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19.めでたい×2
しおりを挟む次に学園でお会いする時はランチを共にしましょうと、約束をしました。
ダガーズ様のお弁当には主食が足りないと―――私がその分を補うのですね?
確かに、オカズばかりのお弁当は味が濃くて、ちょっと水分が欲しくなります。
ルナは単純に祝福してくれました。
「お嬢様!お嬢様の目標『ランチをご一緒する』が達成できましたね‼」
「いやだ、恥ずかしい。まだ、実際に一緒にランチをしたわけじゃないし先は長いわよ」
さらにシーラ様に至っては…
「コリーナちゃん、ここからが勝負よ~?どうにかしてダガーズと……ね~?」
何?
ルナに翻訳(?)を頼みましたところ、『私とダガーズ様が結婚すれば、シーラ様は私が義妹になる』と意気込んでいる。と聞きました。
そんな……結婚なんて恥ずかしい。あ、でも婚約破棄してリーク帝国に来たわけだから恥ずかしいとか言ってる場合じゃないのでしょうか。
貴族って難しいですね。
「とにかく!私がもっとダガーズ様と親しくなればいいのでしょう?本望よ!」
「それでこそ、お嬢様です‼」
とはいえ、学園のランチの時間(ダガーズ様が来る)しかお会いできないのよね。
フェロー様ならダガーズ様のご予定とか把握してらっしゃるかしら?お聞きしてみましょう!
その日の夕食
私はフェロー様にダガーズ様の今後のご予定とか把握してらっしゃるのかをお聞きしました。
「一応、把握している。どうした?」
「是非とも教えていただきたく思います!」
ゴホッゴホッ。
「フェロー様、大丈夫~?」
と、シーラ様はフェロー様の背中を摩ります。
何故、むせるのでしょうか?私がダガーズ様の予定知りたいのはそんなに変でしょうか?
「ダガーズ様の予定がわかれば、それに合わせてランチの量も調節できますし、いつ会えるかもわかるかと思ったのですが、短絡的でしょうか?」
フェロー様にガシっと手を握られました(掴まれた?)。
「そこまでダガーズの事を想ってくれてるとは!私は嬉しいよ!」
ちょっと厳しい、仕事用の表情になったかと思うと秘書役の方でしょうか?にダガーズ様の予定が書いたものを用意するように指示を出したようです。
「ちょっと待ってね。私の部下がダガーズの予定を書いたものを用意するから」
「ありがとうございます。それを見て、いらっしゃるのならば『ランチを多めに今日はお弁当を多めに作ろう』とか決めますね!」
「コリーナ嬢はなんていい子なんだ。ダガーズのやつめ。さっさと自分のものだって主張しないとどこの馬の骨が持って行くかわからないぞ!」
「あはは、フェロー様。大丈夫ですよぉ、私ですよ?」
「そうだ。コリーナ嬢だから心配なんだ」
「お父様みたいですね?」
「うふふ。そんな感じするの~?コリーナちゃんは本当に可愛いなぁ。しかも賢いしぃ。勘もよくて…」
「ってマサカ。シーラ…」
「そうなのよぉ、懐妊って言ってたわ~。どうしましょ~?」
「シーラ様、おめでとうございます!」
「「「おめでとうございます」」」
その場にいた侍女達は祝いの言葉を言ったけど、安定期に入るまでは…とフェロー様は箝口令を敷いた。
正直過保護だと思います。
国を挙げての慶事なのにですのに。
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