24 / 26
番外編 アフォガートのたたかい方
しおりを挟む
「お姉様、コレちょーだい」
———純粋無垢に見せかけた笑みの後ろにある穢れはどれほどの人間を狂わせてきたのだろうか。
「待ちっ、」
「えぇ、いいわよ」
「あぁ!よかった。ありがとうございます、モカ嬢。いいえ、お義姉さん」
「エスプレッソ様、どうか、どうか私の可愛い妹を幸せにしてください」
勝ち誇ったような笑みを浮かべているラテは気がついているのだろうか。
モカが初めてラテの事を『義妹』ではなく『妹』と呼んだ事に。
———ターキッシュ伯は貴族主義で有名。つまり、彼女が平民であるとしてた時点で計画が崩れ去るということか。………平民は人間だと思っていない人間に元平民が嫁ぐとは碌な未来にならないだろうな………………。
「ラテっ!あなたは既婚者です!!そんな事許されるわけがッ、」
「許さるわ、お母様。だって、わたくしとアフォガート様は白い結婚だもの。ちょうど昨日、結婚の白紙撤廃が成立しているわ」
「うふふっ、昨日お姉様のお手紙を読んで、わたくし思ったの。お姉様みたいな可愛くなくてつまんない女性よりも、わたくしみたいに可愛くて可憐な乙女の方が伯爵であらせられるエスプレッソ様にはピッタリだって。だからね、ものすっごく急いで白紙撤廃したのよ。お母様、ちゃんと褒めて。わたくし、これでお母様のお言い付け通りにずぅーっとお姉様よりも上に立っていられるわ。ね、わたくしとぉーっても良い子でしょ?」
蒼白な表情をしたカプチーノの耳元に、モカはくちびるが寄せられる。
「———、—————————、」
「あらまあ、では“あの噂”は嘘だったのね。あらまあ、よかったわ。ふふふっ、あはははっ!!」
………何を話したんだろう。
「私、娘のことがとても心配で………。ラテはずっと甘やかして育ててきたのでできれば王都まで一緒に向かいたいのですが………、」
「構いませんよ、お義母様。是非ともいらしてください」
あっという間にまとまって行く話を遠くから見つめていたアフォガートは、半数の使用人があっという間に解雇されて行くのを見守ってから自室へと戻ったのだった———。
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
———純粋無垢に見せかけた笑みの後ろにある穢れはどれほどの人間を狂わせてきたのだろうか。
「待ちっ、」
「えぇ、いいわよ」
「あぁ!よかった。ありがとうございます、モカ嬢。いいえ、お義姉さん」
「エスプレッソ様、どうか、どうか私の可愛い妹を幸せにしてください」
勝ち誇ったような笑みを浮かべているラテは気がついているのだろうか。
モカが初めてラテの事を『義妹』ではなく『妹』と呼んだ事に。
———ターキッシュ伯は貴族主義で有名。つまり、彼女が平民であるとしてた時点で計画が崩れ去るということか。………平民は人間だと思っていない人間に元平民が嫁ぐとは碌な未来にならないだろうな………………。
「ラテっ!あなたは既婚者です!!そんな事許されるわけがッ、」
「許さるわ、お母様。だって、わたくしとアフォガート様は白い結婚だもの。ちょうど昨日、結婚の白紙撤廃が成立しているわ」
「うふふっ、昨日お姉様のお手紙を読んで、わたくし思ったの。お姉様みたいな可愛くなくてつまんない女性よりも、わたくしみたいに可愛くて可憐な乙女の方が伯爵であらせられるエスプレッソ様にはピッタリだって。だからね、ものすっごく急いで白紙撤廃したのよ。お母様、ちゃんと褒めて。わたくし、これでお母様のお言い付け通りにずぅーっとお姉様よりも上に立っていられるわ。ね、わたくしとぉーっても良い子でしょ?」
蒼白な表情をしたカプチーノの耳元に、モカはくちびるが寄せられる。
「———、—————————、」
「あらまあ、では“あの噂”は嘘だったのね。あらまあ、よかったわ。ふふふっ、あはははっ!!」
………何を話したんだろう。
「私、娘のことがとても心配で………。ラテはずっと甘やかして育ててきたのでできれば王都まで一緒に向かいたいのですが………、」
「構いませんよ、お義母様。是非ともいらしてください」
あっという間にまとまって行く話を遠くから見つめていたアフォガートは、半数の使用人があっという間に解雇されて行くのを見守ってから自室へと戻ったのだった———。
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
11
あなたにおすすめの小説
【完結】ロザリンダ嬢の憂鬱~手紙も来ない 婚約者 vs シスコン 熾烈な争い
buchi
恋愛
後ろ盾となる両親の死後、婚約者が冷たい……ロザリンダは婚約者の王太子殿下フィリップの変容に悩んでいた。手紙もプレゼントも来ない上、夜会に出れば、他の令嬢たちに取り囲まれている。弟からはもう、婚約など止めてはどうかと助言され……
視点が話ごとに変わります。タイトルに誰の視点なのか入っています(入ってない場合もある)。話ごとの文字数が違うのは、場面が変わるから(言い訳)
【完結】平凡な令嬢、マリールイスの婚約の行方【短編】
青波鳩子
恋愛
平凡を自認する伯爵令嬢マリールイスは、格上の公爵家嫡男レイフ・オークランスから『一目惚れをした』と婚約を申し込まれる。
困惑するマリールイスと伯爵家の家族たちは、家族会議を経て『公爵家からの婚約の申し込みは断れない』と受けることを決めた。
そんな中、レイフの友人の婚約パーティに招かれたマリールイスは、レイフから贈られたドレスを身に着けレイフと共に参加する。
挨拶後、マリールイスをしばらく放置していたレイフに「マリールイスはご一緒ではありませんか?」と声を掛けたのは、マリールイスの兄だった。
*荒唐無稽の世界観で書いた話ですので、そのようにお読みいただければと思います。
*他のサイトでも公開しています。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
東雲の空を行け ~皇妃候補から外れた公爵令嬢の再生~
くる ひなた
恋愛
「あなたは皇妃となり、国母となるのよ」
幼い頃からそう母に言い聞かされて育ったロートリアス公爵家の令嬢ソフィリアは、自分こそが同い年の皇帝ルドヴィークの妻になるのだと信じて疑わなかった。父は長く皇帝家に仕える忠臣中の忠臣。皇帝の母の覚えもめでたく、彼女は名実ともに皇妃最有力候補だったのだ。
ところがその驕りによって、とある少女に対して暴挙に及んだことを理由に、ソフィリアは皇妃候補から外れることになる。
それから八年。母が敷いた軌道から外れて人生を見つめ直したソフィリアは、豪奢なドレスから質素な文官の制服に着替え、皇妃ではなく補佐官として皇帝ルドヴィークの側にいた。
上司と部下として、友人として、さらには密かな思いを互いに抱き始めた頃、隣国から退っ引きならない事情を抱えた公爵令嬢がやってくる。
「ルドヴィーク様、私と結婚してくださいませ」
彼女が執拗にルドヴィークに求婚し始めたことで、ソフィリアも彼との関係に変化を強いられることになっていく……
『蔦王』より八年後を舞台に、元悪役令嬢ソフィリアと、皇帝家の三男坊である皇帝ルドヴィークの恋の行方を描きます。
【完結】愛され令嬢は、死に戻りに気付かない
かまり
恋愛
公爵令嬢エレナは、婚約者の王子と聖女に嵌められて処刑され、死に戻るが、
それを夢だと思い込んだエレナは考えなしに2度目を始めてしまう。
しかし、なぜかループ前とは違うことが起きるため、エレナはやはり夢だったと確信していたが、
結局2度目も王子と聖女に嵌められる最後を迎えてしまった。
3度目の死に戻りでエレナは聖女に勝てるのか?
聖女と婚約しようとした王子の目に、涙が見えた気がしたのはなぜなのか?
そもそも、なぜ死に戻ることになったのか?
そして、エレナを助けたいと思っているのは誰なのか…
色んな謎に包まれながらも、王子と幸せになるために諦めない、
そんなエレナの逆転勝利物語。
婚約者を奪われ魔物討伐部隊に入れられた私ですが、騎士団長に溺愛されました
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のクレアは、婚約者の侯爵令息サミュエルとの結婚を間近に控え、幸せいっぱいの日々を過ごしていた。そんなある日、この国の第三王女でもあるエミリアとサミュエルが恋仲である事が発覚する。
第三王女の強い希望により、サミュエルとの婚約は一方的に解消させられてしまった。さらに第三王女から、魔王討伐部隊に入る様命じられてしまう。
王女命令に逆らう事が出来ず、仕方なく魔王討伐部隊に参加する事になったクレア。そんなクレアを待ち構えていたのは、容姿は物凄く美しいが、物凄く恐ろしい騎士団長、ウィリアムだった。
毎日ウィリアムに怒鳴られまくるクレア。それでも必死に努力するクレアを見てウィリアムは…
どん底から必死に這い上がろうとする伯爵令嬢クレアと、大の女嫌いウィリアムの恋のお話です。
婚約破棄の日の夜に
夕景あき
恋愛
公爵令嬢ロージーは卒業パーティの日、金髪碧眼の第一王子に婚約破棄を言い渡された。第一王子の腕には、平民のティアラ嬢が抱かれていた。
ロージーが身に覚えのない罪で、第一王子に糾弾されたその時、守ってくれたのは第二王子だった。
そんな婚約破棄騒動があった日の夜に、どんでん返しが待っていた·····
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる