31 / 105
帝都でのパーティー ②
しおりを挟む
「パーティーにはアルファがたくさんいると思うから、チョーカーをつけてる方が安心だけど、僕はなくても大丈夫だよ」
わざわざ噂のネタを提供する必要はない。
「それでも、付けて欲しいんだ」
いつもは僕の意見を尊重してくれるサイモンが、今日はそれでも付けて欲しいという。
どうしてだろう?
「ミカエル様、サイモン様は心配なんです」
ドレスを着せてくれていた侍女のエマさんが、見るに見かねてか話し始めた。
「心配? どうして?」
「ミカエル様は、とても魅力的なお方です。なのでサイモン様はミカエル様がご自分のパートナーだと皆様に見せつけ、そしてミカエル様に手は出すな! と威嚇したいんです。そうですよねサイモン様」
ちらりとエマさんがサイモンを見ると、
「そういう……ことになる」
サイモンが恥ずかしそうに頭を掻いた。
「それならそうだと言ってくれればいいのに、どうして言ってくれなかったの?」
「それは……いい大人がパーティーに招待された貴族全員に威嚇するなんて、器が小さすぎるだろう……」
いつもは知的でスマートで紳士的なサイモンが、照れを隠すように視線をずらす。
「……ぷっ! あはははは!」
笑ってはいけない、笑ってはいけないと思い我慢していたのに、あまりにサイモンが可愛いことをするので、つい吹き出してしまった。
「笑うと思ったから、理由は言わなかったのに……」
ぷいっとそっぽを向いてしまった。
か、可愛すぎる!
「怒らないでサイモン」
サイモンの顔を覗き込んだが、またプイっと反対方向を向かれてしまう。
この人は、なんて可愛らしい人なんだろう。
今日はサイモンの新しい一面が見られた気がする。
「ねぇサイモン。このチョーカー、サイモンが僕に付けて」
横を向いたままのサイモンにチョーカーを手渡すと、僕はおろしていた髪を手で持ち上げる。
「ね、お願い」
下からサイモンを見上げると、
「仕方ないな~」
とサイモンが僕の首にチョーカーを巻いたと思ったら、
「ここにも威嚇のマークを付けておくよ」
僕の首元をきつく吸い上げた。
もしかして!
慌てて鏡を見ると思った通り、そこにはくっきりと赤いキスマークがついている。
「これはやりすぎ!」
付けてもらったばかりのチョーカーで隠そうとしたけれど、ちょうど隠れない場所に付けてある。
「もうサイモン!」
頬を膨らませていると、サイモンは僕をぎゅっと抱き寄せ
「これぐらいが丁度いい」
そっと髪にキスをした。
わざわざ噂のネタを提供する必要はない。
「それでも、付けて欲しいんだ」
いつもは僕の意見を尊重してくれるサイモンが、今日はそれでも付けて欲しいという。
どうしてだろう?
「ミカエル様、サイモン様は心配なんです」
ドレスを着せてくれていた侍女のエマさんが、見るに見かねてか話し始めた。
「心配? どうして?」
「ミカエル様は、とても魅力的なお方です。なのでサイモン様はミカエル様がご自分のパートナーだと皆様に見せつけ、そしてミカエル様に手は出すな! と威嚇したいんです。そうですよねサイモン様」
ちらりとエマさんがサイモンを見ると、
「そういう……ことになる」
サイモンが恥ずかしそうに頭を掻いた。
「それならそうだと言ってくれればいいのに、どうして言ってくれなかったの?」
「それは……いい大人がパーティーに招待された貴族全員に威嚇するなんて、器が小さすぎるだろう……」
いつもは知的でスマートで紳士的なサイモンが、照れを隠すように視線をずらす。
「……ぷっ! あはははは!」
笑ってはいけない、笑ってはいけないと思い我慢していたのに、あまりにサイモンが可愛いことをするので、つい吹き出してしまった。
「笑うと思ったから、理由は言わなかったのに……」
ぷいっとそっぽを向いてしまった。
か、可愛すぎる!
「怒らないでサイモン」
サイモンの顔を覗き込んだが、またプイっと反対方向を向かれてしまう。
この人は、なんて可愛らしい人なんだろう。
今日はサイモンの新しい一面が見られた気がする。
「ねぇサイモン。このチョーカー、サイモンが僕に付けて」
横を向いたままのサイモンにチョーカーを手渡すと、僕はおろしていた髪を手で持ち上げる。
「ね、お願い」
下からサイモンを見上げると、
「仕方ないな~」
とサイモンが僕の首にチョーカーを巻いたと思ったら、
「ここにも威嚇のマークを付けておくよ」
僕の首元をきつく吸い上げた。
もしかして!
慌てて鏡を見ると思った通り、そこにはくっきりと赤いキスマークがついている。
「これはやりすぎ!」
付けてもらったばかりのチョーカーで隠そうとしたけれど、ちょうど隠れない場所に付けてある。
「もうサイモン!」
頬を膨らませていると、サイモンは僕をぎゅっと抱き寄せ
「これぐらいが丁度いい」
そっと髪にキスをした。
20
あなたにおすすめの小説
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
義理の家族に虐げられている伯爵令息ですが、気にしてないので平気です。王子にも興味はありません。
竜鳴躍
BL
性格の悪い傲慢な王太子のどこが素敵なのか分かりません。王妃なんて一番めんどくさいポジションだと思います。僕は一応伯爵令息ですが、子どもの頃に両親が亡くなって叔父家族が伯爵家を相続したので、居候のようなものです。
あれこれめんどくさいです。
学校も身づくろいも適当でいいんです。僕は、僕の才能を使いたい人のために使います。
冴えない取り柄もないと思っていた主人公が、実は…。
主人公は虐げる人の知らないところで輝いています。
全てを知って後悔するのは…。
☆2022年6月29日 BL 1位ありがとうございます!一瞬でも嬉しいです!
☆2,022年7月7日 実は子どもが主人公の話を始めてます。
囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/237646317
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
ちゃんちゃら
三旨加泉
BL
軽い気持ちで普段仲の良い大地と関係を持ってしまった海斗。自分はβだと思っていたが、Ωだと発覚して…?
夫夫としてはゼロからのスタートとなった二人。すれ違いまくる中、二人が出した決断はー。
ビター色の強いオメガバースラブロマンス。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
【完結】君を上手に振る方法
社菘
BL
「んー、じゃあ俺と付き合う?」
「………はいっ?」
ひょんなことから、入学して早々距離感バグな見知らぬ先輩にそう言われた。
スクールカーストの上位というより、もはや王座にいるような学園のアイドルは『告白を断る理由が面倒だから、付き合っている人がほしい』のだそう。
お互いに利害が一致していたので、付き合ってみたのだが――
「……だめだ。僕、先輩のことを本気で……」
偽物の恋人から始まった不思議な関係。
デートはしたことないのに、キスだけが上手くなる。
この関係って、一体なに?
「……宇佐美くん。俺のこと、上手に振ってね」
年下うさぎ顔純粋男子(高1)×精神的優位美人男子(高3)の甘酸っぱくじれったい、少しだけ切ない恋の話。
✧毎日2回更新中!ボーナスタイムに更新予定✧
✧お気に入り登録・各話♡・エール📣作者大歓喜します✧
【運命】に捨てられ捨てたΩ
あまやどり
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
僕がそばにいる理由
腐男子ミルク
BL
佐藤裕貴はΩとして生まれた21歳の男性。αの夫と結婚し、表向きは穏やかな夫婦生活を送っているが、その実態は不完全なものだった。夫は裕貴を愛していると口にしながらも、家事や家庭の負担はすべて裕貴に押し付け、自分は何もしない。それでいて、裕貴が他の誰かと関わることには異常なほど敏感で束縛が激しい。性的な関係もないまま、裕貴は愛情とは何か、本当に満たされるとはどういうことかを見失いつつあった。
そんな中、裕貴の職場に新人看護師・宮野歩夢が配属される。歩夢は裕貴がΩであることを本能的に察しながらも、その事実を意に介さず、ただ一人の人間として接してくれるαだった。歩夢の純粋な優しさと、裕貴をありのまま受け入れる態度に触れた裕貴は、心の奥底にしまい込んでいた孤独と向き合わざるを得なくなる。歩夢と過ごす時間を重ねるうちに、彼の存在が裕貴にとって特別なものとなっていくのを感じていた。
しかし、裕貴は既婚者であり、夫との関係や社会的な立場に縛られている。愛情、義務、そしてΩとしての本能――複雑に絡み合う感情の中で、裕貴は自分にとって「真実の幸せ」とは何なのか、そしてその幸せを追い求める覚悟があるのかを問い始める。
束縛の中で見失っていた自分を取り戻し、裕貴が選び取る未来とは――。
愛と本能、自由と束縛が交錯するオメガバースの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる