診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第2章 外科の未来、その先へ

35話 3匹のおっさん・食事会

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 岩城と川瀬を呼んで、以前にも訪れたことのある川べりの和食屋さんに行った。

そこは小粋な店で、2階の個室でコース料理を頼んだ。

岩城「おっ、悪いな~。こんないいところ予約してもらっちゃってさ」

「いいんだよ。いつも世話になってるからさ」

川瀬「楽しみにして来たよ。ありがとうな」

料理がどんどん運ばれてくる。

ここはいつも季節のものを、いち早く出してくれる。

「ビールで先に乾杯しようか?」

「じゃあ、先日は大変お世話になりました。感謝を込めて、そして再会に乾杯!」

ぐびぐびと、機嫌よく二人とも飲んでくれた。

そしてバッグから白い封筒を2つ取り出した。

「これさあ、少しだけどオープンの日に仕事させちゃったからさ。御礼なんだ。受け取ってくれる?」

岩城「ええっ? いいのか? もらっちゃうよ?」

川瀬「悪いねえ。俺はさっさともらっちゃうわ。ありがとう」

「いえいえ、こちらこそ。本当にあの時は助かったんだよ。もし二人がいなかったらと思うと、ぞっとするよ。
菜の花全員で感謝したんだ。本当にありがとうございました」深く頭を下げた。

岩城「いいよいいよ。これで俺も菜の花のメンバーに覚えてもらったかな?」

川瀬「おいおい、もう売名行為か?」

岩城「当たり前だろ。今のうちにうんと恩を売っておかないと、肩身が狭いだろ?」

川瀬「ふふふ、何の肩身だよ?」

「この前さ、カフェで聞いてくれたことがあっただろ? 今日はその話もあるんだよ」

岩城「えっ? やっぱりか? 待ってたよ~、なっ!」

すると川瀬もニヤッとしていた。

「まあ、俺たちが何も言わなくても、大勢の関係者が想像している通りに進むと思うよ」

川瀬「やっぱりなあ~。そうだよね、今までの歴史を見ればわかるよね」

「ざっと説明するからさ。カンパニーの裏のスーパーの土地が欲しくて、

社長が駐車場の反対側の民家を5軒つぶして、立体駐車場を作ったんだよ。

それで、カンパニーの裏の土地を譲ってもらえたんだ。 

でもそれはサテライトを建てる前の話らしいんだよ。

で、今度の佐久間先生が来てくれたことで、建設のチャンスだと思ったらしくてさ、

カンパニーを壊して後ろの土地と合わせて、そこに11階建てのビルを建てるんだよ」

二人「へえ~!!」 あっけにとられていた。

岩城「なんなんだ? そこまでは知らなかったよ。そんなことまでして裏の土地が欲しかったのか?」

「うん、しょうがないんだよ。カンパニーだけでは狭くて、すぐいっぱいになるのは分かってるからさ」

川瀬「それで、いつ頃できるんだよ?」

「壊してからだからね。1年以上はかかると思うよ」

岩城「中身はどうなるのか、知ってるのか?」

「それは全然知らないんだよ。佐久間先生がいらしたから、多分外科は拡張すると思うけど、それ自体もまだ聞いてないんだ。

だからそこから先は、みんなが想像する通りだと思うよ。俺だってそこまでしか知らないんだ」

「夏は知ってるかもしれないけど、言わないからさ。聞いても無駄だよ。

でも、一つだけ大事なことは聞いたよ」

岩城「何だよ? 気になるじゃないか」

「俺も、二人にはうちに来てほしいと思ってるよ。ずっと……。

でも二人はどうなの? 現実的に来れるの?」

……二人は、なんだか考え込んでしまった。


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