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第11話
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ゲーヘンが私に命じ続けた「王子様のいうとおりにしろ!」。
それに従わない私を厭い、意のままに従う男爵令嬢を寵愛するようになった。
……寵愛である。
つまり、前者の言葉も「自分を楽しませろ」というものだ。
本人相手でも嫌なのに、ゲーヘンの取り巻きも含めた行為を命じられたのだ。
彼らの異常性はマクベス王国の名を地に落とした言動を知れば分かるだろう。
「王子だから」
「王子の取り巻きだから」
「「「だから何をしても許される」」」
それが通用するのは、ゲーヘンを中心としたお遊戯クラブだけだと教えられないまま、国外へ出されてしまった。
もしも親が、大人がそれを教えていれば人生を転落しなかっただろう。
……もう遅いけど。
すでに賽は投げられたあとなのだから。
マクベス王国は私が「許す」といえば許されると信じている。
しかし、私にはそんな権限などない。
エリチェ公爵家が帰ってくると信じて疑わない。
エリチェ公爵家は魔導具技師を輩出してきた一族だ。
魔導具が主流のこの世界では、魔導具技師を国に縛り付けるのは禁止されている。
それでもエリチェ公爵家がマクベス王国に縛られていたのは五代前の先祖まで遡る。
先祖がマクベス王国の王女と大恋愛の末に結ばれた。
娘が可愛かった当時の国王が先祖に公爵位を与えて高待遇を認めた。
ほかの国の貴族籍を有する先祖は公爵位を与えられても魔導具技師を辞めず。
国で一番の納税者ということもあり、今まで問題にならなかった。
そして、私と王子を結婚させることで、エリチェ公爵家をさらに縛りつけようとして……失敗した。
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