【完結】たとえ彼の身代わりだとしても貴方が僕を見てくれるのならば… 〜初恋のαは双子の弟の婚約者でした〜

葉月

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サイモンとの日々 ①

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 オリバー家に戻ってから、穏やかな日々が続いた。
 普通は伯爵家での仕事は城主と時期城主がしていて僕の仕事はないんだけれど、僕にも何か手伝わせて欲しいというと、サイモンは簡単な仕事を手伝わせてくれた。

「今日は何するの?」
 サイモンが外出する支度し始めるのを見かけ、ワクワクしながら聞いてみる。
「ぶどう畑。ミカエルも……」
 行くかい?と聞かれる前に「行く!」と前のめりに返事をしてしまう。

 だってサイモンとのお出かけは楽しい。
 この前は農場を見に行って、その前は街に出てみんなの話を聞いたり。
 どんな話もサイモンは耳を傾け、その言葉を今後に繋げていく。
 だから街の人達に人気があって信頼されている。
 今日行くぶどう畑で作られているものは、ぶどう酒。
 作る工程も丁寧で、皇帝に献上しているそう。

 18歳になってからお酒が飲めるようになってから、初めて飲んだ時は何が美味しいかわからなかったけれど、サイモンが見つけてきてくれるお酒は甘くて果実の味がして美味しかった。
 サイモンと一緒にいたら、新しいことがたくさんあって、僕の知らないことをたくさん教えてくれる。
 大好きな人と毎日一緒にいられて、本当に楽しい。

 別の日。
「ミカエル、今日は馬で行くよ」
 と、手を差し出される。
 本当は僕も乗馬できるけれど、ミカエルは乗馬ができないから馬で出かける時は、いつもサイモンの馬に乗せてもらう。

 乗馬の時はサイモンに背中から抱きしめてもらう格好で乗るから緊張してしまって、僕の心臓は全速力で走ってきたみたいに早く脈うつ。
 振り返り見上げながら話をすると、サイモンが下を向けばキスをしてしまいそうなぐらい近く、本当にそのまま僕の頬にキスをするので、全身が真っ赤になていくのがわかる。

「ミカエルはほんとうに可愛いね」
 いつもそう言ってくれて嬉しくてくすぐったくなってしまうけれど、それはミカに対してで僕ではないと肝に銘じている。

 サイモンが好きなのは、僕じゃなくてミカ。
 たとえ僕の目を見て言ってくれていても、それは僕を通り越して見えるミカ。
 それを決して忘れてはいけない。
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