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迷子の迷子の冒険者捜索!
おかえり
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「……ポロン?」
吹き飛ばされるレクスを唖然とした表情で見ていたアリアさんが、レクスを睨み付けたままのポロンくんに、一歩近づく。
ポロンくんは、その声に気がつくと、くるりと後ろを振り返っていつものように笑って見せた。
「……へへ……ごめんな、アリア姉、フローラ」
「ポロン……っ!」
フローラがポロンくんにかけより、ぎゅっと抱き締める。少し頬を赤くしながら、ナイフの切っ先を向けないように気を付けながらそれに応えるポロンくんに、僕も歩み寄った。
「……操られて、なかったの?」
「ごめん、フローラ。あと……ウタ兄も。ごめん、怪我させちゃって。敵を騙すなら味方からっていうからさ。……信じてくれたの、嬉しかった!」
それから、ちょっと困ったように笑い、
「ウタ兄、最後の方気づいてただろ、おいらが操られてないって」
そう、図星をついてきた。
……まぁ、そりゃそうなのだ。そうでなきゃ、僕はポロンくんをレクスが呼んだ時点で、羽交い締めにしてでも止めていないとおかしいのだから。
「あはは、気づいてた?」
「やっぱバレてたんだ。おいら、結構上手いことやったけどなぁ……」
「ウタ……お前、気づいてたのか!?」
「まぁ、刃を交わさないと分かりませんでしたけどね」
それからポロンくんは、レクスをちらりと見て、僕に、持っていたナイフを差し出した。
「勇気、発動してるんだろ? おいらはあれくらいしか出来なかったからさ。ウタ兄……あとは、よろしくな!」
「…………」
僕はポロンくんからナイフを受け取ると、反対の手でポロンくんの頭をぽんぽんと撫でた。
「……ちょ、ウタ兄! おいらもう子供じゃないってば!」
「……おかえり」
「…………!」
僕が言うと、アリアさんが近くに歩みより、微笑みながらいう。フローラも、ポロンくんを抱き締めたまま言った。
「おかえりポロン」
「おかえりなさい……!」
あふれでる、何かの感情を圧し殺すようにして笑ったポロンくんは、ほんの少し、瞳を潤ませた。
「……うん! ただいま!」
僕はポロンくんから手を離すと、ナイフを握りしめ、起き上がりこちらに向かって来ているレクスの正面に立ちふさがった。
「っ……どけっ!」
「嫌だ」
どこからか取り出したナイフを、レクスは僕に向かって振り上げる。僕はそれを、ポロンくんのナイフで受け止めた。
……丈夫なナイフだ。切れ味はいいけれど…………。
(……僕の急所を狙ったことは、一度もなかったね)
狙われるのはいつも腕か足。首や胸といった急所は一切狙ってこなかった。
それも、僕に直接攻撃を仕掛けるときは、わざわざ『窃盗』を解除していた。見えない方が奇襲をかけやすいのに……。僕が避けられるようにしていたのだ。
どうやったのかは分からないけど、修羅場はくぐり抜けてきてるんだな。そう、痛いほど感じた。
――さて、
「どけっ! 『操り人形』のくせに主人に逆らいやがって……! この俺を攻撃しやがった! そんながらくたは、この世から棄ててしまえば」
「――いい加減にしろよ、レクス」
僕はレクスの刃をナイフで押し返し、それと同時に氷の槍を放った。
それはレクスの服の袖を捉え、背後の壁へと押し付ける。
「ソイル!」
初級土魔法で出来るかなと思ったけど、出来たみたいだ。植物の蔦が伸びてきて、レクスの体を壁に固定し、武器を奪い取った。
「…………」
僕は一歩ずつ、レクスに近づく。
「くっそ! こんな蔦、燃やしてしまえば……バーニング!」
しかし、蔦が消えることはない。熟練度50だもん。そりゃ無理だよ。
「なら……お前を操って……」
無理だったみたいだ。やはり、対人系のスキルは、レベル差による失敗というものがあとをたたない。例外はほぼないようだ。
自分の力が一切通じないと思ったのか、一転して怯えるような表情になったレクスに、僕は一言、言い放った。
「……ポロンくんはあなたのものじゃない。僕らものでもない。人間です」
「…………」
「これは……僕からの報復だ!」
僕はナイフを右から左に持ち変え、右手をぐっと握りしめた。そしてそれを、出来るだけ力一杯レクスの鳩尾に叩き込んだ。……それでレクスは意識を失う。おそろしや我が『勇気』
そうしてレクスが意識を失ったのを確認すると、ポロンくんはフローラから離れ、上の方を見て叫んだ。
「おーい! もういいよー!」
すると、上から二人の少年と一人の少女が飛び降りてくる。何事かとあっけにとられていると、その一人がポロンくんに話しかける。
「……一瞬、ポロンのことを倒さなきゃいけないかもって思ったけど、そんなことにならなくて本当によかったよ」
「うん、おいらもよかった!」
「……どういうことか、説明してくれる?」
僕がいうと、ポロンくんは三人を指差しながらいう。
「こいつが、おいらたちの探していたサイカ。で、他の二人がサイカのパーティーの仲間だな!
おいら、サイカにお願いしたんだ。絶対に先に逃がすから、そうしたら仲間と一緒にここに来て、アリア姉たちを助けてくれって」
「サイカです。こっちはラーラとミシャです。
……ポロンくんに、どうしてもアリアさんたちを守ってほしいって言われて来てました」
「……え? でもなんで」
「まぁ……あとでな!」
それから、倒したやつらをみんなギルドに預けて、僕らは場所を宿屋に移動させた。そこでゆっくりと話を聞く!
「……ほぅ。お主ら…………やるではないかのぉ」
吹き飛ばされるレクスを唖然とした表情で見ていたアリアさんが、レクスを睨み付けたままのポロンくんに、一歩近づく。
ポロンくんは、その声に気がつくと、くるりと後ろを振り返っていつものように笑って見せた。
「……へへ……ごめんな、アリア姉、フローラ」
「ポロン……っ!」
フローラがポロンくんにかけより、ぎゅっと抱き締める。少し頬を赤くしながら、ナイフの切っ先を向けないように気を付けながらそれに応えるポロンくんに、僕も歩み寄った。
「……操られて、なかったの?」
「ごめん、フローラ。あと……ウタ兄も。ごめん、怪我させちゃって。敵を騙すなら味方からっていうからさ。……信じてくれたの、嬉しかった!」
それから、ちょっと困ったように笑い、
「ウタ兄、最後の方気づいてただろ、おいらが操られてないって」
そう、図星をついてきた。
……まぁ、そりゃそうなのだ。そうでなきゃ、僕はポロンくんをレクスが呼んだ時点で、羽交い締めにしてでも止めていないとおかしいのだから。
「あはは、気づいてた?」
「やっぱバレてたんだ。おいら、結構上手いことやったけどなぁ……」
「ウタ……お前、気づいてたのか!?」
「まぁ、刃を交わさないと分かりませんでしたけどね」
それからポロンくんは、レクスをちらりと見て、僕に、持っていたナイフを差し出した。
「勇気、発動してるんだろ? おいらはあれくらいしか出来なかったからさ。ウタ兄……あとは、よろしくな!」
「…………」
僕はポロンくんからナイフを受け取ると、反対の手でポロンくんの頭をぽんぽんと撫でた。
「……ちょ、ウタ兄! おいらもう子供じゃないってば!」
「……おかえり」
「…………!」
僕が言うと、アリアさんが近くに歩みより、微笑みながらいう。フローラも、ポロンくんを抱き締めたまま言った。
「おかえりポロン」
「おかえりなさい……!」
あふれでる、何かの感情を圧し殺すようにして笑ったポロンくんは、ほんの少し、瞳を潤ませた。
「……うん! ただいま!」
僕はポロンくんから手を離すと、ナイフを握りしめ、起き上がりこちらに向かって来ているレクスの正面に立ちふさがった。
「っ……どけっ!」
「嫌だ」
どこからか取り出したナイフを、レクスは僕に向かって振り上げる。僕はそれを、ポロンくんのナイフで受け止めた。
……丈夫なナイフだ。切れ味はいいけれど…………。
(……僕の急所を狙ったことは、一度もなかったね)
狙われるのはいつも腕か足。首や胸といった急所は一切狙ってこなかった。
それも、僕に直接攻撃を仕掛けるときは、わざわざ『窃盗』を解除していた。見えない方が奇襲をかけやすいのに……。僕が避けられるようにしていたのだ。
どうやったのかは分からないけど、修羅場はくぐり抜けてきてるんだな。そう、痛いほど感じた。
――さて、
「どけっ! 『操り人形』のくせに主人に逆らいやがって……! この俺を攻撃しやがった! そんながらくたは、この世から棄ててしまえば」
「――いい加減にしろよ、レクス」
僕はレクスの刃をナイフで押し返し、それと同時に氷の槍を放った。
それはレクスの服の袖を捉え、背後の壁へと押し付ける。
「ソイル!」
初級土魔法で出来るかなと思ったけど、出来たみたいだ。植物の蔦が伸びてきて、レクスの体を壁に固定し、武器を奪い取った。
「…………」
僕は一歩ずつ、レクスに近づく。
「くっそ! こんな蔦、燃やしてしまえば……バーニング!」
しかし、蔦が消えることはない。熟練度50だもん。そりゃ無理だよ。
「なら……お前を操って……」
無理だったみたいだ。やはり、対人系のスキルは、レベル差による失敗というものがあとをたたない。例外はほぼないようだ。
自分の力が一切通じないと思ったのか、一転して怯えるような表情になったレクスに、僕は一言、言い放った。
「……ポロンくんはあなたのものじゃない。僕らものでもない。人間です」
「…………」
「これは……僕からの報復だ!」
僕はナイフを右から左に持ち変え、右手をぐっと握りしめた。そしてそれを、出来るだけ力一杯レクスの鳩尾に叩き込んだ。……それでレクスは意識を失う。おそろしや我が『勇気』
そうしてレクスが意識を失ったのを確認すると、ポロンくんはフローラから離れ、上の方を見て叫んだ。
「おーい! もういいよー!」
すると、上から二人の少年と一人の少女が飛び降りてくる。何事かとあっけにとられていると、その一人がポロンくんに話しかける。
「……一瞬、ポロンのことを倒さなきゃいけないかもって思ったけど、そんなことにならなくて本当によかったよ」
「うん、おいらもよかった!」
「……どういうことか、説明してくれる?」
僕がいうと、ポロンくんは三人を指差しながらいう。
「こいつが、おいらたちの探していたサイカ。で、他の二人がサイカのパーティーの仲間だな!
おいら、サイカにお願いしたんだ。絶対に先に逃がすから、そうしたら仲間と一緒にここに来て、アリア姉たちを助けてくれって」
「サイカです。こっちはラーラとミシャです。
……ポロンくんに、どうしてもアリアさんたちを守ってほしいって言われて来てました」
「……え? でもなんで」
「まぁ……あとでな!」
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