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第四十三話……紛糾! コローナ議会
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コローナ臨時政府は専制政治形態であったが、地方勢力の反発を恐れ、一応は議会も開設されていた。
ゲルマー王国から送られてきた部隊の討伐に関しては、晴信らの活躍により一応のめどがつき、いまの喫緊の課題は星間航路についてであった。
遊撃生物兵器であるサーペントにより、惑星コローナは周辺の惑星やコロニーとの交易路が寸断に近い状態に陥っていたのだ。
――惑星コローナ議会。
「王との戦いを中断して頂くわけには参りませんかな?」
議会で商工組合長が停戦を提案してくる。
ゼノン王と講和して、サーペントをなんとかしてもらうという提案であった。
「馬鹿な! 我々はあんな暴君を王とは認めんぞ!」
それに対して、首都都市の首長が反対意見を述べる。
あくまでゼノン王との抗戦を主張を展開する。
「経済あっての都市ぞ! いつまでも経済停滞させるわけにもいくまい」
「馬鹿者! 貴様は金に魅了された亡者か!?」
「なんだと!?」
議場は二派にわかれて紛糾した。
そもそも、コローナ臨時政府はゼノン王に反旗を翻すために設立された政権である。
それなのに有力者から停戦要請が述べられるとは、それほどまでにサーペントによる経済への攻撃が顕著に現れていたのだ。
惑星コローナの経済は、タイタンを含めた四つの有人コロニーと、いくつかの準惑星や小惑星からなる商圏を形成している。
そこでは主に鉱物やエネルギー物質の取引が盛んであり、晴信が経営するミハタ社もその取引の恩恵を受けていたのであった。
「我々のことをお見捨てあるな!」
議場で悲鳴のような訴えをするのは、周辺宙域のコロニーの首長であった。
なぜなら、惑星コローナ自体は自活が可能であったが、その周辺のコロニーはコローナからの物資が途絶えると窮乏に瀕する現状があったのだ。
このごに及んで、サーペントの通商航路破壊の影響は絶大であると抗戦派の議員も認識を新たにせざるを得なかった。
「ゴホン、……しかし今こちらから和平を申し込んだら、相手に足元を見られませんかな?」
そう発言したのは議長のザムエル。
この発言には停戦派の議員たちも押し黙った。
「わかりました。では早急にいい条件で講和できるように努めてくだされ」
「もちろんです」
停戦派を纏めていた長老と、抗戦派である政権担当側のザムエルは握手。
議会は紛糾の後、一応は合意に漕ぎつけたのであった。
☆★☆★☆
――その日の午後。
ブリュンヒルデの公邸。
そこには若き女王の他に、ザムエル、カンスケ、晴信という四者が集まっていた。
「……でですな、議会に納得がいくような戦果が求められるのです」
ザムエルがそう呟くように話すと、カンスケが口を開く。
「だが、あいては巨大な宇宙海獣ですぞ! 倒せる目算はありますまい?」
その言葉を聞いた女王は晴信に問う。
「晴信様。サーペントは倒せないのですか?」
「……む、無理です」
晴信は低いトーンで返事をする。
晴信としても倒したいところであったが、ディーハウスにある工場の巨大な電算機に何度計算させても、サーペントを倒せる船の設計は不可能であったのだ。
とりあえずはサーペントを何とかせねばならない。
ブリュンヒルデの公邸での会議は重苦しい雰囲気で終わったのだった。
――その日の晩。
晴信はディーと食事をとっていた。
ディーの今晩の食事は、配線コードをグリスで煮たラーメンだ。
見るからにカロリーが高そうであった。
「ねぇ、ディー。どうやったらサーペントを倒せるかなぁ?」
「無理だと思うよ」
ディーは配線コードを啜りながら答える。
「じゃあ、追い払うのは?」
「それも無理だと思う」
「じゃあ、餌でもつけてどっかに誘導するのは?」
「すぐに此方が食べられちゃわない?」
「うーん」
晴信は悩んだ。
出来たらブリュンヒルデに良い所を見せたい。
だが、どうやって……。
昔の人間たちはどうやったのだろう?
倒すことは出来なくとも、何とかやりようがあるのではないか。
晴信は漠然とそう思っていた。
晴信とディーは難問解決に向けて夜遅くまで話し合ったのだった。
☆★☆★☆
――二週間後。
晴信はディーハウスの工場で、設計用の電算機と格闘していた。
目標は宇宙海獣ともいえるサーペントから容易に逃げられる宇宙船。
倒せないなら、せめてやられないような仕様にしたかったのだ。
【システム通知】……その船を作るには部品が足りません。
「……ぇ!?」
巧く設計できたと思ったのだが、やはり足りない部品がある。
しかも超重要な部品が無かったのだ。
「ねぇ、ディー。この部品どこかにうってないかな?」
「いやいや、そんなもの売ってるわけがないでしょ」
ディーが笑いながらに返事をする。
それもそのはず。
晴信が作りたい船とは、異次元に潜ることが出来る宇宙船だったのだ。
つまりは宇宙版の潜水艦と言っていい仕様だった。
……面白そうな船だな。
珍しくディーもそんな感想である。
ただ、どうやって必要な部品を見つけるかである。
「よし、探査船を作ろう!」
晴信は古代遺跡を発掘するための専用の船の設計に取り掛かる。
それは戦闘艦ではない探査船用の宇宙船だった。
――二週間後。
「完成!」
探査船は思ったより早くできた。
それは、全長80m全幅10mの宇宙船としては小型の船だった。
早く作るのも目的の一つであったので、武装も全く施してなかった。
晴信とディーは早速この宇宙船に乗り込み、古代超文明の遺跡探索に向かうのであった。
ゲルマー王国から送られてきた部隊の討伐に関しては、晴信らの活躍により一応のめどがつき、いまの喫緊の課題は星間航路についてであった。
遊撃生物兵器であるサーペントにより、惑星コローナは周辺の惑星やコロニーとの交易路が寸断に近い状態に陥っていたのだ。
――惑星コローナ議会。
「王との戦いを中断して頂くわけには参りませんかな?」
議会で商工組合長が停戦を提案してくる。
ゼノン王と講和して、サーペントをなんとかしてもらうという提案であった。
「馬鹿な! 我々はあんな暴君を王とは認めんぞ!」
それに対して、首都都市の首長が反対意見を述べる。
あくまでゼノン王との抗戦を主張を展開する。
「経済あっての都市ぞ! いつまでも経済停滞させるわけにもいくまい」
「馬鹿者! 貴様は金に魅了された亡者か!?」
「なんだと!?」
議場は二派にわかれて紛糾した。
そもそも、コローナ臨時政府はゼノン王に反旗を翻すために設立された政権である。
それなのに有力者から停戦要請が述べられるとは、それほどまでにサーペントによる経済への攻撃が顕著に現れていたのだ。
惑星コローナの経済は、タイタンを含めた四つの有人コロニーと、いくつかの準惑星や小惑星からなる商圏を形成している。
そこでは主に鉱物やエネルギー物質の取引が盛んであり、晴信が経営するミハタ社もその取引の恩恵を受けていたのであった。
「我々のことをお見捨てあるな!」
議場で悲鳴のような訴えをするのは、周辺宙域のコロニーの首長であった。
なぜなら、惑星コローナ自体は自活が可能であったが、その周辺のコロニーはコローナからの物資が途絶えると窮乏に瀕する現状があったのだ。
このごに及んで、サーペントの通商航路破壊の影響は絶大であると抗戦派の議員も認識を新たにせざるを得なかった。
「ゴホン、……しかし今こちらから和平を申し込んだら、相手に足元を見られませんかな?」
そう発言したのは議長のザムエル。
この発言には停戦派の議員たちも押し黙った。
「わかりました。では早急にいい条件で講和できるように努めてくだされ」
「もちろんです」
停戦派を纏めていた長老と、抗戦派である政権担当側のザムエルは握手。
議会は紛糾の後、一応は合意に漕ぎつけたのであった。
☆★☆★☆
――その日の午後。
ブリュンヒルデの公邸。
そこには若き女王の他に、ザムエル、カンスケ、晴信という四者が集まっていた。
「……でですな、議会に納得がいくような戦果が求められるのです」
ザムエルがそう呟くように話すと、カンスケが口を開く。
「だが、あいては巨大な宇宙海獣ですぞ! 倒せる目算はありますまい?」
その言葉を聞いた女王は晴信に問う。
「晴信様。サーペントは倒せないのですか?」
「……む、無理です」
晴信は低いトーンで返事をする。
晴信としても倒したいところであったが、ディーハウスにある工場の巨大な電算機に何度計算させても、サーペントを倒せる船の設計は不可能であったのだ。
とりあえずはサーペントを何とかせねばならない。
ブリュンヒルデの公邸での会議は重苦しい雰囲気で終わったのだった。
――その日の晩。
晴信はディーと食事をとっていた。
ディーの今晩の食事は、配線コードをグリスで煮たラーメンだ。
見るからにカロリーが高そうであった。
「ねぇ、ディー。どうやったらサーペントを倒せるかなぁ?」
「無理だと思うよ」
ディーは配線コードを啜りながら答える。
「じゃあ、追い払うのは?」
「それも無理だと思う」
「じゃあ、餌でもつけてどっかに誘導するのは?」
「すぐに此方が食べられちゃわない?」
「うーん」
晴信は悩んだ。
出来たらブリュンヒルデに良い所を見せたい。
だが、どうやって……。
昔の人間たちはどうやったのだろう?
倒すことは出来なくとも、何とかやりようがあるのではないか。
晴信は漠然とそう思っていた。
晴信とディーは難問解決に向けて夜遅くまで話し合ったのだった。
☆★☆★☆
――二週間後。
晴信はディーハウスの工場で、設計用の電算機と格闘していた。
目標は宇宙海獣ともいえるサーペントから容易に逃げられる宇宙船。
倒せないなら、せめてやられないような仕様にしたかったのだ。
【システム通知】……その船を作るには部品が足りません。
「……ぇ!?」
巧く設計できたと思ったのだが、やはり足りない部品がある。
しかも超重要な部品が無かったのだ。
「ねぇ、ディー。この部品どこかにうってないかな?」
「いやいや、そんなもの売ってるわけがないでしょ」
ディーが笑いながらに返事をする。
それもそのはず。
晴信が作りたい船とは、異次元に潜ることが出来る宇宙船だったのだ。
つまりは宇宙版の潜水艦と言っていい仕様だった。
……面白そうな船だな。
珍しくディーもそんな感想である。
ただ、どうやって必要な部品を見つけるかである。
「よし、探査船を作ろう!」
晴信は古代遺跡を発掘するための専用の船の設計に取り掛かる。
それは戦闘艦ではない探査船用の宇宙船だった。
――二週間後。
「完成!」
探査船は思ったより早くできた。
それは、全長80m全幅10mの宇宙船としては小型の船だった。
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晴信とディーは早速この宇宙船に乗り込み、古代超文明の遺跡探索に向かうのであった。
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