天才魔術師の仮面令嬢は王弟に執着されてます

白羽 雪乃

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第1章

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 私は自分に飛んでくる大きい炎を見てることしかできなかった。

 恐怖で体を動かすことが出来ず、あの炎に包まれたら大怪我をすることは頭では理解していても私の体は1ミリも動かなかった。

「あははははっ!!お前のその顔が気に入らないのよ。人前に出れない顔になればいいのよ!!」

「だ、誰か助けて!?」

 姉の高笑いする声を聞きながら死を覚悟した。

 あっという間に私は炎に包まれて、私は痛みでそのまま気を失った。


 目が覚めると私は全身包帯巻きになってベットに寝ていた。

 隣を見るとベットのすぐ横に私の手を握ったマリーがいた。

 マリーは私の乳母で親よりも私を大切に可愛がってくれる人、乳母が必要なくなった年齢になってからは侍女としてついてくれている。

「レイラお嬢様!!お目覚めになられたのですね。良かったです!!」

「マリー?何で泣いてるの?」

「当たり前でございます!!レイラお嬢様は1ヶ月間も目を覚されなかったんです。心配で心配でずっと生きた心地がしませんでした」

 1ヶ月も寝てたんだ。

 死んでなかっただけマシなのかな?

「マリーずっと一緒にいてくれてありがとう。心配かけてごめんね?」

「目を覚されて本当に良かったです。お医者様の話では、目を覚さない可能性もあると言われてましたので」

 かなり重症ってことかな?

 それもそうか………

 1ヶ月間も目を覚さなかったならかなり危険だったってことだよね?

「お父様とお母様は?」

 1ヶ月も寝てたのにお父様もお母様も近くに居ない………

 聞かなくても何となく分かるけどね

 お父様もお母様も私に興味はない

 お父様は仕事人間で子供に興味がない人で次期当主になるお兄様しか関心がない、そしてお母様は自分に似ているお姉様と跡取りであるお兄様しか興味がない

「旦那様は仕事に行かれております、奥様はエレイナお嬢様に付きっきりでございます。レイラお嬢様のことも心配されてましたけど、レイラお嬢様には私がついておりますからあちらに行かれたんだと……」

 お姉様も怪我をしたのかしら?

 途中で気を失ったから分からないわね。

「お姉様も怪我をしたの?」

「いえ……、エレイナお嬢様はレイラお嬢様に怪我をさせたことを気にしており、今は精神的に不安定になっているみたいです。今は奥様以外は誰も受け付けないので奥様が付きっきりになってますけど、奥様はレイラお嬢様のことも心配されておりましたよ」

 マリーは優しいわね。

 お母様が私の心配をするわけないわ。

 私はあの人に嫌われてる、私があの人の嫌いなお祖母様に見た目が似てるからよね?

 お祖母様がお母様に何かをしたわけではない、お母様はお祖母様の存在そのものが気に入らないだけ、嫁姑の争いがあったわけでもない。

 お母様がお祖母様を嫌ってる理由もくだらないもの、お祖母様は子爵夫人だけど元々は公爵令嬢だった。

 身分差はあったけどお祖父様とお祖母様は珍しく恋愛結婚でずっと理想の夫婦だと言われている。

 容姿も年齢を感じさせないぐらい若々しくて今も昔も精霊姫と言われていて、社交パーティーに出たらお姫様扱いされている。

 お母様は同じ子爵夫人なのに周りからの扱いの差が気に入らないのよね。

 私はまだ14才だから社交パーティーに出れないけど、ちょっと前に身内の祝いのパーティーに参加して、その時に私がお祖母様に似てることで妖精姫と呼ばれるようになったことで、お母様からの態度が余計に冷たくなった。

 その時にお母様に似てるお姉様が私の影に隠れてしまったことが余計に怒りを買ってしまった気がする。

 その時にお母様だけではなく、お姉様の怒りも買ってしまったのかもしれない。

 お姉様は私が自分より良い評価されることを嫌がる、私を自分より下に置かないと癇癪を起こすほどだった。

 私は家族だからと油断してたのかもしれないわね。

 まさか殺されそうになるとは思わなかった。


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