診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第1章 サテライトオープン

3話 水曜日パニック・2・医師不足

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 とにかく、1階の整形外科の診察室が使うことにした。

患者さんの何人かに声をかけて、整形前の待合室で待つように言った。

「部長、1階の整形の診察室にいるからね!」

「はーい!了解です」

ああ~夏はどこにいるんだろう? サテライトはどうなったんだろう?

インカムで夏に呼びかけた。「どこにいる?」

「こっちはサテライトの処置室です。まだ混乱しています」

「了解。本館も同じだ。1階の整形の診察室にいるからね。川瀬は外科を使ってるから、患者を送って良いよ」

「はい、了解です」

そろそろ終わるか?と思うと、順序よく次の患者が来るではないか!

患者さんに聞くと、看護部長が手際よくあちこちに回しているようだ。

結構なことだ。いつかは終わるさ。

ひたすら診療を続けた。ほーっと息をつくと、もう4時を過ぎていた。

インカムで患者が、あとどれくらい残っているかを看護部長に聞いた。

「あと3人程度ですが、もしかしたらサテライトにはまだいるかもしれません。師長に聞いてみます」

部長「院長、まだサテライトには10人くらいいるそうです。

次々に来るので終わらないんですって」

「じゃあ、こっちに6人回して」

「はい、了解です」

ああ~いつ終わるんだ。蟻地獄だよ。水が飲みたい。

回された6人がやって来た。まだ飲めない……。

「はい、どうぞ」となりと半分ずつ、患者3人を診察した。

はー、ちょっと水飲んでくるから待ってて!

そう言い残してトイレに走った。

もう5時になっていた。

そろそろ川瀬と交代しないと。休みなのに申し訳ない。

川瀬のところはあと二人だった。

「川瀬、本当にありがとうね。後は俺がやるから、上がってくれる?」

「ああ~そうだな。はあ~大変だったね」

「近いうちに現金持って挨拶に行くからさ。岩城にも伝えてくれないか?」

フフフ、笑っていた。

「そうか。まあ、もらっても邪魔にはならないからな。小遣いにするわ_エへへへ」

「うん、本当にありがとうね!!助かったよ」

そうして帰っていった。

ふう、彼らがいなかったらどうなっていたのか? 恐ろしい‥‥‥。

大誤算だったな。大反省会を今夜のうちにしないとダメだな。本当に驚いた。

「院長、よろしいですか?次の患者さんお願いしますね」部長にせかされた。

「はい、どうぞ」こうしてやっと終わりが見えて、みんなで片付けてサテライトに向かった。

まだ待合室には3人ほど患者さんが残っていた。もう6時半過ぎだ。

誰も昼ご飯を食べてないな……。

そこへ、ひょっこり莉子が現れた。

手招きをするから行くと、かごにおにぎりがいっぱい入っていた。

「ええ?作ってくれたの?」

「うん、ずっと様子を見てたけど、誰も昼ごはんに行けそうになかったから。できるだけ作ったんだけど、足りないよね?」

「いや、いいよ。本当にありがとうね!!」

抱きしめた! 言葉にならないくらい嬉しかった!!

後ろの方で、コホンと咳払いがいくつか聞こえた。

えっ?と振り向くと、技師たちがニヤニヤして見ていた。

まったく、タイミングが悪い奴らだなあ。

莉子はお茶も大きなペットボトルで持ってきてくれていた。

他にパンも入っていた。おにぎりの不足分を買おうと思ったんだけど、売り切れていたんだって。

ああ~なんて嬉しいんだ。

もう夜7時になっていた。

「みんな、均等に分けて先に食べてていいよ。俺が診療を代わるから」

内科医の上間結衣さんと交代した。

「おにぎりがあるから食べて」と耳打ちした。

ぱーっと顔が明るくなった。ふふふ。

だよねえ~。みんなが疲れ切っていた。

続けて診療をした。そのうちに「院長、時間ですよ」と部長が声をかけてきた。

8時か。ようやく終わった……。

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