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番外編/後日談
番外編:20年くらい前のお見合いの話 side透
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透と百合のお見合いの話。
透目線になります。
__________________
そこは"修羅場"というより、"阿修羅"が現れた現場だった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
俺はこの非常に居心地の悪い場所からすぐにでも脱出したかった。
だが、両親に傍を固められていて、目の前にいる3人は三者三様の表情をしている。
右の父親は口角引き攣らせながら笑っていて、左の母親は笑顔だが刺すような視線を夫に投げている。
そして、真ん中の女は……。
なんか、目がキラキラしてる…。
好意というより好奇。
くっ、蒼は何やってんだよ。
扉の向こうに居るのはわかっているんだから、さっさと乱入してこいよ。
と、一切顔に出さず考えている俺の状況は最悪だ。
先日、父から突然「週末、お見合いだから」と言われた。
オメガの名家と言われている如月家の関係者(たぶん、目の前のこの人だ)と知り合い、意気投合してその場で縁談話が決まったらしい。
しかも、避暑地とはいえ、態々こんな山の上のホテルでセッティングするのは、絶対、俺を逃さないためだろう。
扉の向こうに居る棗蒼は俺が大学2年の時に知り合った。
俺の秘密を知る唯一の親友だ。
蒼は、俺が一年大学を休学してアメリカに行っている間に大学に入学した。
といっても、年齢は蒼が2つ上だ。
蒼には両親がいない。
子供の頃に事故で他界したそうだ。
両親共に親戚がいなかった蒼は、高校を卒業まで施設で育った。
その後、施設を出て一人暮らしを始めた蒼は、バイトを掛け持ちして稼いだ給料の三分の一を施設に入れていたそうだ。
そんな生活を一年もした頃に、たまたま貰った一枚の宝くじが前後賞の大当たりをした。
その賞金を全額施設に寄付しようとしたところ、母親代わりだった園長が「自分のために使いなさい。大学に行きなさい」と勧められ、一年間、学業に専念して二十歳の時に大学に入った。
去年、蒼が2年生に上がり、アメリカから戻った俺も2年生のやり直しで受けた講義でたまたま席が隣同士になり、何となく話をしたら気が合い、今の関係となった。
蒼は頭も要領も良く、割とアウトドアな奴だ。
対して俺はインドアで籠って研究するのが好きだ。
しかも、研究できるのなら何でもいい雑食だ。
真逆とも思われる2人なのに、お互い退屈することもなく一緒にいる。
いつか、蒼には俺の代わりに七月の会社のトップに立ってもらい、俺はひたすら研究に没頭しようと目論んでいる。
そんな蒼に、この見合いに乱入してぶち壊して欲しいと頼んだ。
最初は渋っていたが、俺を連れて出て行くだけで良いといったら渋々了解してくれた。
なのに、一向に扉を開ける気配がない。
大学卒業したら、やっぱりアメリカに行こう。
向こうで世話になった研究所で20年くらいいよう。
あ、蒼も一緒に連れて行こうかな。
あいつの能力なら向こうでいい仕事に就けるだろうし、一緒ならきっと楽しい。
そうだ、研究所で一緒だったあいつを紹介しよう。
あいつの独特の雰囲気はアレだけど、話も合うだろうし、歳もそれほど離れていないから、きっと気が合う。
うん、そうだ、そうしよう。
少しズレた眼鏡を指で押し上げて直す。
半年前、突然変わった瞳の色を隠すため色付きの眼鏡を掛けている。
七月は特別なアルファの種で、二十歳を過ぎると瞳に現れると父に聞いた。
併せて特別な能力も教えられ、秘匿するように言われた。
目の色を隠すためカラコンを着けていた時期もあったが、眼球に触れる異物感に耐えれず、ずっとこの色付きの眼鏡だ。
そして、大学卒業後の研究はとりあえず装着感を感じないカラコン製作と決めた。
しかし、蒼はいつ現れるんだ?
ん?
外が騒がしい?
いや、ドカドカ聞こえるから足音か?
バターン!
豪快に扉が開かれ、逆光を背負った人が現れた。
蒼かと思ったが、シルエットは女だった。
「そのお見合い、ちょっと待ったー」
そう言い放ったのはやはり女だった。
大股で歩いて中に入ると、向かいにいる見合い相手の父親に近づいた。
「あ…や、やぁ、き、貴美ちゃん。ど、どうしたんだい」
「どうしたもこうしたもありません!家に行ったらお婆さまに百合ちゃんがお見合いするって聞いて飛んできたんです。おじさま、これはどういうことですか?」
阿修羅の様な表情の女に詰め寄られて、見合い相手の父親がアタフタしている。
視線をドアの方に移すと、女の迫力に呆然としている蒼がいた。
目が合うと顔を引き攣らせて笑った。
いや、なに笑って誤魔化そうとしてんだよ。
「あの、申し訳ありませんが、百合ちゃん連れて行きます」
阿修羅のような顔だった女は人当たりの良い顔で、見合い相手の手を取って立ち上がらせる。
「あー、うん。構わないよ。僕も方も迎えがきたから。な、蒼」
「ぁあ、うん…」
扉の向こうにいる声を掛けると、蒼がゆっくり中に入ってきた。
入れ違いに2人が出て行く。
俺も立ち上がり蒼に近づく。
「蒼……どうした?」
「ぇ……ああ、何でもない」
両親に断りを入れ、表情が冴えない蒼を外に連れ出した。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「蒼、来るの遅い」
「入るの勇気いったんだから仕方がないだろ」
外に出て少し歩くと、蒼は落ち着いたようでいつもの口調に戻った。
「まあ、相手の女のおかげでぶち壊しになったからいいけど…って、蒼どうした?」
周りをキョロキョロし、少し考え込んでから口を開いた。
「透の相手さ……たぶん、俺の運命の番だと思う」
え……?
「うーー」
「嘘でしょ!」
「誰だっ…ってお前ら…」
一際大きな沈丁花の後ろから、2人が出てきた。なんだこの庭は?
阿修羅の後ろから見合い相手が顔を覗かせている。
蒼と目が合ったのかフラフラと前に出てきた。
蒼も前に進み、2人は向かい合って勝手に始めた。
「あの、棗蒼といいます。貴女は…」
「如月百合です」
「百合さん、俺と結婚を前提にお付き合いして下さい」
「はい」
「「はいぃぃ?」」
急展開に混乱する俺と阿修羅を他所に2人は手を取り合った。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
それから2ヶ月。
蒼と百合ちゃんの交際は順調だ。
なんだかんだで2人を交えて、阿修羅…もとい、貴美と会うようになった。
百合ちゃんが腐女子で、あのお見合いの俺と蒼に萌えていたと聞かされた時、俺たちは苦い顔になった。
「あーー、遂に百合ちゃんが蒼くんと番になっちゃったー」
携帯を握ったまま貴美が突っ伏す。
俺の携帯にも蒼から『番になった』と報告が来ていた。
そのため、俺は貴美に呼び出され、今日は2人で会っている。
「仕方がないだろ。運命の番だったんだし」
「分かってるわよ、そんなの……。でも寂しいのよ、百合ちゃんとはずっと一緒だったから…」
肘をついた手に顔を乗せ、口を尖らせて不貞腐れる貴美の横顔をぼんやり眺める。
「じゃあさ……貴美、俺と付き合わない?」
「えっ、透っ、何言って…」
「俺、貴美のこと好きだよ。それに……貴美は……俺の運命の番だと思ってる」
伸ばした手を貴美の首の後ろに回し項をなぞる。
「~~~~~!!!」
カーッと顔を真っ赤にしアタフタする貴美の姿にふっと笑った。
いつも自信に溢れている姿を見せる目の前の女は、最近では初心な少女のような表情を俺の前で見せてくれる。
今も、俺の言葉に赤い顔で小さく頷いた。
可愛いな…。
それから2年後、俺は貴美と結婚した。
式は貴美と百合ちゃんの希望で、蒼たちと合同で挙げた。
そんな、俺のお見合いの話。
__________________
蒼の設定、透の赤い目の発現について書けるところがなかったので、こういう形で書かせてもらいました。
貴美ちゃんの可愛い一面がちょっと書けて嬉しかったです。
ヒロがよく赤面するのは貴美ちゃんの遺伝ですね。
『番外編』はこれで終了です。
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
透目線になります。
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そこは"修羅場"というより、"阿修羅"が現れた現場だった。
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俺はこの非常に居心地の悪い場所からすぐにでも脱出したかった。
だが、両親に傍を固められていて、目の前にいる3人は三者三様の表情をしている。
右の父親は口角引き攣らせながら笑っていて、左の母親は笑顔だが刺すような視線を夫に投げている。
そして、真ん中の女は……。
なんか、目がキラキラしてる…。
好意というより好奇。
くっ、蒼は何やってんだよ。
扉の向こうに居るのはわかっているんだから、さっさと乱入してこいよ。
と、一切顔に出さず考えている俺の状況は最悪だ。
先日、父から突然「週末、お見合いだから」と言われた。
オメガの名家と言われている如月家の関係者(たぶん、目の前のこの人だ)と知り合い、意気投合してその場で縁談話が決まったらしい。
しかも、避暑地とはいえ、態々こんな山の上のホテルでセッティングするのは、絶対、俺を逃さないためだろう。
扉の向こうに居る棗蒼は俺が大学2年の時に知り合った。
俺の秘密を知る唯一の親友だ。
蒼は、俺が一年大学を休学してアメリカに行っている間に大学に入学した。
といっても、年齢は蒼が2つ上だ。
蒼には両親がいない。
子供の頃に事故で他界したそうだ。
両親共に親戚がいなかった蒼は、高校を卒業まで施設で育った。
その後、施設を出て一人暮らしを始めた蒼は、バイトを掛け持ちして稼いだ給料の三分の一を施設に入れていたそうだ。
そんな生活を一年もした頃に、たまたま貰った一枚の宝くじが前後賞の大当たりをした。
その賞金を全額施設に寄付しようとしたところ、母親代わりだった園長が「自分のために使いなさい。大学に行きなさい」と勧められ、一年間、学業に専念して二十歳の時に大学に入った。
去年、蒼が2年生に上がり、アメリカから戻った俺も2年生のやり直しで受けた講義でたまたま席が隣同士になり、何となく話をしたら気が合い、今の関係となった。
蒼は頭も要領も良く、割とアウトドアな奴だ。
対して俺はインドアで籠って研究するのが好きだ。
しかも、研究できるのなら何でもいい雑食だ。
真逆とも思われる2人なのに、お互い退屈することもなく一緒にいる。
いつか、蒼には俺の代わりに七月の会社のトップに立ってもらい、俺はひたすら研究に没頭しようと目論んでいる。
そんな蒼に、この見合いに乱入してぶち壊して欲しいと頼んだ。
最初は渋っていたが、俺を連れて出て行くだけで良いといったら渋々了解してくれた。
なのに、一向に扉を開ける気配がない。
大学卒業したら、やっぱりアメリカに行こう。
向こうで世話になった研究所で20年くらいいよう。
あ、蒼も一緒に連れて行こうかな。
あいつの能力なら向こうでいい仕事に就けるだろうし、一緒ならきっと楽しい。
そうだ、研究所で一緒だったあいつを紹介しよう。
あいつの独特の雰囲気はアレだけど、話も合うだろうし、歳もそれほど離れていないから、きっと気が合う。
うん、そうだ、そうしよう。
少しズレた眼鏡を指で押し上げて直す。
半年前、突然変わった瞳の色を隠すため色付きの眼鏡を掛けている。
七月は特別なアルファの種で、二十歳を過ぎると瞳に現れると父に聞いた。
併せて特別な能力も教えられ、秘匿するように言われた。
目の色を隠すためカラコンを着けていた時期もあったが、眼球に触れる異物感に耐えれず、ずっとこの色付きの眼鏡だ。
そして、大学卒業後の研究はとりあえず装着感を感じないカラコン製作と決めた。
しかし、蒼はいつ現れるんだ?
ん?
外が騒がしい?
いや、ドカドカ聞こえるから足音か?
バターン!
豪快に扉が開かれ、逆光を背負った人が現れた。
蒼かと思ったが、シルエットは女だった。
「そのお見合い、ちょっと待ったー」
そう言い放ったのはやはり女だった。
大股で歩いて中に入ると、向かいにいる見合い相手の父親に近づいた。
「あ…や、やぁ、き、貴美ちゃん。ど、どうしたんだい」
「どうしたもこうしたもありません!家に行ったらお婆さまに百合ちゃんがお見合いするって聞いて飛んできたんです。おじさま、これはどういうことですか?」
阿修羅の様な表情の女に詰め寄られて、見合い相手の父親がアタフタしている。
視線をドアの方に移すと、女の迫力に呆然としている蒼がいた。
目が合うと顔を引き攣らせて笑った。
いや、なに笑って誤魔化そうとしてんだよ。
「あの、申し訳ありませんが、百合ちゃん連れて行きます」
阿修羅のような顔だった女は人当たりの良い顔で、見合い相手の手を取って立ち上がらせる。
「あー、うん。構わないよ。僕も方も迎えがきたから。な、蒼」
「ぁあ、うん…」
扉の向こうにいる声を掛けると、蒼がゆっくり中に入ってきた。
入れ違いに2人が出て行く。
俺も立ち上がり蒼に近づく。
「蒼……どうした?」
「ぇ……ああ、何でもない」
両親に断りを入れ、表情が冴えない蒼を外に連れ出した。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「蒼、来るの遅い」
「入るの勇気いったんだから仕方がないだろ」
外に出て少し歩くと、蒼は落ち着いたようでいつもの口調に戻った。
「まあ、相手の女のおかげでぶち壊しになったからいいけど…って、蒼どうした?」
周りをキョロキョロし、少し考え込んでから口を開いた。
「透の相手さ……たぶん、俺の運命の番だと思う」
え……?
「うーー」
「嘘でしょ!」
「誰だっ…ってお前ら…」
一際大きな沈丁花の後ろから、2人が出てきた。なんだこの庭は?
阿修羅の後ろから見合い相手が顔を覗かせている。
蒼と目が合ったのかフラフラと前に出てきた。
蒼も前に進み、2人は向かい合って勝手に始めた。
「あの、棗蒼といいます。貴女は…」
「如月百合です」
「百合さん、俺と結婚を前提にお付き合いして下さい」
「はい」
「「はいぃぃ?」」
急展開に混乱する俺と阿修羅を他所に2人は手を取り合った。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
それから2ヶ月。
蒼と百合ちゃんの交際は順調だ。
なんだかんだで2人を交えて、阿修羅…もとい、貴美と会うようになった。
百合ちゃんが腐女子で、あのお見合いの俺と蒼に萌えていたと聞かされた時、俺たちは苦い顔になった。
「あーー、遂に百合ちゃんが蒼くんと番になっちゃったー」
携帯を握ったまま貴美が突っ伏す。
俺の携帯にも蒼から『番になった』と報告が来ていた。
そのため、俺は貴美に呼び出され、今日は2人で会っている。
「仕方がないだろ。運命の番だったんだし」
「分かってるわよ、そんなの……。でも寂しいのよ、百合ちゃんとはずっと一緒だったから…」
肘をついた手に顔を乗せ、口を尖らせて不貞腐れる貴美の横顔をぼんやり眺める。
「じゃあさ……貴美、俺と付き合わない?」
「えっ、透っ、何言って…」
「俺、貴美のこと好きだよ。それに……貴美は……俺の運命の番だと思ってる」
伸ばした手を貴美の首の後ろに回し項をなぞる。
「~~~~~!!!」
カーッと顔を真っ赤にしアタフタする貴美の姿にふっと笑った。
いつも自信に溢れている姿を見せる目の前の女は、最近では初心な少女のような表情を俺の前で見せてくれる。
今も、俺の言葉に赤い顔で小さく頷いた。
可愛いな…。
それから2年後、俺は貴美と結婚した。
式は貴美と百合ちゃんの希望で、蒼たちと合同で挙げた。
そんな、俺のお見合いの話。
__________________
蒼の設定、透の赤い目の発現について書けるところがなかったので、こういう形で書かせてもらいました。
貴美ちゃんの可愛い一面がちょっと書けて嬉しかったです。
ヒロがよく赤面するのは貴美ちゃんの遺伝ですね。
『番外編』はこれで終了です。
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
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