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貴族学園
137 主人公一行の訪れ
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卒業式にすったもんだがあったが、元凶となったメインヒロイン4人は退学となり、その後の貴族学園は恐ろしく静かになった。
第三王女はもともと卒業だったことから、そのまま王領の一部を譲り受けて男爵となった。
残りのミネッティ伯爵令嬢、マテス侯爵令嬢、ニューエン子爵令嬢は貴族学園を退学となり、その後の行方は知られていない。
本来のゲームシナリオでは第三王女の卒業をきっかけに、メインヒロインと主人公の旅が始まり、2年後にエンディングを迎える。
まあ各地のダンジョンを攻略する旅だから、そのくらいかかるのは当然だが、現実ではどうなるのかが読めない。
というのも、俺がダンジョンを攻略したことを皮切りに各地でダンジョン攻略熱が加速して、各地のダンジョンの管理がかなり厳重になっているからだ。
未発見のダンジョンならともかく、ゲーム序盤で攻略するような初級ダンジョンは入るのにも審査が必要で、勇者の称号がない主人公一行では攻略どころではないだろう。
「で、いつまで警戒しているんですか、マックス様?」
「うーん、絶対に来ると思うんだよなぁ」
というわけで、今は貴族学園2年の夏の長期休み。
1年の時はメインヒロインや主人公の動向を調べたり、人脈形成のために帰省しなかったが、今回はさすがにゲルハルディ領に帰ってきている。
とはいえ、領主としての仕事は代行としては母上が行っているので、特に仕事のない俺は日がな一日、領境の砦にこもって主人公一行が来ないかどうかを待っているというわけだ。
本来ならこんな時期には主人公一行はゲルハルディ領までは来ない。
だが我慢がきかず、考えなしのミネッティ伯爵令嬢……あの転生疑惑のある令嬢ならわからない。
本当に、なんでわからないんだろうな。ゲームのミネッティ伯爵令嬢は思慮深く、平民相手にも慈愛の心をもって接していた。
それが私欲のためなら誰にでも嚙みつき、横暴の限りを尽くしている女が同じような結末をたどれるはずがないって。
「伝令! 伝令! 隣領から通行証を持たない五人組が関所を突破したとの報せです!」
「はぁ……きたか」
確かに予期はしていた。だが、本当に来てほしかったわけじゃない。
断罪すらまともにできなかったのだから、男爵領でもどこでもおとなしく五人で過ごしていてほしかった。
「レナ、俺のお客さんが来たようだ」
「マックス様おひとりで相手するのですか?」
「さすがに五人相手に騎士団を動員するのもアレだしな」
主人公一行はまともにダンジョンを攻略できていないので、装備もほぼほぼ初期装備のはず。
ただ、装備に由来しない強さ……具体的には主人公とヒロイン協力攻撃、俺が一人で使ってる合成魔法と同じ効力のものだな。
ゲーム内では敵全体に対して効力を発揮する大魔法で、現実世界では一定範囲すべてに効力をもたらす。
これを覚えていた場合には人数を増やしたところで無効化される人数が増えるだけで、騎士団を動員しても無意味になる可能性が高くなる。
ま、協力攻撃は一回の発動で魔力の大半を使う諸刃の剣だから、マナの指輪をこちらが確保している以上、それほどの脅威でもないともいえる。
ま、そんなわけで俺一人で砦前、その街道に陣取る。
「何もかもアンタのせいよ!」
間近まで迫ってきた五人組……というか、ミネッティ伯爵令嬢が俺に気付いたと同時にそう叫んできた。
「卒業式から何の成長もしていないみたいだな」
「はあっ!? 悪役令嬢も悪役令息も大人しくやられて、私の幸せの糧になってればいいのよ!」
「言葉の通じない人間の相手は疲れるな。……一応、忠告だけはしてやる。ここより先に進む、あるいは俺たちに攻撃をしてきた瞬間に大罪人だ」
「悪役令息に言われるほど落ちぶれてないわよ! アンタこそ悪役のくせにいっちょ前の口きいてんじゃないわよ!」
いや~、マジで話が通じないな。本当に同じヴァイセンベルク王国の人間なのか疑わしくなってしまう。
ちなみに辺境よりも中央側の領は王族の管轄、つまり隣領の関所を無断突破したことは第三王女……元・第三王女がいれば何とでもなる。
ただ、ゲルハルディ領……つまり辺境に一歩でも足を踏み入れれば王族の特権はなくなる。
ゲームのように徳を積んでいる状態ならいざ知らず、現実の横暴で自分勝手に過ごしてきた主人公一行が辺境で罪を犯せば王都の連中は誰も救ってはくれないだろう。
ま、俺を倒して、騎士団も倒して、父上や爺様も倒して、ゲルハルディ領を乗っ取れば本当にゲームのシナリオ通りになるのだろうが、そんなことはゲームの主人公でも不可能だ。
ゲームでは侵略で父上や母上が死亡済み、爺様も戦えない体になっていたからこそ、俺やローズマリー嬢を倒しただけで抵抗勢力がいなくなっただけだからな。
第三王女はもともと卒業だったことから、そのまま王領の一部を譲り受けて男爵となった。
残りのミネッティ伯爵令嬢、マテス侯爵令嬢、ニューエン子爵令嬢は貴族学園を退学となり、その後の行方は知られていない。
本来のゲームシナリオでは第三王女の卒業をきっかけに、メインヒロインと主人公の旅が始まり、2年後にエンディングを迎える。
まあ各地のダンジョンを攻略する旅だから、そのくらいかかるのは当然だが、現実ではどうなるのかが読めない。
というのも、俺がダンジョンを攻略したことを皮切りに各地でダンジョン攻略熱が加速して、各地のダンジョンの管理がかなり厳重になっているからだ。
未発見のダンジョンならともかく、ゲーム序盤で攻略するような初級ダンジョンは入るのにも審査が必要で、勇者の称号がない主人公一行では攻略どころではないだろう。
「で、いつまで警戒しているんですか、マックス様?」
「うーん、絶対に来ると思うんだよなぁ」
というわけで、今は貴族学園2年の夏の長期休み。
1年の時はメインヒロインや主人公の動向を調べたり、人脈形成のために帰省しなかったが、今回はさすがにゲルハルディ領に帰ってきている。
とはいえ、領主としての仕事は代行としては母上が行っているので、特に仕事のない俺は日がな一日、領境の砦にこもって主人公一行が来ないかどうかを待っているというわけだ。
本来ならこんな時期には主人公一行はゲルハルディ領までは来ない。
だが我慢がきかず、考えなしのミネッティ伯爵令嬢……あの転生疑惑のある令嬢ならわからない。
本当に、なんでわからないんだろうな。ゲームのミネッティ伯爵令嬢は思慮深く、平民相手にも慈愛の心をもって接していた。
それが私欲のためなら誰にでも嚙みつき、横暴の限りを尽くしている女が同じような結末をたどれるはずがないって。
「伝令! 伝令! 隣領から通行証を持たない五人組が関所を突破したとの報せです!」
「はぁ……きたか」
確かに予期はしていた。だが、本当に来てほしかったわけじゃない。
断罪すらまともにできなかったのだから、男爵領でもどこでもおとなしく五人で過ごしていてほしかった。
「レナ、俺のお客さんが来たようだ」
「マックス様おひとりで相手するのですか?」
「さすがに五人相手に騎士団を動員するのもアレだしな」
主人公一行はまともにダンジョンを攻略できていないので、装備もほぼほぼ初期装備のはず。
ただ、装備に由来しない強さ……具体的には主人公とヒロイン協力攻撃、俺が一人で使ってる合成魔法と同じ効力のものだな。
ゲーム内では敵全体に対して効力を発揮する大魔法で、現実世界では一定範囲すべてに効力をもたらす。
これを覚えていた場合には人数を増やしたところで無効化される人数が増えるだけで、騎士団を動員しても無意味になる可能性が高くなる。
ま、協力攻撃は一回の発動で魔力の大半を使う諸刃の剣だから、マナの指輪をこちらが確保している以上、それほどの脅威でもないともいえる。
ま、そんなわけで俺一人で砦前、その街道に陣取る。
「何もかもアンタのせいよ!」
間近まで迫ってきた五人組……というか、ミネッティ伯爵令嬢が俺に気付いたと同時にそう叫んできた。
「卒業式から何の成長もしていないみたいだな」
「はあっ!? 悪役令嬢も悪役令息も大人しくやられて、私の幸せの糧になってればいいのよ!」
「言葉の通じない人間の相手は疲れるな。……一応、忠告だけはしてやる。ここより先に進む、あるいは俺たちに攻撃をしてきた瞬間に大罪人だ」
「悪役令息に言われるほど落ちぶれてないわよ! アンタこそ悪役のくせにいっちょ前の口きいてんじゃないわよ!」
いや~、マジで話が通じないな。本当に同じヴァイセンベルク王国の人間なのか疑わしくなってしまう。
ちなみに辺境よりも中央側の領は王族の管轄、つまり隣領の関所を無断突破したことは第三王女……元・第三王女がいれば何とでもなる。
ただ、ゲルハルディ領……つまり辺境に一歩でも足を踏み入れれば王族の特権はなくなる。
ゲームのように徳を積んでいる状態ならいざ知らず、現実の横暴で自分勝手に過ごしてきた主人公一行が辺境で罪を犯せば王都の連中は誰も救ってはくれないだろう。
ま、俺を倒して、騎士団も倒して、父上や爺様も倒して、ゲルハルディ領を乗っ取れば本当にゲームのシナリオ通りになるのだろうが、そんなことはゲームの主人公でも不可能だ。
ゲームでは侵略で父上や母上が死亡済み、爺様も戦えない体になっていたからこそ、俺やローズマリー嬢を倒しただけで抵抗勢力がいなくなっただけだからな。
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