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終章 ずっと一緒に
ずっと一緒に【完結】
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また、ぼくは……!
ぼくは頭を抱えた。
目が覚めると、ぼくはヴィンセントの服を着て、彼の腕の中にいた。
「起きたか。おはよう」
ヴィンセントに額に口づけられた。
「といっても、そんなに時間は経ってないけどな」
「ごめんなさい。また、いろいろさせてしまって」
前回よりも更に恥ずかしくて、背中を丸めて両手で顔を隠した。いても立ってもいられない気持ちが尻尾に表れて、ふるんふるんと揺れてしまう。
「いいよ、可愛いかったし」
ヴィンセントはぼくの長い髪を指に絡ませてニヤニヤしている。
もう、それ以上言わないでください。
どうして、ぼくはこんなに快楽に弱いんだ。それに、こんなに健康体なのに、なぜ気絶してしまうんだろう。慣れの問題だろうか。
「そうだヴィンセント、どうして生き返ったの?」
後回しにされていた大問題を問うた。
「知りたいか? タダってわけにはいかねえな。なにをしてもらおうかな」
「ちょっと、レザードに似て来たんじゃない?」
ぼくはムッとした。ヴィンセントはニヤリと笑う。
「そのレザードに依頼したんだよ」
ヴィンセントは上半身を起こしてベッドのヘッドボードに寄りかかる。ぼくも倣って隣に座った。
「特区を作ろうと根回ししている時に、過激な嫌がらせを受けていたんだ。いや、嫌がらせ、という表現では生ぬるいな。身の危険を感じるものもあった。犯人は特定できなかったが、タルボット侯爵が主犯だろうと当たりはついていた」
「そんなこと、一言も言っていなかったじゃないか」
「こちらの国の問題だからな。それに、アーシェンを心配させたくなかった」
「……でも、言ってほしかったよ」
ぼくは淋しくなって、拗ねた口調になってしまった。頼りにされていないということだ。ヴィンセントは「これからはそうする」と言って、ぼくの額に口づけた。
「それで、レザードに相談したんだ。攻撃を受けても跳ね返すような道具はないか、って」
「攻撃って……、なんか漠然としてるね」
「レザードにもそう言われた。だから無理だって」
毒を盛られる、銃で撃たれる、生き埋めにされる……。あらゆる可能性をカバーできるようなものはないと言われたのだそうだ。
「だから、もし死んでしまったら、生き返ることができるよう処置してもらった」
「生き返る」
話がつながった。
「心臓が止まったら、すぐに心臓の傍に埋め込まれた、魔力で作られた人工心臓に切り替わるようになっていた。切り替わるまでにタイムラグがあって、その間に仮死状態になることは、オレも知らなかった」
「魔力で作られた、心臓?」
「実際に人で試しことはないから、成功するかは五分五分だとレザードに言われていた。だから尚更、アーシェンには言えなかったんだよ。人工心臓の代償に、しばらくレザードにはこき使われる羽目になった」
それで一時期、ヴィンセントはレザードとばかり一緒にいたのか。
「仮死状態の間も感覚はあったし、音も聞こえていた。オレのために泣いて闇落ちするアーシェン、可愛かったな」
ヴィンセントはぼくの頬や首筋に何度もキスを落とす。
「可愛いって変化じゃなかったと思うけど……」
「アーシェンはどんな姿でも可愛いよ」
ヴィンセントは両腕をぼくの腰に回した。
「アーシェン、オレはもう、人じゃない」
「……どういうこと?」
「ここに魔力で作られた心臓が入ってる。オレの身体は、魔族に近いものになっているはずだ」
ヴィンセントは左胸をトンと叩いた。
「人と魔族では寿命が違いすぎるから、アーシェンをのこして死にたくねえなと思っていたんだけど、結構長く一緒にいられそうだぜ」
「ほんと?」
そんなことまで考えていなかったけれど、確かに、人と魔族では流れる時間が違いすぎた。ヴィンセントといられるなら、こんなに嬉しいことはない。
「オレたちで、しっかり特区を育てて行こうぜ。オレたちの手で、種族の垣根のない世界を作ろう」
「うん」
手を握り合い、ぼくたちは軽くキスをした。
世界最強の魔王と、唯一無二の勇者。
ぼくたちなら、どんな世界でも作れるはずだ。
完
ぼくは頭を抱えた。
目が覚めると、ぼくはヴィンセントの服を着て、彼の腕の中にいた。
「起きたか。おはよう」
ヴィンセントに額に口づけられた。
「といっても、そんなに時間は経ってないけどな」
「ごめんなさい。また、いろいろさせてしまって」
前回よりも更に恥ずかしくて、背中を丸めて両手で顔を隠した。いても立ってもいられない気持ちが尻尾に表れて、ふるんふるんと揺れてしまう。
「いいよ、可愛いかったし」
ヴィンセントはぼくの長い髪を指に絡ませてニヤニヤしている。
もう、それ以上言わないでください。
どうして、ぼくはこんなに快楽に弱いんだ。それに、こんなに健康体なのに、なぜ気絶してしまうんだろう。慣れの問題だろうか。
「そうだヴィンセント、どうして生き返ったの?」
後回しにされていた大問題を問うた。
「知りたいか? タダってわけにはいかねえな。なにをしてもらおうかな」
「ちょっと、レザードに似て来たんじゃない?」
ぼくはムッとした。ヴィンセントはニヤリと笑う。
「そのレザードに依頼したんだよ」
ヴィンセントは上半身を起こしてベッドのヘッドボードに寄りかかる。ぼくも倣って隣に座った。
「特区を作ろうと根回ししている時に、過激な嫌がらせを受けていたんだ。いや、嫌がらせ、という表現では生ぬるいな。身の危険を感じるものもあった。犯人は特定できなかったが、タルボット侯爵が主犯だろうと当たりはついていた」
「そんなこと、一言も言っていなかったじゃないか」
「こちらの国の問題だからな。それに、アーシェンを心配させたくなかった」
「……でも、言ってほしかったよ」
ぼくは淋しくなって、拗ねた口調になってしまった。頼りにされていないということだ。ヴィンセントは「これからはそうする」と言って、ぼくの額に口づけた。
「それで、レザードに相談したんだ。攻撃を受けても跳ね返すような道具はないか、って」
「攻撃って……、なんか漠然としてるね」
「レザードにもそう言われた。だから無理だって」
毒を盛られる、銃で撃たれる、生き埋めにされる……。あらゆる可能性をカバーできるようなものはないと言われたのだそうだ。
「だから、もし死んでしまったら、生き返ることができるよう処置してもらった」
「生き返る」
話がつながった。
「心臓が止まったら、すぐに心臓の傍に埋め込まれた、魔力で作られた人工心臓に切り替わるようになっていた。切り替わるまでにタイムラグがあって、その間に仮死状態になることは、オレも知らなかった」
「魔力で作られた、心臓?」
「実際に人で試しことはないから、成功するかは五分五分だとレザードに言われていた。だから尚更、アーシェンには言えなかったんだよ。人工心臓の代償に、しばらくレザードにはこき使われる羽目になった」
それで一時期、ヴィンセントはレザードとばかり一緒にいたのか。
「仮死状態の間も感覚はあったし、音も聞こえていた。オレのために泣いて闇落ちするアーシェン、可愛かったな」
ヴィンセントはぼくの頬や首筋に何度もキスを落とす。
「可愛いって変化じゃなかったと思うけど……」
「アーシェンはどんな姿でも可愛いよ」
ヴィンセントは両腕をぼくの腰に回した。
「アーシェン、オレはもう、人じゃない」
「……どういうこと?」
「ここに魔力で作られた心臓が入ってる。オレの身体は、魔族に近いものになっているはずだ」
ヴィンセントは左胸をトンと叩いた。
「人と魔族では寿命が違いすぎるから、アーシェンをのこして死にたくねえなと思っていたんだけど、結構長く一緒にいられそうだぜ」
「ほんと?」
そんなことまで考えていなかったけれど、確かに、人と魔族では流れる時間が違いすぎた。ヴィンセントといられるなら、こんなに嬉しいことはない。
「オレたちで、しっかり特区を育てて行こうぜ。オレたちの手で、種族の垣根のない世界を作ろう」
「うん」
手を握り合い、ぼくたちは軽くキスをした。
世界最強の魔王と、唯一無二の勇者。
ぼくたちなら、どんな世界でも作れるはずだ。
完
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嬉しいご感想、ありがとうございます💖
あああああ!
ありがとうございます😭
助かりました。
💖💖✨👍
ああああああ
む、胸が押し潰されキュッと音がしました。
続きがとても楽しみです。
ご感想ありがとうございます!
あと数話で完結です。楽しんでいただけますと幸いです✨