獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない

たま

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つがいとは

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子供ぽいが耳を塞ぎ頭を抱えて拒絶を態度で示していると、優しく頭を撫でられた。視線を上げると師匠がいた。

「リューネ、これから話す話はお前のこれからを決める大切な話になる。わし達がお前の為にできる事は正確な情報をお前に与える事くらいなんだよ。でも覚えておいで、どんな決断をしようとわしはお前の味方でお前を絶対に守ってやるよ。どんな事をしてもね。」

あー、そうだった。此処に来る前に決意したじゃ無いか。どんな話だろうと受け入れようと

「ごめんなさい。話を続けてください。」



その後の話は獣人族にはつがいという概念?が存在するという話だった。一目惚れみたいな感じかと思って聞くと

ハミットさんが言うには獣人族は種族に多少の違いはあるが基本つがいしか愛さないと断言していた。つまり一目惚れというより唯一愛せる人だとかなり重い発言をしていた。

師匠は獣人族からの話だけだと偏りがあると人族からみたつがいについての話をその都度してくれた。

人族にはやはりというかつがいという概念はな無いが、獣人族は見た目が良い者が多い為つがいになりたいと憧れる者は多い。そしてやはりとてつもなく超ド級に愛が重い。

「それだけならまだマシじゃ!心に余裕が無い。すぐ囲い込むし監禁しようとする。やりたい事を危ないと己の視点でしか考えず禁止する。危険だから知る必要がないとか勝手に決めて大事な事は話さない‼︎」

えっと、やけに実感が籠ったセリフなんですけど…
それにちらほら心当たりも…

チラッとハミットさんを伺うとすっごく焦って必死に師匠を宥めにかかってる。

これはあれだな。師匠はハミットさんのつがいだな。

朝ごはんを食べ終わってから始まった話し合い?はそろそろお昼の時間になろうとしている。

「獣人族のつがいの説明なんか始めたからもしかして私に獣人族のつがいでも現れたのかと心配しちゃいましたけど、師匠がハミットさんのつがいって話だったんですね~。も~安心して「その通りだリューネ。」

「安心しとる場合か!わしらの話を聞いとったんか!」

「話は聞いてましたよ。つまり師匠はハミットさんのつがいって事でしょ。」

も~獣人族のつがいの説明から色んな獣人の悲恋や悲劇を聞いてガクブルだったけどつまりは師匠達はまあまあ上手くいってるつがい達って事でしょ。分かってます。分かってます。私はもう覚悟出来てますから、もういい加減仲直りして師匠は一緒に帰るって事でしょー。

「・・・いや、違うんじゃ。いや、違くはないんだが…。」

師匠が困った顔をしながらしどろもどろにハミットさんを伺うと

「リューネお前のつがいは白狼獣人だ。」

・・・私の?はくろう獣人?
は?くろう?はく?ろう?
はく?ハク?白?
ろう?ロウ?ろう⁇

2人共私が理解できず頭を捻っている理由がわからないのか、一緒になって頭を捻っている。

「ろうってなんですか?」

「「はぁ?」」
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