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外伝 リリアンジェラ
可愛いらしい王女はニヤリと笑う2 ─リリアンジェラ─
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双子の兄たちの腹黒さにリリアンジェラが気づいた出来事があった。
メルケルトが頻繁に部屋に来て、何度も同じことをお付きの女官たちの前で話すのだ。
「私のところのエリダが、変な噂に困らされているらしいんだけど、誰がそんなことを言っているのか知りたいんだ。エリダが私がお祖父様から頂いた時計を失くしたなんて、聞いたことある者はいるだろうか?」
リリアンジェラの女官たちは首を傾げ、一様に知らないと答えた。
「そう、もし誰かがそんなことを話していたら話が広まらないよう、誰にも言わないで。こちらから注意するからこっそり教えてほしい」
数日後。
「この前の話だけど、まだ噂が流れているらしくて。聞いても絶対他の人には話さないでくれ。エリダがかわいそうだよ」
リリアンジェラは、何も言わずにメルケルトのことを眺めていた。
最近は「そういう噂がある」という目でエルダを見るようになってしまった。
それが真実か偽りか、わからないにも関わらず、さもエルダのためにと親切そうに言うメルケルトこそが、噂を振りまいていると気がついたのだ。
そこでエルダという女官を調べるように、乳母モリーンの目を掻い潜って甘いおやつを持ってきてくれる、お気に入り女官イルスラに頼んだ。
イルスラはとても優秀で、いくつかある密会部屋に上手く潜み、数日張り付いただけで、エルダは確かに粗雑なところがあり、メルケルトのいくつかの物を失くしたり壊したりしたらしいと調べ上げた。一度ならまだしも二度三度と続くと普通なら何らかの処分があるものだが、エルダはまるで口から生まれたかのように滑らかに嘘や言い訳を吐き、いい加減なところのあるメルケルトが悪いような話に言い包めていた。
女官の嘘が通るはずないと言いたいところだが、メルケルトとカルロイドは普段からいい加減で態度も悪いため妙な真実味があり、イルスラも最初はメルケルトがエルダのせいにしているのだと思っていたほど。
しかし。
エルダがぶつかった弾みで壊した花瓶をそっと組み立て、メルケルトがドアを開けたらぶつかるところに置いて、ニヤッと笑うのを見てしまったのだ。
─うそ!あんなことをするなんて─
女官としてありえないと憤る気持ちと、こんな濡衣を着せられるほど、メルケルトは一体何をしたのだろうと、こちらもいい話がない王子の顔を思い浮かべていた。
メルケルトが頻繁に部屋に来て、何度も同じことをお付きの女官たちの前で話すのだ。
「私のところのエリダが、変な噂に困らされているらしいんだけど、誰がそんなことを言っているのか知りたいんだ。エリダが私がお祖父様から頂いた時計を失くしたなんて、聞いたことある者はいるだろうか?」
リリアンジェラの女官たちは首を傾げ、一様に知らないと答えた。
「そう、もし誰かがそんなことを話していたら話が広まらないよう、誰にも言わないで。こちらから注意するからこっそり教えてほしい」
数日後。
「この前の話だけど、まだ噂が流れているらしくて。聞いても絶対他の人には話さないでくれ。エリダがかわいそうだよ」
リリアンジェラは、何も言わずにメルケルトのことを眺めていた。
最近は「そういう噂がある」という目でエルダを見るようになってしまった。
それが真実か偽りか、わからないにも関わらず、さもエルダのためにと親切そうに言うメルケルトこそが、噂を振りまいていると気がついたのだ。
そこでエルダという女官を調べるように、乳母モリーンの目を掻い潜って甘いおやつを持ってきてくれる、お気に入り女官イルスラに頼んだ。
イルスラはとても優秀で、いくつかある密会部屋に上手く潜み、数日張り付いただけで、エルダは確かに粗雑なところがあり、メルケルトのいくつかの物を失くしたり壊したりしたらしいと調べ上げた。一度ならまだしも二度三度と続くと普通なら何らかの処分があるものだが、エルダはまるで口から生まれたかのように滑らかに嘘や言い訳を吐き、いい加減なところのあるメルケルトが悪いような話に言い包めていた。
女官の嘘が通るはずないと言いたいところだが、メルケルトとカルロイドは普段からいい加減で態度も悪いため妙な真実味があり、イルスラも最初はメルケルトがエルダのせいにしているのだと思っていたほど。
しかし。
エルダがぶつかった弾みで壊した花瓶をそっと組み立て、メルケルトがドアを開けたらぶつかるところに置いて、ニヤッと笑うのを見てしまったのだ。
─うそ!あんなことをするなんて─
女官としてありえないと憤る気持ちと、こんな濡衣を着せられるほど、メルケルトは一体何をしたのだろうと、こちらもいい話がない王子の顔を思い浮かべていた。
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