異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜

トンコツマンビックボディ

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第12話 親は子供の危機に駆けつける 中編

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くだらない言い合いも落ち着き、アスナは報酬の取り分を要求した
「成り行きとは言え、私も冒険者になって、いつの間にかあんた達とパーティーを組んだ事になった訳だし今回の報酬の取り分を要求するわ!」
アスナの「当然でしょ?」と言う態度にカスミは何の不満もなくうなずいた
 
「そうだね。アスナは、もう私達の仲間なんだから、当然な要求だね。それにメガ・・ワタルもね」
(今、ボクを名前じゃなくて、メガネって言いかけたな)
 
カスミは2人に2000クロノスずつ渡した
「ちょっと!なんで2000クロノスぽっちなのよ!残りは全部あんたが貰う気ね!」
「そんなんじゃないよアスナちゃん!ボク達は元々、生活費を稼ぐために冒険者になったんだからもらった報酬は、全て生活費に回すんだよ」
「わがまま言うんじゃないよ!アスナは、まだ子供なんだから大金を持たない方がいいんだよ」
カスミの言葉にカチンと来たのかアスナがカスミに食ってかかった
「何でウチのママみたいな事を言うのよ!あんたは私のママじゃないでしょ!」
「やっぱり、アンタは前世でも似たような事があったね」
「くっ!!」 
アスナの反応を見てカスミは全てを見透かしていた
 
➖アスナの前世➖
「ママ!小遣いが2000円じゃ少ないわよ!10000円にしてよ!友達はみんな、それくらいもらってるわよ!」
「あのね、アスナ。あなたはまだ中学2年生なのよ。『子供』がいきなり大金を持ってたら、すぐに金銭感覚がズレてしまうのよ」
「何よ!どうせ「うちはうち よそはよそ」って言いたいワケ?」
「そうじゃないわ!『お金』と言うのは簡単に手に入るものじゃないの!若い頃から大金なんか持ってたら、ロクな人間にならないのよ!だからパパとママは、あなたにそんな人間になって欲しくないから、こうやって・・・・」
「もう!いいわよ!ママの分からず屋!」
ダダッ!
口論の末、アスナは自宅から駆け出していた
「何よ!ママなんて!ママなんて!・・・・」
 
「死んじゃえ・・・・!!!」
 
ピピィィィィ!(クラクション)
 
・・・・
 
「・・・・・」
「母親と何があったか知らないけど、アンタの母親はアンタの事を思ってやってるんだよ」
「そうだよ!アスナちゃん!カスミさんだってアスナちゃんの事を思ってやったんだよ!」
「うるさい!赤の他人のくせに知った風なこと言わないでよ!私が死んでこの世界に来たのも全部ママのせいよ!」
 
「あんなママが!ママが死ねばよかったのよ!」
 
バシン!
 
ギルド内で平手打ちの音が鳴り響いた
カスミはアスナの頬に平手打ちを放っていた
 
「自分の親の悪口を言うんじゃない!」
 
カスミの怒鳴り声がギルド内に響き、周りが一気に静まり返った
 
「叩いたわね!何よ!何が冒険者よ!こんなことなら冒険者なんかなるんじゃなかった!」
 
カスミに叩かれたアスナは泣きながらギルド後にした
「アスナちゃん!カスミさん、いいんですか?!あのまま放っておいても!」
「構わないよ。少し頭を冷やせばわかるよ」
あまりに出来事に、周りの冒険者達が呆然としていた
 
「悪いねロアナ。ちょっとばかし騒いじゃって仕事の邪魔したね」
「えっ!あっと!大丈夫!こういう揉め事は、よくあることだから!ただ、カスミさんの迫力がすごくて、あっけに取られただけよ。あはははっ」
 
そしてカスミとワタルはギルドを後にしてファミリアに帰るのであった
一方、その頃、ギルドから駆け出したアスナは教会に帰って行き、ちょうどそこでセイラと鉢合わせとなった
「あらアスナさんお帰りなさい。・・・・・その顔はカスミさんと何かありましたね?」
「ど、どうしてわかるのよ?」
セイラはそっと手を伸ばしてアスナの顔に触れる
「こんな顔してたら誰にだってわかりますよ。一体、何があったんですか?」
アスナは少し涙を浮かべながら、これまでの経緯を話した
 
「カスミのヤツ!なんであんなに怒ったのよ!しかもひっぱたいたし!」
アスナの愚痴を聞いたセイラは真面目な顔をしてアスナに語り出した
 
「アスナさん、あなたは勘違いしていますよ。あなたはさっきカスミさんが『怒った』と言いましたが、きっとカスミさんはあなたの事を『叱った』のですよ」
「何言ってるのよ。『怒る』のも『叱る』のも同じ意味じゃない」
 
「全然違いますよ。『怒る』と言うのは、自分の感情を相手にぶつけることを『怒る』。『叱る』と言うのは、相手を良い方向に導くための助言をすることを『叱る』。なんですよ」
 
「!!!!!」
 
「でも、叩いた事に関してはやり過ぎだと思いますが」
セイラが苦笑いをしているとアスナは大粒の涙を流しながしていた
 
「そうよね。何で!こんな簡単なことに気づかなかったのよ!私って馬鹿だった!ママは私の事を考えてたのに!それなのに我が儘を言った挙句にママに死ねなんて言えばバチが当たるに決まってるじゃない!カスミは全部見透かしてた!」
セイラはその言葉を聞いてアスナの背中を押した
「そのことに気づいたのなら、やる事はわかっていますね?ならお行きなさい」
「でも!しきょー!私!」
戸惑っているアスナにセイラは大声で言った
「自分の過ちに気づいたなら、素直に謝る事が大事ですよ!ちゃんと謝るまでここに帰ってきてはダメですよ!」
セイラに後押しされたアスナはファミリアへ向かったのである
 
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