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第9話 大人数での夕飯
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その日、いつもよりも早く大雄さんは帰ってきた。
「「「「おかえりなさいやしっ、三代目ぇ」」」」」
「おう」
「おかえり、あんた」
いつもより早く帰ってきてくれたのが嬉しい。
本当ならば……夕食を皆で一緒に食べれるってもんなのに、あの小娘が調理場をダメにしたせいで台無し。なんだかガッカリ。
「この大人数で外食っていうのもなぁ。皆わりとガタイのいい強面の男だからなぁ。カタギの店の方に迷惑をかけちまう。店屋物にしたってこの人数と量を作るのは大変だろう」
私はいつも作ってるんだけどなぁ。
「カセットコンロで鍋でもどうだい?」
「それなら量も稼げるし、家から出ないから材料さえあればできますね!」
「おい!カセットコンロはこの大人数に対応して数とか足りるのか?」
「非常用に買ったものがあります!」
「……非常用にまた買い足さなきゃな。まぁ、あの小娘に調理場を破壊された非常時だ。四の五の言ってられん。さあ、作るぞ!」
「「「うす!」」」
何を作るんだろう?と思ったら、結構お腹にたまる雑炊だった。しかもレトルト……。非常用の。非常用って結構おいしいもんだなぁ。非常時に食まで満たされなかったら、心が病んでしまう。そういう意味ではいいのかな?
「美味いっす」
「三代目が温めてくれたからですか?」
「気持ち悪いこと言うな。姐が温めたもんは俺のものだからな」
「「「…了解っす」」」
料理なんだからそのくらいどうでもいいと思うけどなあ。
なんだか組員たちが仲良く鍋でレトルトを食べた夜、私は赤川が今までしてきたことを大雄さんに告げた。
「何だそりゃ?ずっと横領を続けてたってことか?」
「そう考えるのが妥当かと。突然上納金が増えたんです。いきなり収入が増える方が不審です。それまで懐で温め続けて、大雄さんが組を継いだタイミングで小出しにしてきたと考えた方が妥当かと思います。逆になぜいきなり増えた?と言う方が説明が付きません。世の中は不況です。収入はそんなに簡単に増えるものではありません」
「それもそうだな。こんど赤川がなんか言って来たら、この件について追及することにするか……ところで、赤川としては俺とユキが正式に籍を入れていないことが不満らしい」
私は極道のことはよく知らないので、そういうものだと思っていたけど違うのか。
「それで書類を用意した。ユキ、正式に俺と結婚してくれるか?」
「何を今更。もちろん喜んで!貴方に連れ出してもらった時からずっと私は大雄さんが好きです!」
「おっ、戻った。俺の前だけそういうユキがいいなあ」
「恥ずかしい!」
「何を今更!指輪とか用意できなかったけど、いいか?」
「私はあまり拘らないですよ。拘ってるのは赤川の古狸でしょう?」
「それもそうだな」
私は書類に目を通してサインをして、正式に明日の朝に書類を提出するらしい。
「今夜までは南ユキなんですね」
「明日からは白川ユキだ。白川の姐さんだ」
「「「「おかえりなさいやしっ、三代目ぇ」」」」」
「おう」
「おかえり、あんた」
いつもより早く帰ってきてくれたのが嬉しい。
本当ならば……夕食を皆で一緒に食べれるってもんなのに、あの小娘が調理場をダメにしたせいで台無し。なんだかガッカリ。
「この大人数で外食っていうのもなぁ。皆わりとガタイのいい強面の男だからなぁ。カタギの店の方に迷惑をかけちまう。店屋物にしたってこの人数と量を作るのは大変だろう」
私はいつも作ってるんだけどなぁ。
「カセットコンロで鍋でもどうだい?」
「それなら量も稼げるし、家から出ないから材料さえあればできますね!」
「おい!カセットコンロはこの大人数に対応して数とか足りるのか?」
「非常用に買ったものがあります!」
「……非常用にまた買い足さなきゃな。まぁ、あの小娘に調理場を破壊された非常時だ。四の五の言ってられん。さあ、作るぞ!」
「「「うす!」」」
何を作るんだろう?と思ったら、結構お腹にたまる雑炊だった。しかもレトルト……。非常用の。非常用って結構おいしいもんだなぁ。非常時に食まで満たされなかったら、心が病んでしまう。そういう意味ではいいのかな?
「美味いっす」
「三代目が温めてくれたからですか?」
「気持ち悪いこと言うな。姐が温めたもんは俺のものだからな」
「「「…了解っす」」」
料理なんだからそのくらいどうでもいいと思うけどなあ。
なんだか組員たちが仲良く鍋でレトルトを食べた夜、私は赤川が今までしてきたことを大雄さんに告げた。
「何だそりゃ?ずっと横領を続けてたってことか?」
「そう考えるのが妥当かと。突然上納金が増えたんです。いきなり収入が増える方が不審です。それまで懐で温め続けて、大雄さんが組を継いだタイミングで小出しにしてきたと考えた方が妥当かと思います。逆になぜいきなり増えた?と言う方が説明が付きません。世の中は不況です。収入はそんなに簡単に増えるものではありません」
「それもそうだな。こんど赤川がなんか言って来たら、この件について追及することにするか……ところで、赤川としては俺とユキが正式に籍を入れていないことが不満らしい」
私は極道のことはよく知らないので、そういうものだと思っていたけど違うのか。
「それで書類を用意した。ユキ、正式に俺と結婚してくれるか?」
「何を今更。もちろん喜んで!貴方に連れ出してもらった時からずっと私は大雄さんが好きです!」
「おっ、戻った。俺の前だけそういうユキがいいなあ」
「恥ずかしい!」
「何を今更!指輪とか用意できなかったけど、いいか?」
「私はあまり拘らないですよ。拘ってるのは赤川の古狸でしょう?」
「それもそうだな」
私は書類に目を通してサインをして、正式に明日の朝に書類を提出するらしい。
「今夜までは南ユキなんですね」
「明日からは白川ユキだ。白川の姐さんだ」
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