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アルプラゾラム王国編
見つけた(ミッシェル視点)
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アーサー殿の水晶から見えた映像でそこはモーバー家の別邸だとわかった。
本当になんでも見えるこの水晶怖すぎる。しかも人の意識に入るなんて。こんなものがあるノルスバン国怖すぎるな。
フェノバール領には悪意のある人は入れないと聞いた。そんな結界があるのか? と驚いだが、それもこんなものを作るこの人が作ったのだろう。結界を作る魔道具もあるらしい。
我が国は魔法大国なのだが、そういったものはない。攻めて来られても返り討ちにできるからと対策はあまりしていない。我が国も結界を張った方が良い気がする。
そんなことより、今はミオリアだ。
クリスがモーバー家に伝書バードを飛ばした。
リーンハルトを連れてモーバー家に飛ぶより、親に現場を見てもらおうということになったからだ。
私達はミオリアが監禁されている部屋に到着した。
急に我々が現れたのでリーンハルトは驚きのあまり固まっている。
「ど、どうしてここに?」
「ミオリアにはノルスバン国のフェノバール公爵家がついているんだ。攫われたことやその場所を知ることなんて朝飯前なんだよ。リーン、やってはいけないことをやってしまったな」
クリスがリーンハルトの腕を掴んでいる。
ちょうどリーンハルトの両親が移動魔法で姿を現した。
「リーン! あなた何をしてるの!」
モーバー夫人はヒステリックに叫ぶ。
「この馬鹿者!」
モーバー公爵は息子のリーンハルトを殴った。
こんな場面を見たら体調が悪いとか言っていられない。
「ミオリア嬢は大丈夫なの?」
夫人が意識のないミオリアに駆け寄る。
「薬を嗅がされて、意識をなくしています。今、スキャンしたら身体には問題ないようです」
アーサー殿が答えに夫人は安心したようだ。
「こんな状況なので、挨拶は簡略化させていただきます。私はノルスバン国のミディアローズ・フェノバールと申します。ミオリアはこのままフェノバール家が保護いたします。ご子息の事はモーバー家にお任せいたしますわ。リスミー家にはまだ連絡しておりません。それも含めてお任せしますわ」
ミディア様はアーサー殿に目配せをした。すると一瞬でミオリアの足につけられていた足枷が外れた。
「ミッシェル、あとでうちに来てことの顛末を教えてちょうだいね。では、あとはお任せします」
アーサー殿がミオリアを抱き上げ、3人は消えた。
「さぁ、リーンハルト、どういうつもりか聞かせてもらおうか」
クリスが殴られて吹っ飛んだリーンハルトのそばに行き胸ぐらを掴んだ。
モーバー公爵は拳を握りしめてワナワナと震えている。夫人は泣いている。
リーンハルトは放心状態だ。
「ミオリアはあんなじゃなかったんだ。アルプラゾラム王国に行ってからあいつは変わった。女性は爵位の高い男と結婚して幸せに暮らすのが一番幸せなんだ。魔法医師になって働きたいなんてとんでもない。アルプラゾラム王国から出て、あのフェノバール夫人と会わせないようにすれば元のミオリアに戻ると思ったんだ」
なんていいぐさだ。結局こいつも男尊女卑派か。ミオリアが望むなら公爵の地位もも宰相の地位も捨てると言っていたのは戯言だったのだな。まぁ、こいつのような考え方が普通だろう。
「もう、ミオリア嬢に近づくことは許さん! しばらくここで頭を冷やせ!」
モーバー公爵夫人はリーンハルトを魔法で眠らせた。そして、公爵はその眠っているリーンハルトをその部屋に閉じ込め、私達は外に出た。
モーバー夫人は憔悴しているようだ。
「ねえ、クリス、誰か記憶を消してくれる魔導士を知らない? リーンからミオリア嬢の記憶を消してほしいの」
「記憶を消す?」
「だってあの子ああ見えてウジウジしているから、ミオリア嬢の記憶があったら立ち直れないわ。旦那様が体調良くないし、あの子に頑張ってもらわないとうちは大変なのよ」
この母に育てられたから、あんな思想なんだろう。この母も嫡男のリーンハルトが家を継ぐのが当たり前に思っている。
クリスはどうでるんだ。
「わかった。アルプラゾラム王国に戻って魔法省に問い合わせてみる」
「さっきのアーサー殿に頼んでみてはどうだろう? 彼ならきっとできそうだ」
私はつい、口を挟んでしまった。
本当になんでも見えるこの水晶怖すぎる。しかも人の意識に入るなんて。こんなものがあるノルスバン国怖すぎるな。
フェノバール領には悪意のある人は入れないと聞いた。そんな結界があるのか? と驚いだが、それもこんなものを作るこの人が作ったのだろう。結界を作る魔道具もあるらしい。
我が国は魔法大国なのだが、そういったものはない。攻めて来られても返り討ちにできるからと対策はあまりしていない。我が国も結界を張った方が良い気がする。
そんなことより、今はミオリアだ。
クリスがモーバー家に伝書バードを飛ばした。
リーンハルトを連れてモーバー家に飛ぶより、親に現場を見てもらおうということになったからだ。
私達はミオリアが監禁されている部屋に到着した。
急に我々が現れたのでリーンハルトは驚きのあまり固まっている。
「ど、どうしてここに?」
「ミオリアにはノルスバン国のフェノバール公爵家がついているんだ。攫われたことやその場所を知ることなんて朝飯前なんだよ。リーン、やってはいけないことをやってしまったな」
クリスがリーンハルトの腕を掴んでいる。
ちょうどリーンハルトの両親が移動魔法で姿を現した。
「リーン! あなた何をしてるの!」
モーバー夫人はヒステリックに叫ぶ。
「この馬鹿者!」
モーバー公爵は息子のリーンハルトを殴った。
こんな場面を見たら体調が悪いとか言っていられない。
「ミオリア嬢は大丈夫なの?」
夫人が意識のないミオリアに駆け寄る。
「薬を嗅がされて、意識をなくしています。今、スキャンしたら身体には問題ないようです」
アーサー殿が答えに夫人は安心したようだ。
「こんな状況なので、挨拶は簡略化させていただきます。私はノルスバン国のミディアローズ・フェノバールと申します。ミオリアはこのままフェノバール家が保護いたします。ご子息の事はモーバー家にお任せいたしますわ。リスミー家にはまだ連絡しておりません。それも含めてお任せしますわ」
ミディア様はアーサー殿に目配せをした。すると一瞬でミオリアの足につけられていた足枷が外れた。
「ミッシェル、あとでうちに来てことの顛末を教えてちょうだいね。では、あとはお任せします」
アーサー殿がミオリアを抱き上げ、3人は消えた。
「さぁ、リーンハルト、どういうつもりか聞かせてもらおうか」
クリスが殴られて吹っ飛んだリーンハルトのそばに行き胸ぐらを掴んだ。
モーバー公爵は拳を握りしめてワナワナと震えている。夫人は泣いている。
リーンハルトは放心状態だ。
「ミオリアはあんなじゃなかったんだ。アルプラゾラム王国に行ってからあいつは変わった。女性は爵位の高い男と結婚して幸せに暮らすのが一番幸せなんだ。魔法医師になって働きたいなんてとんでもない。アルプラゾラム王国から出て、あのフェノバール夫人と会わせないようにすれば元のミオリアに戻ると思ったんだ」
なんていいぐさだ。結局こいつも男尊女卑派か。ミオリアが望むなら公爵の地位もも宰相の地位も捨てると言っていたのは戯言だったのだな。まぁ、こいつのような考え方が普通だろう。
「もう、ミオリア嬢に近づくことは許さん! しばらくここで頭を冷やせ!」
モーバー公爵夫人はリーンハルトを魔法で眠らせた。そして、公爵はその眠っているリーンハルトをその部屋に閉じ込め、私達は外に出た。
モーバー夫人は憔悴しているようだ。
「ねえ、クリス、誰か記憶を消してくれる魔導士を知らない? リーンからミオリア嬢の記憶を消してほしいの」
「記憶を消す?」
「だってあの子ああ見えてウジウジしているから、ミオリア嬢の記憶があったら立ち直れないわ。旦那様が体調良くないし、あの子に頑張ってもらわないとうちは大変なのよ」
この母に育てられたから、あんな思想なんだろう。この母も嫡男のリーンハルトが家を継ぐのが当たり前に思っている。
クリスはどうでるんだ。
「わかった。アルプラゾラム王国に戻って魔法省に問い合わせてみる」
「さっきのアーサー殿に頼んでみてはどうだろう? 彼ならきっとできそうだ」
私はつい、口を挟んでしまった。
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