51 / 51
第51話 番外編:世界を知りに行こう
しおりを挟む
本日は、グランテーレ国、元侍女のパウラの来訪により延期されてしまっていた街へのお出かけとなる。いまだグランテーレ国の内乱は続いていて気持ちが落ち着かなかったり、新たに覚えなければならないことなどが増えて気疲れしているだろうから少しでも気晴らしになればと、レイヴァン様が改めて早めのお休みを作ってくれた。
「旦那様、クリスタル様、行ってらっしゃいませ。お気をつけて」
「ああ」
「はい。行ってまいります」
屋敷の皆に笑顔で見送られ、私たちは馬車に乗った。
商業地区へと向かう間、レイヴァン様と向かい側に座ってお話ししていたけれど、頭のことは街のことでいっぱいで胸もどきどき高鳴って上の空状態だった。おそらくちゃんとした受け答えもできていなかったのだろうと思う。レイヴァン様はそんな私を見て小さく笑った。
「そろそろだな。窓から外を見てみたらどうだ?」
私がグランテーレ国からこの国にやって来た時に乗っていた馬車の窓には、厚みのあるカーテンがかかっていた。それは外から見えないようにするものと同時に、私が外の世界を見ることは禁止されているということを意味していた。
今、この馬車にはカーテンが両端でまとめられていて、私の視界を遮るものは何一つない。
「――っ。はい」
私は、レイヴァン様の言葉に意を決して窓を覗き込んだ。
そこにあったのは連なる美しい建物。太陽の光で輝く木々。街中を流れる空色を映した大きな水の道。そしてとてもたくさんの人と様々な色。
「せかいは……こんなにも人と色にあふれていたのですね」
初めて見た世界は、自分が知っている言葉だけで表現するにはあまりにも不十分すぎた。
「そうだな。だが、馬車の外に出れば、人の声や音もあふれていることに気づ……クリスタル」
気遣うように名前を呼ばれて我に返る。
胸からせり上がった熱い思いがこぼれたのは言葉だけではない。目からもだったようだ。気付けば目の前の景色がにじんでいた。
「こんなことでないてしまって申し訳ありません」
慌ててハンカチで目元を押さえるけれど、なかなか涙が止まらない。
「いや。泣きたい時は好きなだけ泣けばいい。だが」
レイヴァン様は立ち上がると私と横並びになって私の肩を引き寄せる。
きっとまた私の泣き顔を守ってくれるのだろうと思っていた。ところが彼は――。
「っ!?」
レイヴァン様は私の目のすぐ下に口づけを落としたのだ。
驚きのあまり、自分でも止められなかった涙がぴたりと止まり、一方で頬は一気に燃え上がる。
「レ、レイヴァン様?」
「あー、その」
レイヴァン様はこほんと一つ咳払いした。
「世界を知る初めての日だ。街の風景を涙でにじませるのは勿体ないんじゃないかと思う」
「……はい。そうですね。もったいないですね。ありがとうございます、レイヴァン様」
「ああ」
私は笑顔を作ってお礼を述べると、涙で濡れた頬にハンカチを当てて拭った。するとなぜか少し不機嫌そうになったレイヴァン様の顔が近付いたと思ったら、彼はまた私の目の下に口づけた。
「レ、レイヴァン様。わたくし、もうないていませんよ?」
「今のは……私の気持ちまで拭われたような気がしたからだ」
「え? ――あっ。そ、そんなつもりは!」
「分かっている。私が大人げないだけだ」
そう言ってレイヴァン様はきまりが悪そうに視線を横に流した。美しいその横顔に惹き付けられるようにレイヴァン様に近付くと、今度は私が彼の頬に口づける。驚きと共にレイヴァン様は振り返った。
「わ、わたくしのきもちです」
「クリスタル……」
レイヴァン様は私の頬に手を置いて顔を近づける。目の前が翳り、熱を共有するのはあと一呼吸といったその時。
がくんと馬車がひと揺れして、私たちは思わず離れてしまった。そんなお互いの態度が可笑しくなる。
「あ。あ、ええと。どうやら着いたようだな。……降りるか」
「は、はい。おりましょう」
苦笑するレイヴァン様に私もまた戸惑いの笑みを返した。
レイヴァン様の手をお借りして馬車から降りると彼の言葉通り、街には人や物の音であふれ返っていた。それは人々が話す声であったり、店先に立つ人が放つ元気な掛け声であったり、駆けて行く足音や何かが運ばれていったりする音だ。人々は忙しく、けれど笑い声であふれている。すべてが新鮮だった。
私は思わず人の声や音に反応して、左を見たり、右を見たりと気持ちが逸ってしまう。
「あまりきょろきょろするな」
「きょロ?」
「あ――いや。見たい所があれば連れて行くから私から離れないようにということだ。クリスタル、何か欲しいものはあるか?」
「ほしいもの」
「ああ。何でもいいぞ」
急な質問に戸惑ってしまう。これまで望んだものは世界を知ることだった。だから書物を欲した。現実の世界に立った私は今、何を欲しているのだろう。世界を肌に感じている今。……肌に。
「ではレイヴァン様、わたくしは――ぼしがほしいです」
「ぼし? 悪い。ぼしと言ったか?」
「あ。ええっと。たいようから、にげるためのものです」
私は自分の頭を両手で押さえながら説明した。
「ああ、帽子のことか。頭に被る」
「はい。ぼうし」
強い日差しにまぶしさを感じた私は帽子を欲した。
グランテーレ国の塔で生活している時は外に出ることがなかったから、帽子など必要なかった。だから書物で帽子を被っている女性の絵を見た時は不思議な気持ちがしたものだ。これからは書物で理解できなかったものを、実際に肌で感じることで理解し、共感できるようになっていくのだろう。それがとても楽しみにも、不安にも思う。
「そうか。分かった。ではまずは帽子を買いに行くか。――いや。クリスタル、二人でもっと世界を知りに行こう」
「っ! はい、レイヴァン様!」
こうして私は毎日少しずつ世界を知っていく。その先にあるものは嬉しい出来事かもしれない。悲しい真実かもしれない。けれど私に差し伸ばされたレイヴァン様の温かい手を取っていれば、きっと何でも乗り越えていけると思う。
そんな繰り返しで世界を知っていつか罪を償えた時、彼女に――マノンさんに会いに行こう。その時はお互い笑顔であることを願って。
――・――・――・――・―――・――・――・――・――
お読みいただきまして、誠にありがとうございました。
「旦那様、クリスタル様、行ってらっしゃいませ。お気をつけて」
「ああ」
「はい。行ってまいります」
屋敷の皆に笑顔で見送られ、私たちは馬車に乗った。
商業地区へと向かう間、レイヴァン様と向かい側に座ってお話ししていたけれど、頭のことは街のことでいっぱいで胸もどきどき高鳴って上の空状態だった。おそらくちゃんとした受け答えもできていなかったのだろうと思う。レイヴァン様はそんな私を見て小さく笑った。
「そろそろだな。窓から外を見てみたらどうだ?」
私がグランテーレ国からこの国にやって来た時に乗っていた馬車の窓には、厚みのあるカーテンがかかっていた。それは外から見えないようにするものと同時に、私が外の世界を見ることは禁止されているということを意味していた。
今、この馬車にはカーテンが両端でまとめられていて、私の視界を遮るものは何一つない。
「――っ。はい」
私は、レイヴァン様の言葉に意を決して窓を覗き込んだ。
そこにあったのは連なる美しい建物。太陽の光で輝く木々。街中を流れる空色を映した大きな水の道。そしてとてもたくさんの人と様々な色。
「せかいは……こんなにも人と色にあふれていたのですね」
初めて見た世界は、自分が知っている言葉だけで表現するにはあまりにも不十分すぎた。
「そうだな。だが、馬車の外に出れば、人の声や音もあふれていることに気づ……クリスタル」
気遣うように名前を呼ばれて我に返る。
胸からせり上がった熱い思いがこぼれたのは言葉だけではない。目からもだったようだ。気付けば目の前の景色がにじんでいた。
「こんなことでないてしまって申し訳ありません」
慌ててハンカチで目元を押さえるけれど、なかなか涙が止まらない。
「いや。泣きたい時は好きなだけ泣けばいい。だが」
レイヴァン様は立ち上がると私と横並びになって私の肩を引き寄せる。
きっとまた私の泣き顔を守ってくれるのだろうと思っていた。ところが彼は――。
「っ!?」
レイヴァン様は私の目のすぐ下に口づけを落としたのだ。
驚きのあまり、自分でも止められなかった涙がぴたりと止まり、一方で頬は一気に燃え上がる。
「レ、レイヴァン様?」
「あー、その」
レイヴァン様はこほんと一つ咳払いした。
「世界を知る初めての日だ。街の風景を涙でにじませるのは勿体ないんじゃないかと思う」
「……はい。そうですね。もったいないですね。ありがとうございます、レイヴァン様」
「ああ」
私は笑顔を作ってお礼を述べると、涙で濡れた頬にハンカチを当てて拭った。するとなぜか少し不機嫌そうになったレイヴァン様の顔が近付いたと思ったら、彼はまた私の目の下に口づけた。
「レ、レイヴァン様。わたくし、もうないていませんよ?」
「今のは……私の気持ちまで拭われたような気がしたからだ」
「え? ――あっ。そ、そんなつもりは!」
「分かっている。私が大人げないだけだ」
そう言ってレイヴァン様はきまりが悪そうに視線を横に流した。美しいその横顔に惹き付けられるようにレイヴァン様に近付くと、今度は私が彼の頬に口づける。驚きと共にレイヴァン様は振り返った。
「わ、わたくしのきもちです」
「クリスタル……」
レイヴァン様は私の頬に手を置いて顔を近づける。目の前が翳り、熱を共有するのはあと一呼吸といったその時。
がくんと馬車がひと揺れして、私たちは思わず離れてしまった。そんなお互いの態度が可笑しくなる。
「あ。あ、ええと。どうやら着いたようだな。……降りるか」
「は、はい。おりましょう」
苦笑するレイヴァン様に私もまた戸惑いの笑みを返した。
レイヴァン様の手をお借りして馬車から降りると彼の言葉通り、街には人や物の音であふれ返っていた。それは人々が話す声であったり、店先に立つ人が放つ元気な掛け声であったり、駆けて行く足音や何かが運ばれていったりする音だ。人々は忙しく、けれど笑い声であふれている。すべてが新鮮だった。
私は思わず人の声や音に反応して、左を見たり、右を見たりと気持ちが逸ってしまう。
「あまりきょろきょろするな」
「きょロ?」
「あ――いや。見たい所があれば連れて行くから私から離れないようにということだ。クリスタル、何か欲しいものはあるか?」
「ほしいもの」
「ああ。何でもいいぞ」
急な質問に戸惑ってしまう。これまで望んだものは世界を知ることだった。だから書物を欲した。現実の世界に立った私は今、何を欲しているのだろう。世界を肌に感じている今。……肌に。
「ではレイヴァン様、わたくしは――ぼしがほしいです」
「ぼし? 悪い。ぼしと言ったか?」
「あ。ええっと。たいようから、にげるためのものです」
私は自分の頭を両手で押さえながら説明した。
「ああ、帽子のことか。頭に被る」
「はい。ぼうし」
強い日差しにまぶしさを感じた私は帽子を欲した。
グランテーレ国の塔で生活している時は外に出ることがなかったから、帽子など必要なかった。だから書物で帽子を被っている女性の絵を見た時は不思議な気持ちがしたものだ。これからは書物で理解できなかったものを、実際に肌で感じることで理解し、共感できるようになっていくのだろう。それがとても楽しみにも、不安にも思う。
「そうか。分かった。ではまずは帽子を買いに行くか。――いや。クリスタル、二人でもっと世界を知りに行こう」
「っ! はい、レイヴァン様!」
こうして私は毎日少しずつ世界を知っていく。その先にあるものは嬉しい出来事かもしれない。悲しい真実かもしれない。けれど私に差し伸ばされたレイヴァン様の温かい手を取っていれば、きっと何でも乗り越えていけると思う。
そんな繰り返しで世界を知っていつか罪を償えた時、彼女に――マノンさんに会いに行こう。その時はお互い笑顔であることを願って。
――・――・――・――・―――・――・――・――・――
お読みいただきまして、誠にありがとうございました。
99
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(19件)
あなたにおすすめの小説
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
二度目の初恋は、穏やかな伯爵と
柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。
冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。
追放聖女35歳、拾われ王妃になりました
真曽木トウル
恋愛
王女ルイーズは、両親と王太子だった兄を亡くした20歳から15年間、祖国を“聖女”として統治した。
自分は結婚も即位もすることなく、愛する兄の娘が女王として即位するまで国を守るために……。
ところが兄の娘メアリーと宰相たちの裏切りに遭い、自分が追放されることになってしまう。
とりあえず亡き母の母国に身を寄せようと考えたルイーズだったが、なぜか大学の学友だった他国の王ウィルフレッドが「うちに来い」と迎えに来る。
彼はルイーズが15年前に求婚を断った相手。
聖職者が必要なのかと思いきや、なぜかもう一回求婚されて??
大人なようで素直じゃない2人の両片想い婚。
●他作品とは特に世界観のつながりはありません。
●『小説家になろう』に先行して掲載しております。
あなたのことが大好きなので、今すぐ婚約を解消いたしましょう!
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「ランドルフ様、私との婚約を解消しませんかっ!?」
子爵令嬢のミリィは、一度も対面することなく初恋の武人ランドルフの婚約者になった。けれどある日ミリィのもとにランドルフの恋人だという踊り子が押しかけ、婚約が不本意なものだったと知る。そこでミリィは決意した。大好きなランドルフのため、なんとかしてランドルフが真に愛する踊り子との仲を取り持ち、自分は身を引こうと――。
けれどなぜか戦地にいるランドルフからは、婚約に前向きとしか思えない手紙が届きはじめる。一体ミリィはつかの間の婚約者なのか。それとも――?
戸惑いながらもぎこちなく心を通わせはじめたふたりだが、幸せを邪魔するかのように次々と問題が起こりはじめる。
勘違いからすれ違う離れ離れのふたりが、少しずつ距離を縮めながらゆっくりじりじりと愛を育て成長していく物語。
◇小説家になろう、他サイトでも(掲載予定)です。
◇すでに書き上げ済みなので、完結保証です。
理想の女性を見つけた時には、運命の人を愛人にして白い結婚を宣言していました
ぺきぺき
恋愛
王家の次男として生まれたヨーゼフには幼い頃から決められていた婚約者がいた。兄の補佐として育てられ、兄の息子が立太子した後には臣籍降下し大公になるよていだった。
このヨーゼフ、優秀な頭脳を持ち、立派な大公となることが期待されていたが、幼い頃に見た絵本のお姫様を理想の女性として探し続けているという残念なところがあった。
そしてついに貴族学園で絵本のお姫様とそっくりな令嬢に出会う。
ーーーー
若気の至りでやらかしたことに苦しめられる主人公が最後になんとか幸せになる話。
作者別作品『二人のエリーと遅れてあらわれるヒーローたち』のスピンオフになっていますが、単体でも読めます。
完結まで執筆済み。毎日四話更新で4/24に完結予定。
第一章 無計画な婚約破棄
第二章 無計画な白い結婚
第三章 無計画な告白
第四章 無計画なプロポーズ
第五章 無計画な真実の愛
エピローグ
【完結】どうやら時戻りをしました。
まるねこ
恋愛
ウルダード伯爵家は借金地獄に陥り、借金返済のため泣く泣く嫁いだ先は王家の闇を担う家。
辛い日々に耐えきれずモアは自らの命を断つ。
時戻りをした彼女は同じ轍を踏まないと心に誓う。
※前半激重です。ご注意下さい
Copyright©︎2023-まるねこ
【完結】破滅フラグを回避したいのに婚約者の座は譲れません⁈─王太子殿下の婚約者に転生したみたいだけど転生先の物語がわかりません─
江崎美彩
恋愛
侯爵家の令嬢エレナ・トワインは王太子殿下の婚約者……のはずなのに、正式に発表されないまま月日が過ぎている。
王太子殿下も通う王立学園に入学して数日たったある日、階段から転げ落ちたエレナは、オタク女子高生だった恵玲奈の記憶を思い出す。
『えっ? もしかしてわたし転生してる?』
でも肝心の転生先の作品もヒロインなのか悪役なのかモブなのかもわからない。エレナの記憶も恵玲奈の記憶も曖昧で、エレナの王太子殿下に対する一方的な恋心だけしか手がかりがない。
王太子殿下の発表されていない婚約者って、やっぱり悪役令嬢だから殿下の婚約者として正式に発表されてないの? このまま婚約者の座に固執して、断罪されたりしたらどうしよう!
『婚約者から妹としか思われてないと思い込んで悪役令嬢になる前に身をひこうとしている侯爵令嬢(転生者)』と『婚約者から兄としか思われていないと思い込んで自制している王太子様』の勘違いからすれ違いしたり、謀略に巻き込まれてすれ違いしたりする物語です。
長編ですが、一話一話はさっくり読めるように短めです。
『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。
自称悪役令嬢は嫌われるべく暗躍する!皆の幸福の為に嫌われるはずが、何故か愛されてしまいました。
ユウ
恋愛
侯爵令嬢のレティシアは婚約者との顔合わせの日、前世の記憶を取り戻す。
乙女ゲームの王道的悪役ヒロインの立ち位置にいる事に。
このままでは多くの人が悲しむ結果になる。
ならば家を存続させ一人で罪を被って国外追放なろう!と思いきや。
貴族令嬢としては色々ぶっ飛び過ぎてポンコツ令嬢のレティシアに悪女は厳しかった。
間違った悪役令嬢を演じる末に嫌われるはずの婚約者に愛されてしまう中真のヒロインが学園に現れるのだが…
「貴女悪役令嬢の癖にどういう事よ!ちゃんと役目を果しなさいよ」
「えっと…なんかごめんなさい」
ポンコツ令嬢はうっかりヒロインに頭を下げてしまって事態は急変してしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
とても素晴らしいおはなしをありがとうございました。ヒロインの『たくさんあたえられたから自分もあたえる人間になりたい』ということばに胸を抉られるようでした。省みさせられるおはなしで…読むことができて本当によかったです。
蜜柑マル様
ご返信が大変遅くなり、誠に申し訳ございませんでした!
お読みいただき、本当にありがとうございます。
蜜柑マル様のお言葉、私も胸が熱くなりました。
嬉しいお言葉を誠にありがとうございました!
ちづさま
いつもコメントを頂きまして、誠にありがとうございます!
ほのぼので良かったです!(多分きっとほのぼの)
ちなみに少し恋愛要素が足りなかったので、明日もう一話番外編として投稿いたします。
(と言っても、そこまで恋愛恋愛してない。えー)
お時間がございましたら、お付き合いいただけると嬉しいです。
タチアオイさま
コメントを頂きまして、誠にありがとうございます!
そうなのですよね。
おっしゃる通りです。
ただ、マノンがいつまでも部屋にいられる状況にはなかったと思いますので(汗)
あとで伝え聞かされているとは思いますが。