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真実の愛を騙らないで
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しっかりと挨拶をしたシャーリーを褒めるように、グレンが彼女の背中を撫でる。
「ということで、シャーリーは歴とした女性。君こそ、後継ぎを設けなければいけない立場で同性と真実の愛に目覚めるってどうなの?」
唖然としているスカーレットに冷たい視線を向けたグレンは、ふっとくちびるの端を上げる。
「まあ、俺とシャーリーは真実の愛で結ばれているから、お前如きとは何があろうとも結ばれないんだけどね」
にっこり笑ったグレンに顎をくいっと上げられたシャーリーは、ふっと勝ち誇ったような表情を浮かべ、ほっぺたや耳を真っ赤に染め上げながら、なんてことないことのように、当たり前のことであるかのように、彼からの熱烈すぎるキスを受け入れる。
数十秒にも及ぶ熱々のキスに当てられた貴族子女たちは、ふらっと床に崩れ落ちる。
唖然としているスカーレットに妖艶な微笑みを向けたシャーリーは、すっと瞳を冷たく細める。
「———私は彼以外を愛さない。私の真実の愛を勝手に騙らないで」
彼の首筋にキスを落としたシャーリーは、ひらりと踵を返す。
「こんな場所にいたら頭がおかしくなるわ。行きましょう、グレン」
「あぁ」
傲慢に頷いたグレンにエスコートされながら、シャーリーは「ふんっ」と鼻を鳴らす。
「ご機嫌よう、スカーレット殿下。もう永遠に出会わないことを願っているわ」
気高く去っていくシャーリーの背中を、膝から崩れ落ちたスカーレットは呆然と見守っていた。
その後、スカーレットは元婚約者のオリヴァーに縋りついていたらしいが、オリヴァーは全くもって相手にしていなかったらしい———。
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読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
「ということで、シャーリーは歴とした女性。君こそ、後継ぎを設けなければいけない立場で同性と真実の愛に目覚めるってどうなの?」
唖然としているスカーレットに冷たい視線を向けたグレンは、ふっとくちびるの端を上げる。
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数十秒にも及ぶ熱々のキスに当てられた貴族子女たちは、ふらっと床に崩れ落ちる。
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「ご機嫌よう、スカーレット殿下。もう永遠に出会わないことを願っているわ」
気高く去っていくシャーリーの背中を、膝から崩れ落ちたスカーレットは呆然と見守っていた。
その後、スカーレットは元婚約者のオリヴァーに縋りついていたらしいが、オリヴァーは全くもって相手にしていなかったらしい———。
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