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後日談8
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私はその後も兄と共にいくつかの夜会に出席した。
出席した夜会で一度、ヘレンを見かけた。やや派手目のドレスに大ぶりな宝石で着飾る姿は美しい。きっと商会の宣伝になるように派手にしているのだろう。だがその装いに反し顔色は優れない。彼女をエスコートする男性は若いがかなりお腹がせせり出し弾けそうなほどだ。顔もお世辞にも整っているとは言い難い。彼は商会長の長男だが目利きの能力が劣ると跡継ぎに選ばれなかった。ただ弁が立つので貴族との繋ぎを得るための社交を任せるためにヘレンと結婚し子爵家に婿入りすることになったらしい。彼の人懐っこい表情は相手に安心感を与える。陽気に話をする彼に対して聞いている貴族たちは和やかな雰囲気で楽しそうに頷いている。本当に話し上手なのだろう。それをヘレンは貼り付けた笑みを浮かべて隣で聞いている。口を挟むことはしていなかったのでそれが彼女の役割なのだろう。
手持無沙汰にしているヘレンと一度だけ目が合った。彼女は私をきつく睨むと口を引き結び目を逸らした。きっと私に話しかけられたくないのだ。私も同じ気持ちなのでそっと視線を逸らした。それ以降、私たちが関わり合いになることはなかった。
小規模の夜会を選んで出席していたこともありクリスティアナと会うことはなかった。もちろんフレデリックとも。私が勝手に気まずくなり顔を合わせたくなかったからだ。そして気付いたことがある。
私とフレデリックはクリスティアナがいてこその友人で、それ以上の関係を望むのならば自分から行動しなければならない。
そんなときある噂を聞いた。
フレデリックが婚約者を探しているという話だ。すでに彼には意中の人がいて根回しをしている最中だとも聞いた。
フレデリックはクリスティアナへの気持ちに踏ん切りがついてどなたかを見初めたのだろうか。最初はその話にひどく落ち込んだ。やっぱりなと思う気持ちともう彼は手の届かない存在になってしまったと、悲しい気持ちがごちゃ混ぜになる。そして勇気も出せずに彼を避けているにもかかわらず焦燥感に苛まれる。
今までの私なら仕方ないとフレデリックへの気持ちを心の底に仕舞いながらも恋心を引きずって生きていくのだろう。ところが私に心境の変化があった。ロニーと話したことで後悔しないために行動しなければと思い始めた。
私は思い切ってフレデリックに玉砕しようと考えている。想いを告げても迷惑になると分かっているが、彼は優しい人だから受け止めて断ってくれるだろう。かなりの勇気を必要とするがこれは私の心にけじめをつけるための儀式だ。
だが今ではない。来月、クリスティアナの結婚式がある。それが終わってから彼に告白して領地に行こうと考えていた。言い逃げになるが振られたあとに顔を合わせるのは辛いのでこれが私の精一杯だった。
そしてとうとうクリスティアナの結婚式の日。
王都の荘厳な大聖堂でアバネシー公爵を継ぐクリスティアナと婿入りするスタンリーの結婚式には名だたる高位貴族が列席している。その後のほうに私も席を頂いた。クリスティアナにはもっと前での席をと勧められたが、私は身分に相応しい場所でとお願いした。親友の晴れの舞台に立ち会えるだけで充分幸せだ。
神聖な場所で純白のドレスに身を包み、今までのどんなクリスティアナよりも美しい彼女に感嘆の溜息を吐きながら目を潤ませ見惚れる。
二人の誓いの言葉に胸が震え、小さくおめでとうと呟いた。二人の顔を見ればこの瞬間がどれほど幸せなものなのかよく分かる。自分の結婚式を思い出し、少しだけ羨ましいと思ってしまったのは内緒だ。
その後、豪華な披露宴が行われた。参加人数も多く私は遠巻きに参加した。
時間と共に無礼講の趣になったところで私も新郎新婦の側に行き心から言祝いだ。
「おめでとう。ティアナ。おめでとうございます。スタンリー様。末永い幸せを」
「ありがとう。セリーナ。最近会えなくて寂しかったわ。結婚式が終わって落ち着いたら遊びに来てね」
「ええ。馬に蹴られない程度に遊びに行くわ」
「もう、揶揄わないで。ところでセリーナ。最近フレデリックと話をした?」
その名前を聞いてドキリとする。今日、親族席にいるフレデリックは多忙にしていて話をすることは出来なかった。
「いいえ。フレデリック様は忙しそうだし、今日まで会う機会もなかったわ。この様子だと今日も話をするのは無理じゃないかしら?」
クリスティアナは眉根を寄せた。
「最近、フレデリックはあまり元気がないの。もしよかったら元気づけてあげて。きっとセリーナと話をすれば元気になるわ」
私はクリスティアナの言葉に切なくなった。きっとフレデリックの元気がないのはクリスティアナが結婚してしまうからに他ならないはずだ。もちろん彼の気持ちを知らないクリスティアナに責任なんてないけど、今のフレデリックの心情を思えば胸が締め付けられる。
「そうね。時間が出来たら話をするわ」
クリスティアナとスタンリーと話したい人は沢山いるのでそれ以上話をすることは出来なかった。披露宴が始まってかなりの時間が経っている。親族以外の貴族たちは各々の社交が済むとまばらに帰宅し始めている。さすがに一介の友人がいつまでも居座るわけにはいかないと思い、一言お祝いが言えたことに満足した私は帰り支度をした。
馬車止めに向かおうと通路を歩いていたら後ろから大きな声で呼び止められた。
「セリーナ!」
フレデリックが息を切らし私を追いかけてきた。
「フレデリック様。この度はおめでとうございます」
私は向きを変えお祝いを伝えた。今日は話すことは出来ないと遠くから見つめることしか出来なかった。彼の心情を思えば複雑だが、わざわざ彼から声をかけてもらえたことに嬉しくなり笑みが浮かんでしまう。
「ああ、ありがとう。もう帰ってしまうのかい? 最近セリーナと会えていなかったからどうしているかと気になっていたんだ。それに噂が……」
フレデリックは言葉を切り躊躇う様子を見せてその先を言おうとしなかった。
「噂ですか?」
私の噂だろうか? 彼が口に出すのを迷うくらいならばきっと碌なものではないだろう。
「いや、それはいいんだ。いやよくないが。それよりも今度一緒に出掛けないか? 大切な話があるんだ。スタンリーが結婚したので私が正式に爵位を継ぐ事になったせいで、暫くは慌ただしくなるが落ち着いたら時間を作る。だから――」
忙しいのに誘ってもらえるのは嬉しいがその頃には私は領地にいる予定だ。もう気軽に彼と話すことは出来なくなる。そう思ったらこの人が無性に愛おしいと思った。それを伝えたい。完全に衝動的だった。
「フレデリック様。好きです。私、あなたが好きです」
フレデリックは目を真ん丸にして驚いている。自分が急に告白するなんて私もびっくりしたがこういうのは勢いがあった方がいいのかもしれない。
「えっ? でも噂が……」
「お返事はいりません。ただ、お伝えしたかっただけなのです。では帰りますね」
私は呆然とするフレデリックに対してやり切った達成感から自然と笑顔を浮かべ頭を下げた。
「待ってくれ。セリーナ。返事を」
そのときフレデリックを呼ぶ声がした。すると後ろから従者が走ってきた。彼を呼びに来たのだろう。
「フレデリック様。従者が呼んでいます。戻られたほうがよさそうですよ?」
フレデリックは小さく舌打ちをすると、真面目な表情になり私の手を取った。そして手の甲にそっと口付けをした。彼の目元がほんのり赤く色づいている。相変わらず気障な人だ。でもいい思い出になった。
「ありがとう。セリーナ。後日改めて挨拶に伺う。待っていてくれ」
私は「はい」とも「いいえ」とも答えず微笑みで返した。それに対しフレデリックは怪訝そうに眉を寄せたが従者に急かされ会場へと戻っていった。
フレデリックは優しくて誠実な人だ。断るのにわざわざ訪ねてくれようとしている。
私はそこまで彼を煩わせたくなかった。領地に戻る日程を前倒しにしようと考えながら家路についた。
出席した夜会で一度、ヘレンを見かけた。やや派手目のドレスに大ぶりな宝石で着飾る姿は美しい。きっと商会の宣伝になるように派手にしているのだろう。だがその装いに反し顔色は優れない。彼女をエスコートする男性は若いがかなりお腹がせせり出し弾けそうなほどだ。顔もお世辞にも整っているとは言い難い。彼は商会長の長男だが目利きの能力が劣ると跡継ぎに選ばれなかった。ただ弁が立つので貴族との繋ぎを得るための社交を任せるためにヘレンと結婚し子爵家に婿入りすることになったらしい。彼の人懐っこい表情は相手に安心感を与える。陽気に話をする彼に対して聞いている貴族たちは和やかな雰囲気で楽しそうに頷いている。本当に話し上手なのだろう。それをヘレンは貼り付けた笑みを浮かべて隣で聞いている。口を挟むことはしていなかったのでそれが彼女の役割なのだろう。
手持無沙汰にしているヘレンと一度だけ目が合った。彼女は私をきつく睨むと口を引き結び目を逸らした。きっと私に話しかけられたくないのだ。私も同じ気持ちなのでそっと視線を逸らした。それ以降、私たちが関わり合いになることはなかった。
小規模の夜会を選んで出席していたこともありクリスティアナと会うことはなかった。もちろんフレデリックとも。私が勝手に気まずくなり顔を合わせたくなかったからだ。そして気付いたことがある。
私とフレデリックはクリスティアナがいてこその友人で、それ以上の関係を望むのならば自分から行動しなければならない。
そんなときある噂を聞いた。
フレデリックが婚約者を探しているという話だ。すでに彼には意中の人がいて根回しをしている最中だとも聞いた。
フレデリックはクリスティアナへの気持ちに踏ん切りがついてどなたかを見初めたのだろうか。最初はその話にひどく落ち込んだ。やっぱりなと思う気持ちともう彼は手の届かない存在になってしまったと、悲しい気持ちがごちゃ混ぜになる。そして勇気も出せずに彼を避けているにもかかわらず焦燥感に苛まれる。
今までの私なら仕方ないとフレデリックへの気持ちを心の底に仕舞いながらも恋心を引きずって生きていくのだろう。ところが私に心境の変化があった。ロニーと話したことで後悔しないために行動しなければと思い始めた。
私は思い切ってフレデリックに玉砕しようと考えている。想いを告げても迷惑になると分かっているが、彼は優しい人だから受け止めて断ってくれるだろう。かなりの勇気を必要とするがこれは私の心にけじめをつけるための儀式だ。
だが今ではない。来月、クリスティアナの結婚式がある。それが終わってから彼に告白して領地に行こうと考えていた。言い逃げになるが振られたあとに顔を合わせるのは辛いのでこれが私の精一杯だった。
そしてとうとうクリスティアナの結婚式の日。
王都の荘厳な大聖堂でアバネシー公爵を継ぐクリスティアナと婿入りするスタンリーの結婚式には名だたる高位貴族が列席している。その後のほうに私も席を頂いた。クリスティアナにはもっと前での席をと勧められたが、私は身分に相応しい場所でとお願いした。親友の晴れの舞台に立ち会えるだけで充分幸せだ。
神聖な場所で純白のドレスに身を包み、今までのどんなクリスティアナよりも美しい彼女に感嘆の溜息を吐きながら目を潤ませ見惚れる。
二人の誓いの言葉に胸が震え、小さくおめでとうと呟いた。二人の顔を見ればこの瞬間がどれほど幸せなものなのかよく分かる。自分の結婚式を思い出し、少しだけ羨ましいと思ってしまったのは内緒だ。
その後、豪華な披露宴が行われた。参加人数も多く私は遠巻きに参加した。
時間と共に無礼講の趣になったところで私も新郎新婦の側に行き心から言祝いだ。
「おめでとう。ティアナ。おめでとうございます。スタンリー様。末永い幸せを」
「ありがとう。セリーナ。最近会えなくて寂しかったわ。結婚式が終わって落ち着いたら遊びに来てね」
「ええ。馬に蹴られない程度に遊びに行くわ」
「もう、揶揄わないで。ところでセリーナ。最近フレデリックと話をした?」
その名前を聞いてドキリとする。今日、親族席にいるフレデリックは多忙にしていて話をすることは出来なかった。
「いいえ。フレデリック様は忙しそうだし、今日まで会う機会もなかったわ。この様子だと今日も話をするのは無理じゃないかしら?」
クリスティアナは眉根を寄せた。
「最近、フレデリックはあまり元気がないの。もしよかったら元気づけてあげて。きっとセリーナと話をすれば元気になるわ」
私はクリスティアナの言葉に切なくなった。きっとフレデリックの元気がないのはクリスティアナが結婚してしまうからに他ならないはずだ。もちろん彼の気持ちを知らないクリスティアナに責任なんてないけど、今のフレデリックの心情を思えば胸が締め付けられる。
「そうね。時間が出来たら話をするわ」
クリスティアナとスタンリーと話したい人は沢山いるのでそれ以上話をすることは出来なかった。披露宴が始まってかなりの時間が経っている。親族以外の貴族たちは各々の社交が済むとまばらに帰宅し始めている。さすがに一介の友人がいつまでも居座るわけにはいかないと思い、一言お祝いが言えたことに満足した私は帰り支度をした。
馬車止めに向かおうと通路を歩いていたら後ろから大きな声で呼び止められた。
「セリーナ!」
フレデリックが息を切らし私を追いかけてきた。
「フレデリック様。この度はおめでとうございます」
私は向きを変えお祝いを伝えた。今日は話すことは出来ないと遠くから見つめることしか出来なかった。彼の心情を思えば複雑だが、わざわざ彼から声をかけてもらえたことに嬉しくなり笑みが浮かんでしまう。
「ああ、ありがとう。もう帰ってしまうのかい? 最近セリーナと会えていなかったからどうしているかと気になっていたんだ。それに噂が……」
フレデリックは言葉を切り躊躇う様子を見せてその先を言おうとしなかった。
「噂ですか?」
私の噂だろうか? 彼が口に出すのを迷うくらいならばきっと碌なものではないだろう。
「いや、それはいいんだ。いやよくないが。それよりも今度一緒に出掛けないか? 大切な話があるんだ。スタンリーが結婚したので私が正式に爵位を継ぐ事になったせいで、暫くは慌ただしくなるが落ち着いたら時間を作る。だから――」
忙しいのに誘ってもらえるのは嬉しいがその頃には私は領地にいる予定だ。もう気軽に彼と話すことは出来なくなる。そう思ったらこの人が無性に愛おしいと思った。それを伝えたい。完全に衝動的だった。
「フレデリック様。好きです。私、あなたが好きです」
フレデリックは目を真ん丸にして驚いている。自分が急に告白するなんて私もびっくりしたがこういうのは勢いがあった方がいいのかもしれない。
「えっ? でも噂が……」
「お返事はいりません。ただ、お伝えしたかっただけなのです。では帰りますね」
私は呆然とするフレデリックに対してやり切った達成感から自然と笑顔を浮かべ頭を下げた。
「待ってくれ。セリーナ。返事を」
そのときフレデリックを呼ぶ声がした。すると後ろから従者が走ってきた。彼を呼びに来たのだろう。
「フレデリック様。従者が呼んでいます。戻られたほうがよさそうですよ?」
フレデリックは小さく舌打ちをすると、真面目な表情になり私の手を取った。そして手の甲にそっと口付けをした。彼の目元がほんのり赤く色づいている。相変わらず気障な人だ。でもいい思い出になった。
「ありがとう。セリーナ。後日改めて挨拶に伺う。待っていてくれ」
私は「はい」とも「いいえ」とも答えず微笑みで返した。それに対しフレデリックは怪訝そうに眉を寄せたが従者に急かされ会場へと戻っていった。
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