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74 秘密の話に聞き耳を
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結局耐えられなくなった国王陛下は王位をヴィクター王太子殿下に譲ったけれど、殿下は力いっぱい拒否された。
「い、嫌です!国王になれば更に苦しみが増す、そんなの無理です。耐え切れない!! 」
しかし王太子殿下の必死の叫びも届かず、王位は殿下に移り、ヴィクター新国王が誕生した。書類上の手続きが済むと戴冠式を待たずに前国王陛下と前王妃殿下は王都からかなり離れた領地へ逃げ込んだ。王都から離れる……というかフェンルース家から離れると妖精達はあまりついて行きたがらず、悪戯が減ったそうだ。
減ってはいるけれど、妖精はどこにでもいるから現地の妖精が良いオモチャがやって来たとばかりに攻撃をしているらしい。
「うわあああああ!限界だーー! 」
王太子殿下も戴冠式を待てずに王冠と王笏をリッツプール大公に投げ渡したそう。
「すみません、すみません!私には無理です!お助け下さい叔父上!!」
「……ヴィクター王よ、それでいいのか? 」
「無理です、限界です、お願いです!フェンルースから……アリシアから離れさせてください!うわああーっ」
私が化け物が何かみたいな扱いを受けたのは少々遺憾だったけれど、ヴィクター新王の在位日数は7日で終わってしまった……歴史に不名誉な残り方をしてしまったのは少し可哀想だったけれど本人がそうしたかったんだからしょうがない。
「フェンルースを……妖精の怒りを買うな……ひいいいっ」
最後までそんなことを言いながらヴィクター前国王も王都を離れた……ただ、両親とは王都を挟んだ対極にある領へ身を寄せたらしい。あのお二人とは一緒にいない方がヴィクター様も心穏やかということなんだろうな。
あれだけ前前国王がリッツプール大公に渡さないと頑張っていたこの国の王位は、結局リッツプール大公の物になった。我が家のせいで前王がご静養に出たという噂話が広がって、フェンルースの立場がちょっぴり悪くなりそうだったけれど、王位を受け取ったセオドア王(セオドア・リッツプールって名前だったのよ)とお父様お母様、エヴァンお兄様も私も仲良くしていただいているので、大体皆察してくれたみたいで、我が家とは適切に付き合えばいいって分かってくれたようだった。
「新しい王様、セオドア王に祝福を! 」
ミオさんも大盤振る舞いで、あの我が家の使用人のあかぎれまで治した広範囲のヒールをあちこちでかけていたので、セオドア様の戴冠式は大盛況で妖精達も楽しくなってあちこちで小さな可愛い悪戯を繰り広げていた。
「お、お人形が空を飛んだのよ! 」
「私のぬいぐるみが歩いたの! 」
という可愛いものから
「酔っ払って歩いてたらいっぱい転んだんだ!妖精の仕業だ! 」
「そりゃお前が悪いだけだろ」
なんていうものまで溢れかえっていた。
私達の生活は落ち着き、学園が休みの日の朝に家の庭を散歩しているとたまたま妖精のヒソヒソ話が聞こえて来た。調子が良かったりすると彼らの内緒話がこうやって耳に飛び込んでくることがある。
〈うーん、アリシアを妖精界に連れてっていっぱい遊びたいけど、アリシアじゃ次元を飛び越える時に死ぬよなー〉
〈エヴァンじゃ濃さが足りないしねー。アレもギリギリだったよねー〉
な、なんですって!?エヴァンお兄様になんて危ないことさせたのかしら!ちょっと叱ってやろうとおもったけれど、話が続いているのでつい聞き耳を立ててしまう。
〈アリシアの子供なら良くないか?〉
〈おー丈夫な子ならいけるねー〉
〈でも子供を連れてったらアリシア泣かない?〉
〈泣くねー……うーん〉
な、なんだか怖い話をしている!?
〈そうだ!子供がいっぱいいて、その中の一人が遊びにいきたよーっていえばいいんだよ〉
〈そうだそれだそれだ、そうしよう〉
〈アリシア、いっぱい子供産めるかな?〉
〈無理だろ~絶対無理だ、一人でも無理だーうーん〉
やっぱり私は子供は無理か……前々から言われていたけれどはっきり言われちゃうと結構ショックだな。
〈そうだ、あいつだよ、あのうるさいミオだ!あいつにアリシアを元気にしてもらえばいいんだよ~〉
〈お、それだそれだ。ミオにアリシアを元気にしてもらおー〉
〈そうだそうだ、アリシアには子供を5.6人産んで貰おうぜ、きっと2.3人遊びに来るに違いない〉
〈おー楽しそうだな、よーし皆ミオんとこいこーぜー〉
ご、5.6人は多くないですか?妖精達にやめなさいと声をかける前に辺りは静かになってしまい、喋っていた妖精達が全員いなくなってしまったことに気が付いた。
「え?本当に??」
休み明けにミオさんに会ったら、回復魔法をこれでもかってかけられたから本当にミオさんに話したのかもしれない……。
「い、嫌です!国王になれば更に苦しみが増す、そんなの無理です。耐え切れない!! 」
しかし王太子殿下の必死の叫びも届かず、王位は殿下に移り、ヴィクター新国王が誕生した。書類上の手続きが済むと戴冠式を待たずに前国王陛下と前王妃殿下は王都からかなり離れた領地へ逃げ込んだ。王都から離れる……というかフェンルース家から離れると妖精達はあまりついて行きたがらず、悪戯が減ったそうだ。
減ってはいるけれど、妖精はどこにでもいるから現地の妖精が良いオモチャがやって来たとばかりに攻撃をしているらしい。
「うわあああああ!限界だーー! 」
王太子殿下も戴冠式を待てずに王冠と王笏をリッツプール大公に投げ渡したそう。
「すみません、すみません!私には無理です!お助け下さい叔父上!!」
「……ヴィクター王よ、それでいいのか? 」
「無理です、限界です、お願いです!フェンルースから……アリシアから離れさせてください!うわああーっ」
私が化け物が何かみたいな扱いを受けたのは少々遺憾だったけれど、ヴィクター新王の在位日数は7日で終わってしまった……歴史に不名誉な残り方をしてしまったのは少し可哀想だったけれど本人がそうしたかったんだからしょうがない。
「フェンルースを……妖精の怒りを買うな……ひいいいっ」
最後までそんなことを言いながらヴィクター前国王も王都を離れた……ただ、両親とは王都を挟んだ対極にある領へ身を寄せたらしい。あのお二人とは一緒にいない方がヴィクター様も心穏やかということなんだろうな。
あれだけ前前国王がリッツプール大公に渡さないと頑張っていたこの国の王位は、結局リッツプール大公の物になった。我が家のせいで前王がご静養に出たという噂話が広がって、フェンルースの立場がちょっぴり悪くなりそうだったけれど、王位を受け取ったセオドア王(セオドア・リッツプールって名前だったのよ)とお父様お母様、エヴァンお兄様も私も仲良くしていただいているので、大体皆察してくれたみたいで、我が家とは適切に付き合えばいいって分かってくれたようだった。
「新しい王様、セオドア王に祝福を! 」
ミオさんも大盤振る舞いで、あの我が家の使用人のあかぎれまで治した広範囲のヒールをあちこちでかけていたので、セオドア様の戴冠式は大盛況で妖精達も楽しくなってあちこちで小さな可愛い悪戯を繰り広げていた。
「お、お人形が空を飛んだのよ! 」
「私のぬいぐるみが歩いたの! 」
という可愛いものから
「酔っ払って歩いてたらいっぱい転んだんだ!妖精の仕業だ! 」
「そりゃお前が悪いだけだろ」
なんていうものまで溢れかえっていた。
私達の生活は落ち着き、学園が休みの日の朝に家の庭を散歩しているとたまたま妖精のヒソヒソ話が聞こえて来た。調子が良かったりすると彼らの内緒話がこうやって耳に飛び込んでくることがある。
〈うーん、アリシアを妖精界に連れてっていっぱい遊びたいけど、アリシアじゃ次元を飛び越える時に死ぬよなー〉
〈エヴァンじゃ濃さが足りないしねー。アレもギリギリだったよねー〉
な、なんですって!?エヴァンお兄様になんて危ないことさせたのかしら!ちょっと叱ってやろうとおもったけれど、話が続いているのでつい聞き耳を立ててしまう。
〈アリシアの子供なら良くないか?〉
〈おー丈夫な子ならいけるねー〉
〈でも子供を連れてったらアリシア泣かない?〉
〈泣くねー……うーん〉
な、なんだか怖い話をしている!?
〈そうだ!子供がいっぱいいて、その中の一人が遊びにいきたよーっていえばいいんだよ〉
〈そうだそれだそれだ、そうしよう〉
〈アリシア、いっぱい子供産めるかな?〉
〈無理だろ~絶対無理だ、一人でも無理だーうーん〉
やっぱり私は子供は無理か……前々から言われていたけれどはっきり言われちゃうと結構ショックだな。
〈そうだ、あいつだよ、あのうるさいミオだ!あいつにアリシアを元気にしてもらえばいいんだよ~〉
〈お、それだそれだ。ミオにアリシアを元気にしてもらおー〉
〈そうだそうだ、アリシアには子供を5.6人産んで貰おうぜ、きっと2.3人遊びに来るに違いない〉
〈おー楽しそうだな、よーし皆ミオんとこいこーぜー〉
ご、5.6人は多くないですか?妖精達にやめなさいと声をかける前に辺りは静かになってしまい、喋っていた妖精達が全員いなくなってしまったことに気が付いた。
「え?本当に??」
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