異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜

トンコツマンビックボディ

文字の大きさ
11 / 48

第10話 カスミ冒険者になる 後編

しおりを挟む
アスナは頭を摩りながらカスミを睨んでいた
 
「痛ったぁ、カスミってよく初対面の人間殴れるわね」
「私はね、昔から無礼なヤツは初対面であろうと容赦しないんだよ!」
「『昔から』って、カスミって前世では何歳だったのよ?」
「前世では49歳。そして今が23歳だよ」
 
少し自慢げにしているカスミだったが、前世の頃の年齢を聞いたアスナはカスミを改めてじっと見つめると、急に笑い出した
 
「あっはははは!何それ!アレじゃん!見た目は美女、中身はおばさんってコナンか?!」
「アスナちゃん!その辺にしときなって!カスミさんにまた殴られるよ?!」おぇ
「だって笑えるじゃん!異世界転生したのに外見だけ変わって中身が変わってないのは、よくある話だけどカスミの場合は最早、傑作でしょ?」
「岩山両斬波 !」 
「げふっ!」 
(岩山両斬波って今度は『北斗の拳』ですか!)
アスナはカスミの振り上げた手刀を頭部にモロに叩き込まれ目を回した
「だから言わんこっちゃない。それよりもカスミさん、そろそろ『ギルド』に向かいましょう」
「そうだった!こんな所で雑談してる場合じゃなかった!司教さん邪魔したね!」 
カスミとワタルがその場を離れようとしたらアスナが目を覚ました
 
「えっ?アンタ達、今から『ギルド』に行くの?なんでまた?」
「生活費を稼ぐために『冒険者』の登録しに行くんだよ」
「『冒険者』になるの?(これは面白そうな予感がする!)」  
アスナは立ち上がって、セイラに一言、断ってカスミ達の後を追って走って行った
「しきょー!ちょっと面白そ・・もとい、2人が心配だからついて行くね」
「ちょっとアスナさん!教会内の掃除はどうするんですか?!」
「帰って来てからやるわよ!」
手を振りながら走り去っていくアスナの姿を見て「やれやれ、またですか」と言う顔をしてセイラは3人を見送るのであった
 
「そう言えばアンタ達、孤児院に居るって言ったけど、ニコルはどうしたの?あの子ってかなり複雑な問題を抱えていたみたいだけど」
「その件に関しては、カスミさんが無事に解決してくれたよ」
ワタルはそれまでの詳細をアスナに説明した
「ウソ?!あのニコルを!カスミってどんなスキル持ってるのよ?」
「アスナちゃん、百聞は一見にしかず!カスミさんのステータス画面を見てみて」
ワタルに言われるがまま、ステータス画面を見るとアスナは目を丸くして言った
「何なの?このスキルの数は!って言うかこの『母は最強(つよし)!』ってチート過ぎでしょ!」
「あとはフェンリルをワンパンで倒したあげく手懐けたよ。しかもポチって名前つけてね」
それを聞いたアスナは口をあんぐりと開けカスミを見て悟った
(カスミだけは怒らせないでおこう)
 
「ここが冒険者の『ギルド』だね。早い話がハローワークみたいなもんだね」
「当たらずも遠からずよ。って言うかハローワークって・・・」
「そこはツッコんだら負けだよ。とりあえず中に入りましょう」
3人はギルドの中に入るとそこには、屈強な冒険者や強面の冒険者などが至る所に立っていた。カスミ達はそのまま、受付のところまで歩いて行った 
 
「冒険者ギルドへようこそ!受付を務めさせていただく『リアナ』です。今回のご用件は何でしょうか?」
「ボク達、冒険者の登録に来ました」
「それでは、コチラの用紙に必要事項を記入してください」
カスミ達は言われた通り用紙に必要事項を記入してから数分後、リアナから冒険者カードを渡された
「コチラが冒険者カードです。冒険者カードは街への手入りの為の身分証明書にもなるので大切に保管してください。冒険者にはランク付けされていてF~Sランクとされています。最初はFランクなので仕事(依頼)は簡単なものが基本です。主な仕事は、採取、配達、人探し、魔物討伐(下級)、指名手配犯の捕獲となっております。なお、ランクアップには依頼の数(F~Dランクは6つ、C~Bランクは12、Aランク以降は20)をこなす事でランクアップします。ただし、自分のランクより下位の依頼をこなしてもランクアップには反映されません」
 
3人に冒険者カードが渡されたが、アスナだけが不服な顔をしていた
「あのさ、なんだかよくわからないうちに私まで冒険者に登録されちゃったんだけど、私は冒険者をやるつもりはないわよ」
「君ねぇ、勝手について来ておいてそれはないんじゃない?」
「教会の仕事もまともにやってんだろ?だったら、冒険者やってた方がいいんじゃないのかい?」
「確かに教会は地味な仕事ばかりだし、その上、居心地悪いしんだよね。行きがかり上で住まわせてもらってるだけだし(いっそのこと孤児院に転がり込むのもありか)」
アスナは悩んだ末、何か?を思いつき決心した
 
「わかったわ。アンタ達と一緒に冒険者をやるわ」
「それじゃあ決まりだね!今日から私達は冒険者だね!」
「では、まず依頼の受け方ですが、あちらにあるボードに依頼書が貼られているので、その中から選んでください。あなた方は、まだFランクなので依頼も『F』のもしか『基本』はできません」
リアナの手の示す所にあるボードには無数の依頼書が貼られていて、そこには他の冒険者が立っていた
「なるほど、あそこで仕事を選ぶってことだね。とりあえず、うちらは魔物討伐以外の仕事をするよ」
「冒険者なのに魔物討伐しないなんて、変な人ね」
「私はね、無益な殺生はしないんだよ。たとえ魔物であってもね」
アスナはポカンと顔をしてワタルの方を見たが、ワタルは苦笑いをしながら言った
「まあ、カスミさんだしね。らしいと言えばらしいからね」
そして、この時を持ってカスミ達は冒険者となったのである
 
➖とある酒場➖
「そこの孤児院にうちの『ガキ』が居るんだね?」
「ああ、部下のよると『ファミリア』って所にいるらしいぜ」
その酒場の1のテーブルの前では、男と女が席に座っていた
「ったくよぉ!ガキのクセして世話焼かせやがって!親の顔が見て見てぇよ!」
「おいおい♪親はお前だろ♪お母さん♪」
お母さんと呼ばれた女は、片手に持っていたエール酒の入った瓶を一気飲みし吐いて捨てるように言った
「やめてくれよ!アタイは母親になった覚えはないよ!あいつが勝手に生まれてきたんだ!こちとら迷惑してるんだ!せっかくの金ズルがパアになったんだ!」
 
女と一緒にいた髪を肩まで伸ばした優男風の男が同じく、酒を一気に飲み干して、ゲラゲラと笑い出した
「がっはっはっは!そう言うなよ、だから、こうして迎えに行くんだろ?親として(笑)」
「まったく!どうして、連れて帰るだけなのに、こんな身なり良い服着なくちゃいけないんだ!むさ苦しくて息が詰まりそうだぞ!」
「『ガキ』を連れ帰るまでの辛抱だか我慢しろって。どうせ奴隷商に売っぱらうんだから♪」
「まあな!それにしても、世の中には物好きな大人もいるんだな、子供相手にいかがわしい事する変態がね」
 
女もゲラゲラと笑いながら煙草を吸いながらエール酒を飲み干す
「ところでジノ、例の用心棒は雇えたのかい?孤児院には最近、妙に強い女がいるらしいじゃないか?」
「安心しろデボラ、そっちの方は問題ない。用心棒で元格闘王だ。そいつは私生活がひどすぎてな強盗、強姦、恐喝、暴行、傷害と表立ってないが、殺人もやっている凶悪犯さ!」
「へぇ、随分とやばいヤツを呼んだね!念には念をって所かい?」
 
ジノと呼ばれる男は、テーブルに肘をついてもたれ掛かり、目の前に立っている2人組の男にケリーを入れながら煙草を吹かした
「それもそうなんだけどよ、コイツらがガキを拉致るの失敗するからノルマが達成で出来ていないんだ!ったくよ!使えない子分だぜ!」
「あははっ!やめなって、使えない奴でも一応使い道があるんだから♪」
「そうだな!とりあえず作戦は明日決行だ。つーワケだ!明日に備えて飲むぞ!♪」
その夜、酒場では2人の下品な笑い声が深夜まで響き渡るのであった
 
NEXT 「親は子供の危機に駆けつける 前編」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界で大往生した私、現代日本に帰還して中学生からやり直す。~最強の補助魔法で、冴えないおっさんと最強美女を操って大金持ちになります~

タカノ
ファンタジー
異世界へ転移し、聖女として崇められ、愛する家族に囲まれて88歳で大往生した……はずだった。 目が覚めると、そこは現代日本。 孤児の中学2年生、小金沢ヒナ(14)に戻っていた。 時間は1秒も進んでおらず、待っていたのは明日のご飯にも困る極貧生活。 けれど、ヒナの中身は酸いも甘いも噛み分けたおばあちゃん(88歳)のまま! 「もう一度、あの豊かで安らかな老後(スローライフ)を手に入れてみせる!」 ヒナは決意する。異世界で極めた国宝級の【補助魔法】と【回復魔法】をフル活用して、現代社会で大金を稼ぐことを。 ただし、魔法は自分自身には使えないし、中学生が目立つと色々面倒くさい。 そこでヒナがビジネスパートナー(手駒)に選んだのは―― 公園で絶望していた「リストラされた冴えないおっさん」と、 借金取りに追われる「ワケあり最強美女」!? おっさんを裏から魔法で強化して『カリスマ社長』に仕立て上げ、 美女をフルバフで『人間兵器』に変えてトラブルを物理的に粉砕。 表向きはニコニコ笑う美少女中学生、裏では彼らを操るフィクサー。 「さあ善さん、リオちゃん。稼ぎますよ。すべては私の平穏な老後のために!」 精神年齢おばあちゃんの少女が、金と魔法と年の功で無双する、痛快マネー・コメディ開幕!

処理中です...