乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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●139 外交の手腕が物を言う

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「それ、勝算は有るんだろうな?」

クロフォード義兄様がアイク義兄様を面白そうに見詰める。片手で頬押さえてニヤッと口元が緩む姿が潤しい。
新たなスチールを授けて頂き天に感謝した

気の置けない同性の親族ならではしか見られない貴重なショットだ
同じ提案をしたとしたら、私には無表情で圧掛けしてくるのでね

「勿論だ、姿を隠すのは一年程度。先ずフォーレットの皇帝には連絡し、協力を仰ぐ。疑っていても皇女が実の娘の可能性が有るんだ。こちらで無理矢理、親と変わらぬ歳の公爵からお手付きをさせようなんて言語道断の話だし、あちらとしては元より他国の貴族に娶らせるつもりは無い。姫の本当の父が此方に居るから、エトワール帰りたさに我が儘を言ってるとでも思っていても可笑しく無いだろう。だから姫があちらの貴族を選んだなら、リードナイト公子じゃなくても歓迎されるはずだ」

「えっそんな事を父様が!?本当の父なんて父様以外、考えた事もないわ!」

「でもアニメが、前世がなんて言われても解りませんし、私も今、初めて聞いてそう言うのが有るの知りました。その話を信じる前にカナデ妃の不貞の事実が発覚して居るのなら皇帝の方が信用に値する話ですよ」

子爵の伯父様に切り捨てられ姫は愕然とした表情で顔を青褪めた。

国王を捨て皇帝を選んだ妃に他に情夫が居た。
浮気を何度もする人と認定されて居る上、皇帝はカナデ妃が初夜で既に失ってしまっていたのも知っていたはずだ。
自分が人から奪った側だから問題にしなかっただけで…カナデ妃が国王と既に身体の関係が有ったと話していたなら姫の父親が国王と思って居ても可笑しくは無いわ。
アニメが、と言われるよりよっぽど話が通じるもの。流石に妹の婚約者とそう言う関係だったとは言えないでしょうし

「そんなつもり、無かったわ。ただ、国の為に銀の髪の子を産みたかっただけ…」

「姫の純粋さはそちらへ外交官として出向いた時にも感じていました。だから、敢えて言いますが甘過ぎると足元を掬われますよ?貴女は皇女なのですから」

アイク義兄様は家族に見せない真剣な顔で姫に訴え姫も頷く。素直は美徳だがもう幼女では無いのだ

「そこでですが、皇帝妃を味方に付けましょう」

「アイリス様を?」

「そうです。あの方はカナデ妃は嫌っておいででしたが、貴女は唯一の姫として大切にされていました。貴女がカナデ妃を振り切って皇国の為に尽くす覚悟がお有りなら、かの妃殿下は必ずお力添え下さいます」

何時も表舞台に出られていた皇帝妃と面識有る義兄の言葉は力強く、戸惑いがちだった姫も決心した様に瞳に覚悟の色を見せた
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