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31 ミツルギの話
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「どうした。オオヤナギ!いや神子様。座れよ。お前のことじゃないか」とミツルギは言ったが、視線はフェルナンドへ向いていた。
フェルナンドは僕を向かい合う位置に座らせると、自分も隣に腰を下ろした。
ハロルド王子はちょっとためらったが、ミツルギの隣りでなく、司会者の席に座った。それを見たミツルギはふんと鼻を鳴らした。
「じゃ、聞いて貰おうか、オオヤナギは知っていることだな」と言うと話し始めた。
「ここに来る直前からだ。俺はこいつがあの召喚陣から逃げているのを見た。こいつトロくてヨォ。よたよた走ってな。それを見て俺は陣に飛び込んだんだ。こいつと一緒にな。落ちる間、こいつを下にしてやった。だがら落ちた時も、なんともなかった。こいつ目を回していてよ。俺はせっかくだからこいつを踏んづけてやった」
フェルナンドが
「貴様・・・」と言うとミツルギは
「暴力反対。静かに聞けない子は出ていって。オオヤナギに聞けばいいんだし・・・ね。お前もよく知ってることだし」と平然と言った。
フェルナンドは拳を握って静かになった。
「神子様、神子様って爺さんとこの王子が話しかけて来たよ。やったーーーって思ったね。ただ、自分が小さいなって思ったんだ。ふと手をみたら火傷の跡があるし、見覚えがあるし。えっと思ったけど、すぐに・・・合点がいった。願いが叶ったって思ったよ。俺さぁ、落ちながらオオヤナギじゃない。俺だ。とか思っていたんだ。だから入れ替わったんだろう。それで見てみたら俺が呆然として座っていたんだ。その姿もかっこよかったぜ。さすが俺だな。
まぁ入れ替わったんならそれでいいかと思ったんだ。要は神子様になるってことだからな。最初、この体の能力はすごかったよな」とミツルギはハロルドに向かって言った。だがな、すぐにダメになったよ。自分が偽物だって思い知らされた。
魔法士に気づいてるやつもいたしな。お前も気づいていただろ。うまく逃げ出しやがって弱っちいくせに、そういう所、うまいんだよなぁ。
そして、頼もしいお守りと一緒に戻ってきやがって。そっちのかっこいいお兄さんフェルナンドって言うんだっけ?
こいつのこのかっこいい顔。長い足。全部俺のものだよ。かっこいいだろ?見た目いいだろ!オオヤナギ勘違いするな。このフェルナンドは俺の顔が好きなんだ。俺の体が好きなんだ」
ミツルギが言葉を吐くたびに、オオヤナギは震えた。フェルナンドはそんなオオヤナギの肩を抱くと
「黙れ。確かにその顔でこの可愛いルークの性格だったら、さぞかし可愛いだろう。その顔にこのルークの表情が浮かぶんだ。見たかったよ。だけどな。俺は見た目でルークに惚れたわけじゃない。その心意気に惚れたんだ。だから見た目は関係ないんだ。行こう、ルーク時間を無駄にした」
そういうとフェルナンドはルークの腰を抱くと部屋を出て行った。
「その話は本当か?お前は最初からオオヤナギが神子だとわかっていたのか」と王子が言うと
「わかっていた」とミツルギは返事をした。
「お前っ」とハロルドは呻くように言うとミツルギに殴りかかった。
「お前のせいで、俺は、跡継ぎを外された。お前がいなければ」
「関係ないだろ。お前がバカだったんだ」
殴られながらミツルギが答えた。
ハロルドが部屋を出ていくと、口元の血を拭いながらミツルギは
「なんで、俺はいつもこうなんだ」と呟いた。
一方、フェルナンドはルークの腰を抱いたまま、怖い顔で歩き続けた。人影のない庭の隅にやって来ると、ルークをしっかりと抱きしめた。
「すまなかった、気が付かなかった。苦しかっただろう。ルークと知り合って自分だけ幸せで・・・早く気づいていれば・・・俺はそのままのルークが好きだ。見た目なんかどうでもいい。ルーク信じて欲しい」
フェルナンドは熱に浮かされたように、繰り返した。
「うん?」とフェルナンドはルークを覗き込んだ。ルークが笑っていたのだ。
「そうだよね、フェルナンド。僕だってフェルナンドの見た目で好きになったんじゃないのに・・・何を悩んでいたんだろう」とルークは言うとフェルナンドをギュッと力を入れて抱きしめた。
しばらく二人は抱き合っていたが、そろそろ料理も出来た頃だろうと厨房に向かった。
歩きながら、自分から手を繋いで来たルークが嬉しいフェルナンドだった。
フェルナンドは僕を向かい合う位置に座らせると、自分も隣に腰を下ろした。
ハロルド王子はちょっとためらったが、ミツルギの隣りでなく、司会者の席に座った。それを見たミツルギはふんと鼻を鳴らした。
「じゃ、聞いて貰おうか、オオヤナギは知っていることだな」と言うと話し始めた。
「ここに来る直前からだ。俺はこいつがあの召喚陣から逃げているのを見た。こいつトロくてヨォ。よたよた走ってな。それを見て俺は陣に飛び込んだんだ。こいつと一緒にな。落ちる間、こいつを下にしてやった。だがら落ちた時も、なんともなかった。こいつ目を回していてよ。俺はせっかくだからこいつを踏んづけてやった」
フェルナンドが
「貴様・・・」と言うとミツルギは
「暴力反対。静かに聞けない子は出ていって。オオヤナギに聞けばいいんだし・・・ね。お前もよく知ってることだし」と平然と言った。
フェルナンドは拳を握って静かになった。
「神子様、神子様って爺さんとこの王子が話しかけて来たよ。やったーーーって思ったね。ただ、自分が小さいなって思ったんだ。ふと手をみたら火傷の跡があるし、見覚えがあるし。えっと思ったけど、すぐに・・・合点がいった。願いが叶ったって思ったよ。俺さぁ、落ちながらオオヤナギじゃない。俺だ。とか思っていたんだ。だから入れ替わったんだろう。それで見てみたら俺が呆然として座っていたんだ。その姿もかっこよかったぜ。さすが俺だな。
まぁ入れ替わったんならそれでいいかと思ったんだ。要は神子様になるってことだからな。最初、この体の能力はすごかったよな」とミツルギはハロルドに向かって言った。だがな、すぐにダメになったよ。自分が偽物だって思い知らされた。
魔法士に気づいてるやつもいたしな。お前も気づいていただろ。うまく逃げ出しやがって弱っちいくせに、そういう所、うまいんだよなぁ。
そして、頼もしいお守りと一緒に戻ってきやがって。そっちのかっこいいお兄さんフェルナンドって言うんだっけ?
こいつのこのかっこいい顔。長い足。全部俺のものだよ。かっこいいだろ?見た目いいだろ!オオヤナギ勘違いするな。このフェルナンドは俺の顔が好きなんだ。俺の体が好きなんだ」
ミツルギが言葉を吐くたびに、オオヤナギは震えた。フェルナンドはそんなオオヤナギの肩を抱くと
「黙れ。確かにその顔でこの可愛いルークの性格だったら、さぞかし可愛いだろう。その顔にこのルークの表情が浮かぶんだ。見たかったよ。だけどな。俺は見た目でルークに惚れたわけじゃない。その心意気に惚れたんだ。だから見た目は関係ないんだ。行こう、ルーク時間を無駄にした」
そういうとフェルナンドはルークの腰を抱くと部屋を出て行った。
「その話は本当か?お前は最初からオオヤナギが神子だとわかっていたのか」と王子が言うと
「わかっていた」とミツルギは返事をした。
「お前っ」とハロルドは呻くように言うとミツルギに殴りかかった。
「お前のせいで、俺は、跡継ぎを外された。お前がいなければ」
「関係ないだろ。お前がバカだったんだ」
殴られながらミツルギが答えた。
ハロルドが部屋を出ていくと、口元の血を拭いながらミツルギは
「なんで、俺はいつもこうなんだ」と呟いた。
一方、フェルナンドはルークの腰を抱いたまま、怖い顔で歩き続けた。人影のない庭の隅にやって来ると、ルークをしっかりと抱きしめた。
「すまなかった、気が付かなかった。苦しかっただろう。ルークと知り合って自分だけ幸せで・・・早く気づいていれば・・・俺はそのままのルークが好きだ。見た目なんかどうでもいい。ルーク信じて欲しい」
フェルナンドは熱に浮かされたように、繰り返した。
「うん?」とフェルナンドはルークを覗き込んだ。ルークが笑っていたのだ。
「そうだよね、フェルナンド。僕だってフェルナンドの見た目で好きになったんじゃないのに・・・何を悩んでいたんだろう」とルークは言うとフェルナンドをギュッと力を入れて抱きしめた。
しばらく二人は抱き合っていたが、そろそろ料理も出来た頃だろうと厨房に向かった。
歩きながら、自分から手を繋いで来たルークが嬉しいフェルナンドだった。
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