい。俺のために自分の人生をつまらなくしてもらいたくない。
アベルは何も言わなかった。だが、しっかりと向き合ってくれるはずだ。
「ダナイ、お風呂と夕食の準備をしてもらっても良いかしら?」
「おう、任せておけ」
考え込むアベルを残し、リビングルームをあとにした。浴室の掃除が終わったら料理の準備だ。移動中に楽させてもらった恩はここで返しておかなければならないな。
夕食の準備が終わるとみんなをリビングルームへと呼んだ。そのころにはアベルはいつもの様子に戻っていた。みんなには心配をかけられないと言うことか。アベルは俺よりも大人だな。
みんなで料理を突いていると、自然とこれからの話になった。
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「分かったわ。アベル、私たちはどうする?」
マリアがアベルに尋ねた。マリアはアベルと一緒に行動するようである。あとはリリアとジュラか。アベルたちに付いてくのか、それとも別のことをするのか。
「俺たちはAランク冒険者になったからね、イーゴリの街冒険者ギルドには俺たちが受けられそうな依頼がないかも知れない。だから、領都ライザークにまで足を伸ばそうかと思っているよ」
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