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第2章 外科の未来、その先へ
37話 研修生の為に
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食事会の翌日、夏と桐生さんを呼んで昨日のことを話した。
まだ時期は早いが、言っておいたほうがいい。
夏「昨日、岩城先生と川瀬先生に会って楽しかった?」
なんだか意味ありげに見つめてくる。
「うん、すごく楽しかったよ」
夏「で、何を話したの?」
ぷっ……腹が揺れた。「分かってるんだろ?」
夏「えへへへ、どうせビルの話でしょう? で、うちに来れるって言ってくれたの?」
「言えるわけないだろ? あいつらはベテランだぜ。研究や後輩、研修生をたくさん抱えてるんだよ。
急に全部を捨てて来いって言われて、来れるわけないだろ?」
夏「ふ~ん、そうなんだ」
桐生「やはり抜け出して来るのは厳しいんですね。代われる方はいらっしゃらないのでしょうか?」
「まあ、募集すれば産婦人科医は見つかるかもしれないけど、岩城は天才だからさ。病院長が手放さないだろうなあ」
夏「やっぱり無理なんだね。でも産婦人科は作ってくれるように言っといたよ。というか、元々作る予定だったんだって」
「ふ~ん、そうなんだ。やっぱりお父さんは臨床研修指定病院にしたいんじゃないの?」
夏「バレてた?」へらへら笑ってる。
「とっくの昔からバレてるぞー。しかも全国の医療関係者にな」
夏「へへへ、そうなんだ。やっぱり?」
「あのさ、それならそれで、俺も作ってほしいものがあるんだよ」
夏「なあに?」
「うちには産婦人科の他に、眼科と耳鼻科、泌尿器科、麻酔科、放射線科がないだろ?
その中で眼科と耳鼻科は地元にあるから、できればうちに入ってもらえないか交渉してほしいんだよね。
うちが作れば、明らかにそっちが不利になる。申し訳ないだろ?
断られたらしょうがないけどさ」
夏「うん、それは俺も同じこと思ってた。だって地域のための病院にするんだもんね」
「うん、そうだよ。だけど他は募集するしかないね。あとさ、夏は初期研修のときに不自由だなって思ったことって何?」
夏「ええ?……思い出すの~? う~んと、緊張ばっかりで毎日がいっぱいいっぱいだったよ。
ナースに邪魔にされるしさ、こっちは何も分からないし、できないし……。まあ、踏んだり蹴ったりだったよ」
ふふふ「それはみんな同じだよ。そんなときにさ、研修生同士で情報交換とか、お茶したりしたいと思わなかった?」
夏「それはめっちゃめちゃ思った。でも終わるのが7時過ぎだからさ、お腹は空いてるし、早く座りたいし、自分でも自信がないしでさ。
俺だけができないんだと思っててさ、恥ずかしくて他のやつとロクに話せなかったよ」
「ははっ、そうだろ? だからさ、そのときのことを思い出せば、何を作ればいいのか分かるだろ?」
夏「ああ~そうだねえ。研修生が使えるラウンジとか?
あと、ミーティングルームとか、ナースが一人いてくれれば、いろいろ聞きたいこともあるんだよね。
あと指導医の先生がめちゃめちゃ忙しいからさ、ろくに質問ができないんだよ。そんな毎日だったよ」
「だから、お腹が空いた研修生にはお弁当を出すとかさ。
指導医やナースを一人ずつでもミーティングルームに配置して、自由に聞けるようにするとかさ。
そこにAI手術の録画を見て勉強できるなら、菜の花にしかできない特権になるよ。
そんな手厚いフォロー体制を作れば、希望者が殺到するよ」
夏「ああ、そうだね! すっかり忘れてたよ。研修生のための施設づくりか。いいね」
「そうだよ。その学生たちがうちに来てくれるかもしれないんだからさ。大事にしようよ」
「うん、わかった。お弁当は魅力的だよね。研修が終わって皆と食べられるってだけで元気が出るよ!」
嬉しそうな表情に、ついこっちも笑ってしまう。かわいいなあ。
桐生くんも微笑みながら聞いていた。
まだ時期は早いが、言っておいたほうがいい。
夏「昨日、岩城先生と川瀬先生に会って楽しかった?」
なんだか意味ありげに見つめてくる。
「うん、すごく楽しかったよ」
夏「で、何を話したの?」
ぷっ……腹が揺れた。「分かってるんだろ?」
夏「えへへへ、どうせビルの話でしょう? で、うちに来れるって言ってくれたの?」
「言えるわけないだろ? あいつらはベテランだぜ。研究や後輩、研修生をたくさん抱えてるんだよ。
急に全部を捨てて来いって言われて、来れるわけないだろ?」
夏「ふ~ん、そうなんだ」
桐生「やはり抜け出して来るのは厳しいんですね。代われる方はいらっしゃらないのでしょうか?」
「まあ、募集すれば産婦人科医は見つかるかもしれないけど、岩城は天才だからさ。病院長が手放さないだろうなあ」
夏「やっぱり無理なんだね。でも産婦人科は作ってくれるように言っといたよ。というか、元々作る予定だったんだって」
「ふ~ん、そうなんだ。やっぱりお父さんは臨床研修指定病院にしたいんじゃないの?」
夏「バレてた?」へらへら笑ってる。
「とっくの昔からバレてるぞー。しかも全国の医療関係者にな」
夏「へへへ、そうなんだ。やっぱり?」
「あのさ、それならそれで、俺も作ってほしいものがあるんだよ」
夏「なあに?」
「うちには産婦人科の他に、眼科と耳鼻科、泌尿器科、麻酔科、放射線科がないだろ?
その中で眼科と耳鼻科は地元にあるから、できればうちに入ってもらえないか交渉してほしいんだよね。
うちが作れば、明らかにそっちが不利になる。申し訳ないだろ?
断られたらしょうがないけどさ」
夏「うん、それは俺も同じこと思ってた。だって地域のための病院にするんだもんね」
「うん、そうだよ。だけど他は募集するしかないね。あとさ、夏は初期研修のときに不自由だなって思ったことって何?」
夏「ええ?……思い出すの~? う~んと、緊張ばっかりで毎日がいっぱいいっぱいだったよ。
ナースに邪魔にされるしさ、こっちは何も分からないし、できないし……。まあ、踏んだり蹴ったりだったよ」
ふふふ「それはみんな同じだよ。そんなときにさ、研修生同士で情報交換とか、お茶したりしたいと思わなかった?」
夏「それはめっちゃめちゃ思った。でも終わるのが7時過ぎだからさ、お腹は空いてるし、早く座りたいし、自分でも自信がないしでさ。
俺だけができないんだと思っててさ、恥ずかしくて他のやつとロクに話せなかったよ」
「ははっ、そうだろ? だからさ、そのときのことを思い出せば、何を作ればいいのか分かるだろ?」
夏「ああ~そうだねえ。研修生が使えるラウンジとか?
あと、ミーティングルームとか、ナースが一人いてくれれば、いろいろ聞きたいこともあるんだよね。
あと指導医の先生がめちゃめちゃ忙しいからさ、ろくに質問ができないんだよ。そんな毎日だったよ」
「だから、お腹が空いた研修生にはお弁当を出すとかさ。
指導医やナースを一人ずつでもミーティングルームに配置して、自由に聞けるようにするとかさ。
そこにAI手術の録画を見て勉強できるなら、菜の花にしかできない特権になるよ。
そんな手厚いフォロー体制を作れば、希望者が殺到するよ」
夏「ああ、そうだね! すっかり忘れてたよ。研修生のための施設づくりか。いいね」
「そうだよ。その学生たちがうちに来てくれるかもしれないんだからさ。大事にしようよ」
「うん、わかった。お弁当は魅力的だよね。研修が終わって皆と食べられるってだけで元気が出るよ!」
嬉しそうな表情に、ついこっちも笑ってしまう。かわいいなあ。
桐生くんも微笑みながら聞いていた。
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