完 さぁ、悪役令嬢のお役目の時間よ。

水鳥楓椛

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14 魔法宣誓

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 アイーシャはぶつぶつと言いながらふらふらと立ち上がるのを見つめるわたくしは、一旦色々なことを後回しにして、悪役令嬢として相応しい妖艶な笑みを浮かべた。

「あらま、むふぐっ!」
(れ、レオンさま!?そのお手々は何を!?)

 悪役令嬢のお役目を果たすため、わたくしは高らかにアイーシャを強弾し悪者になろうとした。しかし、レオンさまはわたくしのお口を塞いでわたくしの行動を阻んだ。意味がわからない。彼はわたくしが悪役令嬢になることを望んでいるいるのではなかったのだろうか。

「衛兵!聖女殿がご乱心だ!!教会に即刻送り返せっ!!」

 レオンさまの声に、衛兵たちは素早く動く。異彩乱れぬ動きでアイーシャを拘束した衛兵は迷いのない仕草で、彼女を護送し始める。

「えっと………、」
「ねえエリー、この国では聖女が結婚できないことを知っているか?」
「は?」
「僕は君を逃すつもりはない。だから、今すぐ即刻女神に結婚の誓いを行う。構わないね?」
「はい?」

 キャパオーバーだというわたくしの状況は誰も組んでくれない。というか、わたくしの意思は全て無視されて物事が進んでいる。

「《我、レオンハルト・フォン・アイゼンハーツは女神アフロディアーネの名において、我が婚約者エリザベート・ラ・ツェリーナを妻とし、病める時も健やかなる時も、たとえ死が2人を別ったとしても、未来永劫この魂尽きるまで彼女だけを愛し続けることを誓います》」

 ………気のせいでなくても彼は今とんでもない魔法宣誓を公衆の目前でした気が………………。

 『魔法宣誓』とは、この世界における最も重く契約性の高い誓いだ。特に女神アフロディアーネに誓ったものは教会の力を使ったとしても反故にすることは不可能で、もし反故にした場合には死が待ち受けるというとんでもないもの。

*************************

読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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