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幼少期
47 マックス様の思い(レナ視点)
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マックス様から求められるままに、マックス様と婚約した私ですが、最近では本当に私でよいのかと不安になってしまいます。
ダンジョン攻略という偉業を果たし、国王陛下からは褒章をいただけるようにまでなってしまったマックス様。
騎士爵という最下位の爵位の、その娘。伯父さまに子供が出来なかったので私が男爵令嬢とされていますが、そのような爵位の低い娘がマックス様の隣にいるなどおかしいのでは、そう思ってしまいます。
それに加えて、マックス様にはエルメライヒ公爵様から令嬢と会ってほしいとの打診があったと聞きました。
マックス様は私に婚約者になってほしいと言いましたが、公爵令嬢から求婚されたとしたら? 私など捨てられてしまうのはないのか。
もちろん、マックス様がそのようなことをするとは思ってもいません。
でも、不安が心の中から消えてはくれないのです。
「レナ、こちらで昼食にしようか」
郊外の丘までやってきた私とマックス様は、そこで昼食をとることに。
街中ではマックス様は大人気で、お店に入っても街を歩いていても、領民の皆様によく話しかけられます。
貴族の中には領民を路傍の石ころ程度にしか思っていない人も少なくはないのに、マックス様は本当に素晴らしい方です。
「マックス様、ありがとうございます」
持ってきていた敷物をしいて、マックス様は道中で購入した軽食やお茶を準備しています。
私もメイドとしての教育を受けていたことがあるので、一通りのお茶の入れ方などは知っていますが、マックス様の方がなぜか上手にできるので2人きりの時はマックス様がお茶を入れることが多いのです。
「ふふ、レナ。これは俺の趣味みたいなものだから気にしなくてもいいよ」
なんて、マックス様は何でもないことのように言いますが、普通の貴族令息はお茶など入れません。
影も務めるお父様ならともかく、伯爵であるお義父様も、伯爵夫人であるお義母様もお茶を入れることはありませんからね。
「マックス様、今日はマックス様に聞きたいことがあるのです」
「うん、俺もそのつもりだよ。俺が軽率な行動をしたせいでレナが不安になっているんだよね」
「マックス様のせいでは……エルメライヒ公爵令嬢と会うのですよね?」
「公爵様に直接お願いされたら一度は会わないとさすがにね……それが不安かい?」
「もし、もし公爵令嬢と会って、マックス様にプロポーズされたら……」
「……ん!? それが不安!? ……レナ、俺が公爵令嬢からプロポーズされるわけないだろ」
「わかりません! マックス様は今はダンジョンを攻略なされた方なのですよ!」
私の懸命な訴えに、マックス様が腕を組んで考え込んでしまっています。
マックス様はダンジョン攻略をなんてことないように考えていますが、100年ぶりの偉業なんですよ!
「……うん、そうだな。これは、俺が自分の気持ちを言語化してこなかったのが問題なんだな……」
「マックス様?」
「レナ、この際だから俺がレナのことがどれだけ好きか、この機会に話しておこう。……まあ、めっちゃ恥ずいけど」
「ええと」
「レナとは物心ついたころから一緒にいるから、出会った時から好きだったってわけじゃないけどね。レナのことが好きだなって思った瞬間は確かにあったんだよ。俺は子供の頃から……まあ、今も子供だけど2~3歳くらいの歩き出したころから貴族としてふさわしくないって言われてたよね?」
「そうですね、マックス様はあの頃から不思議な方でした」
「そう言われるとそうだな。木に登って寝てみたり、庭で虫を捕まえてみたり、貴族というより平民の子供のように過ごしてたからな」
「子供することですから、目くじらを立てるほうがおかしいのです」
辺境のゲルハルディ領で育っている人たちは何も言いませんでしたが、お義母様の連れてきた侍女や侍従が貴族らしくないと言い出したのです。
侯爵家から嫁いだお義母様が連れてきた使用人は中央や王都の常識に染まっていて、マックス様の扱いに関して揉めた後、侯爵家へと帰されています。
「まあ、でもさ。自分がおかしいのは分かっていても止められなかった俺を、いつでも傍にいて支えてくれたのは、レナだったんだよ」
「……私はマックス様の影ですから」
「レナの心はレナにしかわからないからね。でも、俺はそれがすごく嬉しかったんだ。貴族らしく生きなきゃって思っていた俺を、そのままの俺で受け入れてくれたことが。だからさ、俺は俺らしく家族を、領民を、領地を守ろうと思ったんだよ」
「……マックス様」
「ミネッティ伯爵令嬢との婚約は貴族としての義務を果たすためにも受けようとは思っていたよ。でもさ、ありのままの俺を受け入れてくれたレナと婚約できたのに、わざわざそれを破棄して他の令嬢と婚約しようなんて思わないよ」
「でも、爵位が上の方に迫られたら……」
「まあね、だけどエルメライヒ公爵家は派閥違いだし、そう言ったごり押しはないと思うよ。それに、どうあってもいきなり婚約破棄することなんてない。きちんとレナと話し合って、俺たちにとって最善だと思うことを選び取るよ」
「……マックス様。……わかりました」
ダンジョン攻略という偉業を果たし、国王陛下からは褒章をいただけるようにまでなってしまったマックス様。
騎士爵という最下位の爵位の、その娘。伯父さまに子供が出来なかったので私が男爵令嬢とされていますが、そのような爵位の低い娘がマックス様の隣にいるなどおかしいのでは、そう思ってしまいます。
それに加えて、マックス様にはエルメライヒ公爵様から令嬢と会ってほしいとの打診があったと聞きました。
マックス様は私に婚約者になってほしいと言いましたが、公爵令嬢から求婚されたとしたら? 私など捨てられてしまうのはないのか。
もちろん、マックス様がそのようなことをするとは思ってもいません。
でも、不安が心の中から消えてはくれないのです。
「レナ、こちらで昼食にしようか」
郊外の丘までやってきた私とマックス様は、そこで昼食をとることに。
街中ではマックス様は大人気で、お店に入っても街を歩いていても、領民の皆様によく話しかけられます。
貴族の中には領民を路傍の石ころ程度にしか思っていない人も少なくはないのに、マックス様は本当に素晴らしい方です。
「マックス様、ありがとうございます」
持ってきていた敷物をしいて、マックス様は道中で購入した軽食やお茶を準備しています。
私もメイドとしての教育を受けていたことがあるので、一通りのお茶の入れ方などは知っていますが、マックス様の方がなぜか上手にできるので2人きりの時はマックス様がお茶を入れることが多いのです。
「ふふ、レナ。これは俺の趣味みたいなものだから気にしなくてもいいよ」
なんて、マックス様は何でもないことのように言いますが、普通の貴族令息はお茶など入れません。
影も務めるお父様ならともかく、伯爵であるお義父様も、伯爵夫人であるお義母様もお茶を入れることはありませんからね。
「マックス様、今日はマックス様に聞きたいことがあるのです」
「うん、俺もそのつもりだよ。俺が軽率な行動をしたせいでレナが不安になっているんだよね」
「マックス様のせいでは……エルメライヒ公爵令嬢と会うのですよね?」
「公爵様に直接お願いされたら一度は会わないとさすがにね……それが不安かい?」
「もし、もし公爵令嬢と会って、マックス様にプロポーズされたら……」
「……ん!? それが不安!? ……レナ、俺が公爵令嬢からプロポーズされるわけないだろ」
「わかりません! マックス様は今はダンジョンを攻略なされた方なのですよ!」
私の懸命な訴えに、マックス様が腕を組んで考え込んでしまっています。
マックス様はダンジョン攻略をなんてことないように考えていますが、100年ぶりの偉業なんですよ!
「……うん、そうだな。これは、俺が自分の気持ちを言語化してこなかったのが問題なんだな……」
「マックス様?」
「レナ、この際だから俺がレナのことがどれだけ好きか、この機会に話しておこう。……まあ、めっちゃ恥ずいけど」
「ええと」
「レナとは物心ついたころから一緒にいるから、出会った時から好きだったってわけじゃないけどね。レナのことが好きだなって思った瞬間は確かにあったんだよ。俺は子供の頃から……まあ、今も子供だけど2~3歳くらいの歩き出したころから貴族としてふさわしくないって言われてたよね?」
「そうですね、マックス様はあの頃から不思議な方でした」
「そう言われるとそうだな。木に登って寝てみたり、庭で虫を捕まえてみたり、貴族というより平民の子供のように過ごしてたからな」
「子供することですから、目くじらを立てるほうがおかしいのです」
辺境のゲルハルディ領で育っている人たちは何も言いませんでしたが、お義母様の連れてきた侍女や侍従が貴族らしくないと言い出したのです。
侯爵家から嫁いだお義母様が連れてきた使用人は中央や王都の常識に染まっていて、マックス様の扱いに関して揉めた後、侯爵家へと帰されています。
「まあ、でもさ。自分がおかしいのは分かっていても止められなかった俺を、いつでも傍にいて支えてくれたのは、レナだったんだよ」
「……私はマックス様の影ですから」
「レナの心はレナにしかわからないからね。でも、俺はそれがすごく嬉しかったんだ。貴族らしく生きなきゃって思っていた俺を、そのままの俺で受け入れてくれたことが。だからさ、俺は俺らしく家族を、領民を、領地を守ろうと思ったんだよ」
「……マックス様」
「ミネッティ伯爵令嬢との婚約は貴族としての義務を果たすためにも受けようとは思っていたよ。でもさ、ありのままの俺を受け入れてくれたレナと婚約できたのに、わざわざそれを破棄して他の令嬢と婚約しようなんて思わないよ」
「でも、爵位が上の方に迫られたら……」
「まあね、だけどエルメライヒ公爵家は派閥違いだし、そう言ったごり押しはないと思うよ。それに、どうあってもいきなり婚約破棄することなんてない。きちんとレナと話し合って、俺たちにとって最善だと思うことを選び取るよ」
「……マックス様。……わかりました」
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