【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi

文字の大きさ
54 / 129

第53話 大輝の実力

しおりを挟む
 1回目って何?富士の樹海から復活したのが1回目?2回目は海に沈んでるやつ?
 大輝の考えてることがよく解らん。
「母さん、なかったよ。あれからだから若い衆だと思うんだけどね」
 確かに。もっと前に白虎に入ってたなら、それなりの地位になってるでしょうね。最初から裏切る気満々でこの組に入ったってことになる。
 朔斗君から話を聞いてみるか…。なんか申し訳ないなぁ。
「一応大叔父でしょう?印象とかない?」
「俺は正月にチラッと見るくらいだった。それこそあの家じゃ俺がサンドバッグだったから(笑)」
 笑って話せるようになったから良かった。
「大叔父の印象は遠くから見ても、冷たい感じ。色だったら深い青みたいな」
「そっかぁ」
「爺さんは真っ赤だな」
 赤川は兄弟で全く違うな。
「ごめんね~。大輝をいっぱい使っちゃって」
「俺に姐さんが遠慮する必要はないですよ。大輝の情報収集能力は今こそ発揮するべきでしょう?」
 まぁ、そうなんだけどさ。なんか独占欲みたいのないのかなぁって。ん?我慢して握った拳から血が出てるよ?大変!
「朔斗君、大変だよ。血が出てる!早く蘭さんに診てもらいなよ!」
「このくらい平気ですよ~」
 虐げられた経験からかなぁ?でも心配。
「蘭さんに診てもらいなさい!姐命令!」
「わかりました」
 強引だけど心配なんだもん。仕方ないでしょ。

 赤川弟…攻略が難しいわ。表に出てきやしない。どこかスキがないか……。



 隙は意外なところで出てきた。
「あんた……死んだはずの赤川組の組長じゃないのかい?ああ、私は夢でも見てるのか?なんまいだ、なんまいだ……」
 商店街のおばちゃんが赤川弟を発見した。普通は発見できないものだけど、そのおばちゃんは警察ものが好きみたいで、犯人の顔とかをよく覚えているそう。
 流石に赤川弟も戸惑っていた。人目の多い商店街でおばちゃんを拉致するわけにもいかないし……。しかし、そこは影で生きてきただけのことはある。スキルを駆使しての難局の打開!
「マダム。私は兄のように生きてはいないのです。全くの風評被害で今までどんなに苦労をしてきたことか!」
「そいつは苦労したんだろうねぇ」
「泣かせる話じゃねーか、兄ちゃんこれを持ってけ!」
 赤川弟はマグロの切り身を手に入れた。
「皆さん暖かいのですね、ありがとうございます!それでは失礼しますね!」


「ってさ。いい話として商店街で話されてるよ?」
「何が『苦労してきた』よ?『兄のようには生きていけない』よ!その兄を傀儡にして生きてきたんでしょうに。しかし、この商店街のおかげで赤川弟にスキができたわね?」
「この映像から車のナンバーを割り出せるし、車が登録している住所もわかるよ」
「それは、よかった」
「父さん?」「大雄さん!」
「赤川弟のアジトみたいのも全くわからなかったから。いい話だ!」
「住所がわかればそこからわかるものもあると思う。それと、警察だってこの映像見てると思うんだ。で、こう思うよ「本当にこいつはまっとうなのか?」って。だから警察のPCもハッキングすれば、さらにいろいろわかると思う。警察が私の代わりに動いてくれるの。楽ちんよね~」
 国家権力を利用するの?恐ろしい子に育ったわね…。


しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される

山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」  出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。  冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?  

【完結】氷の王太子に嫁いだら、毎晩甘やかされすぎて困っています

22時完結
恋愛
王国一の冷血漢と噂される王太子レオナード殿下。 誰に対しても冷たく、感情を見せることがないことから、「氷の王太子」と恐れられている。 そんな彼との政略結婚が決まったのは、公爵家の地味な令嬢リリア。 (殿下は私に興味なんてないはず……) 結婚前はそう思っていたのに―― 「リリア、寒くないか?」 「……え?」 「もっとこっちに寄れ。俺の腕の中なら、温かいだろう?」 冷酷なはずの殿下が、新婚初夜から優しすぎる!? それどころか、毎晩のように甘やかされ、気づけば離してもらえなくなっていた。 「お前の笑顔は俺だけのものだ。他の男に見せるな」 「こんなに可愛いお前を、冷たく扱うわけがないだろう?」 (ちょ、待ってください! 殿下、本当に氷のように冷たい人なんですよね!?) 結婚してみたら、噂とは真逆で、私にだけ甘すぎる旦那様だったようです――!?

不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました

入海月子
恋愛
有本瑞希 仕事に燃える設計士 27歳 × 黒瀬諒 飄々として軽い一級建築士 35歳 女たらしと嫌厭していた黒瀬と一緒に働くことになった瑞希。 彼の言動は軽いけど、腕は確かで、真摯な仕事ぶりに惹かれていく。 ある日、同僚のミスが発覚して――。

隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される

永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】 「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。 しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――? 肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜

ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。 そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、 理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。 しかも理樹には婚約者がいたのである。 全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。 二人は結婚出来るのであろうか。

俺様系和服社長の家庭教師になりました。

蝶野ともえ
恋愛
一葉 翠(いつは すい)は、とある高級ブランドの店員。  ある日、常連である和服のイケメン社長に接客を指名されてしまう。  冷泉 色 (れいぜん しき) 高級和食店や呉服屋を国内に展開する大手企業の社長。普段は人当たりが良いが、オフや自分の会社に戻ると一気に俺様になる。  「君に一目惚れした。バックではなく、おまえ自身と取引をさせろ。」  それから気づくと色の家庭教師になることに!?  期間限定の生徒と先生の関係から、お互いに気持ちが変わっていって、、、  俺様社長に翻弄される日々がスタートした。

冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない

彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。 酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。 「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」 そんなことを、言い出した。

処理中です...