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57 エーヴェルトの目的
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【ヘンリックside】
「まず父からの言伝をお伝え致します。これは私がこの国に来た目的にも繋がる内容です。父は『家はなくなってもフォレスターの者としての役目を果たします』と申しておりました。陛下ならばこの意味をご理解されていらっしゃると思います」
エーヴェルトは一瞬だけ国王に意味深な視線を投げ掛けた後に話を続ける。
「父は幼い頃に王宮の池に落ちてしまったところを陛下に助けていただいて以来、陛下には並々ならぬ忠義心を持って仕えてきました。そして長い間、影となり日向となりお支えして参りました。次代の当主であった私も王家を影から支える所存でございました。私も妹もフォレスターの一員としてそのように生きていくのだと決めておりました。なので単刀直入に申し上げます。国王陛下、私を王太子として下さい。これが今のこの国にとって一番傷が浅く済む方法です」
そう言ってエーヴェルトは静かに頭を下げた。
エーヴェルトの申し出に激高したヘンリックはエーヴェルトを怒鳴りつける。
「なっ、何をふざけた事を言っているんだ!そんな事出来る訳ないだろう!お前は王家を乗っ取るつもりかっ!」
感情を露わにしたヘンリックに対して、エーヴェルトは彼の反応を予想していたのか、表情も変えずに彼の様子を見ていた。
「フォレスター家は元々建国王の王弟に当たる血統です。王家とは過去に幾度となく血を混ぜてきたこの国で最も王家に近い血筋の家です。陛下も殿下もご兄弟はいらっしゃいませんが、先の国王陛下には姉君がお一人だけいらっしゃいました。陛下の伯母君に当たるお方ですね。その方が嫁いだのがフォレスター公爵家で、私の高祖母に当たります。この国で最も陛下に近い血を持っているのは私の父であり、私や妹なのです。フォレスターは何度も王妃を輩出し、次代に血を繋げてきました。殿下は当家の家系図をご覧になられた事は無いかと思いますが、当家にはこれまで伯爵家以上の血筋の者しか嫁いでおりません」
ヘンリックの生母は第三側妃で子爵家出身だった。エーヴェルトにはランゲル王家の他にエルランド王家の血まで入っている。血筋だけで言うならばエーヴェルトの方がヘンリックよりもずっと高貴な血が流れているのだった。
「殿下は昨日の謁見の間で、特に私の言葉に共感をして下さったご様子の貴族の顔ぶれに共通点があったのをご存知か?」
エーヴェルトがヘンリックをじっと見つめる。ローゼリアにもよく似た彼は青く大きな瞳を持っている。
婚約者時代にローゼリアは、話が終わるとよくヘンリックを静かに見つめていた。何が言いたいのか分からない表情がヘンリックは嫌いだった。
もしかしたら自分に何かを伝えたかったのかもしれないと今となっては思うのだが、当時のヘンリックは何を考えているのかがよく分からないローゼリアの事を直感で敬遠する感情があった。そして彼女の事を思考力を持たない人形や置物だと思う事で心のどこかで安心しているところがあったのだ。
自分には決して理解出来ない相手、それがローゼリアでありエーヴェルトだった。
「…………」
昨日の謁見の間で、誰がエーヴェルトに共感していたかなんてヘンリックには分からない。あの時ヘンリックは場の空気は理解していたが、貴族たちを見てはいなかったのだから。
「表情に迷いのあった方々は皆、我が父と同世代か年上の方々でした」
ヘンリックの隣に座る国王が息を呑んだ。
「エーヴェルト、お前に王太子を譲るからそれ以上は言うな」
「いいえ陛下、私はヘンリック殿にも全てお話しする所存です。その覚悟を持ってここに来ました。陛下は先ほど私に頭をお下げになられましたが、今もそのお気持ちがおありでしたら続けさせて下さい。そしてフォレスター家が今もあったのならば、私も父もこの話題に触れる事は決して無かったとご理解下さい」
ヘンリックの咽は何故か酷く乾いていた。自分の前に置かれたカップを口にしてからヘンリックはエーヴェルトを問いただした。
「どういう事だ?フォレスターは何を知っている?」
「ご年配のお歴々の方々に必ず共通している事は一点のみ、陛下の若い頃のお姿を知っている事です。そして貴方を生んですぐに亡くなられた第三側妃様のお姿もご令嬢時代にお見かけした事があるのです」
「だから、何だというのだ?」
「貴方は陛下にも側妃様にも似ていらっしゃらないのです」
「私を愚弄するのかっ!両親のどちらにも似ていない、それはよくある事だろう!」
「陛下はこれまで王妃様の他に側妃様をお三方お迎えになられていらっしゃいます。王宮の外に愛人を何人もお持ちだったのもフォレスターは把握しておりました。その中で陛下の御子を身籠られたのは第三側妃様ただお一人なのでございます」
ヘンリックは息を呑んだ。何もしていないのに心臓が早鐘を打っている。
「私の父は貴方がお生まれになられた当時、一人の侍従を尋問しました。第三側妃様の離宮で働いていた者です。側妃様がご懐妊して以来、フォレスターは細かな情報を極秘に集めて精査してしました。その結果、彼に行き着いたのです。侍従は己の罪を認め自ら自害の道を選びました。表向きは突然の病死と父が致しました。これは決して表沙汰に出来ない事なので、当主であった父が直接この件に当たったのです。貴方は成長するごとに姿形があの侍従にそっくりにお育ちになられると父は申しておりました」
「そんなの嘘だっ!」
「貴方が幼い頃、男爵令息だったあの侍従とお顔がよく似ていらっしゃるという噂が貴族たちの間で立ちました。彼は美丈夫として知られた令息だったそうです。その噂を消したのも我が父です。父は王家にローゼリアを嫁がせる事でこの件を葬る事としたのです。全ては御自身の御子が欲しいと切願していた陛下のお気持ちを慮った事と、貴方の命を助ける為でした」
エーヴェルトが話している間、国王はひとことも異議を唱えなかった。
ヘンリックは自分が持っていたティーカップがカタカタと揺れているのに気付いた。どうしてカップが揺れているのだろうと、こんな時であるにも関わらず頭の中に疑問がよぎったのだが、揺れているのはカップではなく自分自身の身体だった。
「まず父からの言伝をお伝え致します。これは私がこの国に来た目的にも繋がる内容です。父は『家はなくなってもフォレスターの者としての役目を果たします』と申しておりました。陛下ならばこの意味をご理解されていらっしゃると思います」
エーヴェルトは一瞬だけ国王に意味深な視線を投げ掛けた後に話を続ける。
「父は幼い頃に王宮の池に落ちてしまったところを陛下に助けていただいて以来、陛下には並々ならぬ忠義心を持って仕えてきました。そして長い間、影となり日向となりお支えして参りました。次代の当主であった私も王家を影から支える所存でございました。私も妹もフォレスターの一員としてそのように生きていくのだと決めておりました。なので単刀直入に申し上げます。国王陛下、私を王太子として下さい。これが今のこの国にとって一番傷が浅く済む方法です」
そう言ってエーヴェルトは静かに頭を下げた。
エーヴェルトの申し出に激高したヘンリックはエーヴェルトを怒鳴りつける。
「なっ、何をふざけた事を言っているんだ!そんな事出来る訳ないだろう!お前は王家を乗っ取るつもりかっ!」
感情を露わにしたヘンリックに対して、エーヴェルトは彼の反応を予想していたのか、表情も変えずに彼の様子を見ていた。
「フォレスター家は元々建国王の王弟に当たる血統です。王家とは過去に幾度となく血を混ぜてきたこの国で最も王家に近い血筋の家です。陛下も殿下もご兄弟はいらっしゃいませんが、先の国王陛下には姉君がお一人だけいらっしゃいました。陛下の伯母君に当たるお方ですね。その方が嫁いだのがフォレスター公爵家で、私の高祖母に当たります。この国で最も陛下に近い血を持っているのは私の父であり、私や妹なのです。フォレスターは何度も王妃を輩出し、次代に血を繋げてきました。殿下は当家の家系図をご覧になられた事は無いかと思いますが、当家にはこれまで伯爵家以上の血筋の者しか嫁いでおりません」
ヘンリックの生母は第三側妃で子爵家出身だった。エーヴェルトにはランゲル王家の他にエルランド王家の血まで入っている。血筋だけで言うならばエーヴェルトの方がヘンリックよりもずっと高貴な血が流れているのだった。
「殿下は昨日の謁見の間で、特に私の言葉に共感をして下さったご様子の貴族の顔ぶれに共通点があったのをご存知か?」
エーヴェルトがヘンリックをじっと見つめる。ローゼリアにもよく似た彼は青く大きな瞳を持っている。
婚約者時代にローゼリアは、話が終わるとよくヘンリックを静かに見つめていた。何が言いたいのか分からない表情がヘンリックは嫌いだった。
もしかしたら自分に何かを伝えたかったのかもしれないと今となっては思うのだが、当時のヘンリックは何を考えているのかがよく分からないローゼリアの事を直感で敬遠する感情があった。そして彼女の事を思考力を持たない人形や置物だと思う事で心のどこかで安心しているところがあったのだ。
自分には決して理解出来ない相手、それがローゼリアでありエーヴェルトだった。
「…………」
昨日の謁見の間で、誰がエーヴェルトに共感していたかなんてヘンリックには分からない。あの時ヘンリックは場の空気は理解していたが、貴族たちを見てはいなかったのだから。
「表情に迷いのあった方々は皆、我が父と同世代か年上の方々でした」
ヘンリックの隣に座る国王が息を呑んだ。
「エーヴェルト、お前に王太子を譲るからそれ以上は言うな」
「いいえ陛下、私はヘンリック殿にも全てお話しする所存です。その覚悟を持ってここに来ました。陛下は先ほど私に頭をお下げになられましたが、今もそのお気持ちがおありでしたら続けさせて下さい。そしてフォレスター家が今もあったのならば、私も父もこの話題に触れる事は決して無かったとご理解下さい」
ヘンリックの咽は何故か酷く乾いていた。自分の前に置かれたカップを口にしてからヘンリックはエーヴェルトを問いただした。
「どういう事だ?フォレスターは何を知っている?」
「ご年配のお歴々の方々に必ず共通している事は一点のみ、陛下の若い頃のお姿を知っている事です。そして貴方を生んですぐに亡くなられた第三側妃様のお姿もご令嬢時代にお見かけした事があるのです」
「だから、何だというのだ?」
「貴方は陛下にも側妃様にも似ていらっしゃらないのです」
「私を愚弄するのかっ!両親のどちらにも似ていない、それはよくある事だろう!」
「陛下はこれまで王妃様の他に側妃様をお三方お迎えになられていらっしゃいます。王宮の外に愛人を何人もお持ちだったのもフォレスターは把握しておりました。その中で陛下の御子を身籠られたのは第三側妃様ただお一人なのでございます」
ヘンリックは息を呑んだ。何もしていないのに心臓が早鐘を打っている。
「私の父は貴方がお生まれになられた当時、一人の侍従を尋問しました。第三側妃様の離宮で働いていた者です。側妃様がご懐妊して以来、フォレスターは細かな情報を極秘に集めて精査してしました。その結果、彼に行き着いたのです。侍従は己の罪を認め自ら自害の道を選びました。表向きは突然の病死と父が致しました。これは決して表沙汰に出来ない事なので、当主であった父が直接この件に当たったのです。貴方は成長するごとに姿形があの侍従にそっくりにお育ちになられると父は申しておりました」
「そんなの嘘だっ!」
「貴方が幼い頃、男爵令息だったあの侍従とお顔がよく似ていらっしゃるという噂が貴族たちの間で立ちました。彼は美丈夫として知られた令息だったそうです。その噂を消したのも我が父です。父は王家にローゼリアを嫁がせる事でこの件を葬る事としたのです。全ては御自身の御子が欲しいと切願していた陛下のお気持ちを慮った事と、貴方の命を助ける為でした」
エーヴェルトが話している間、国王はひとことも異議を唱えなかった。
ヘンリックは自分が持っていたティーカップがカタカタと揺れているのに気付いた。どうしてカップが揺れているのだろうと、こんな時であるにも関わらず頭の中に疑問がよぎったのだが、揺れているのはカップではなく自分自身の身体だった。
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