42 / 357
第2章 外科の未来、その先へ
40話 足バタバタ
しおりを挟む
夏への説明は続く。
「それとさ、眼科と耳鼻科の先生には、ちゃんと手紙を出さないとダメだよ。
そして、伺って説明する時間をもらうんだ。その時は、具体的な資料を作って渡してね。
向こうだって、考える時間が必要だからさ。
向こうのスタッフも、そのままうちに来てもらって、菜の花のスタッフにするんだろ?
眼科だったら、目の検査にたくさんのスタッフがいるから、まとめて来てもらわないといけない。
もし嫌だと言われたら、眼科だけでたくさんのスタッフをうちが募集しないといけないから大変だよ」
話している間に、夏は頭を抱えてうつむいた。
桐生「ああ~なるほど、本当にそうですね。だったら、むしろ真っ先にお話をした方が、こちらも助かりますよね?」
夏「ああ~もう‥‥‥もう~面倒くさいよ~、大変すぎるよ~、やだよ~……」
ソファに座ったまま両手で頭を抱え、後ろにそっくり返って足までバタバタしている。
足バタバタは夏の癖だな……ったく。
「そうか……夏の能力では無理なんだね……分かった」
「じゃあ桐生さん、君にすべて任せるよ。早速、耳鼻科と眼科に渡せる手紙と資料を作ってくれますか?
内容は社長と相談してください。出来上がったら僕にも見せてもらえますか?
もう理事には通さなくていいからね」
桐生「はい、かしこまりました」
「じゃあ、お願いしますね。今日はもう上がっていいですよ。お疲れさまでした」
夏「ちょっと!なんでだよ。桐生さんは俺の秘書なんですけど?」
「能力のないヤツに秘書なんか贅沢なんだよ」
「もう知らない!! 桐生さん、行きますよ!」と捨て台詞を残して出て行った。
夏を追いかけながらも、桐生さんは俺をちらっと見て笑って行った。
ははっ、ああ~疲れる。
ちょっと気が重いまま帰宅した。
莉子と桃香がもう夕飯を食べていた。
「桃香は今日は早かったの? 今から迎えに行こうと思ったのに」
莉子「学校の都合で1時間早く終わったんだって。だから塾も1時間早く帰らせたよ」
そうなんだ。「夏は?」
莉子「知らな~い。さっき帰ってたけど、また出かけたのよ。ごはん要らないんじゃないの」
「じゃあ、ご飯を食べることにしようか」
「桃香、今日は塾でどんなことを習ったの?」
「う~んとね。数学と国語だよ」
「ふ~ん、国語って、教科書の国語?」
「うん、でも教科書は5年生のを借りたんだ」
「はあ、なるほどね」——国語まで先をやってるんだ。
莉子「桃香はどんどん勉強が進んでるんだねえ。すごいねえ」
桃香が褒められて、えへへへと照れ笑いをしていた。
俺はそのまま食べて寝ることにした。今日は疲れた。
夜中、がさごそと気配がすると、夏が背中に張り付いていた。
ここは無視だ。甘やかさないぞ。
「それとさ、眼科と耳鼻科の先生には、ちゃんと手紙を出さないとダメだよ。
そして、伺って説明する時間をもらうんだ。その時は、具体的な資料を作って渡してね。
向こうだって、考える時間が必要だからさ。
向こうのスタッフも、そのままうちに来てもらって、菜の花のスタッフにするんだろ?
眼科だったら、目の検査にたくさんのスタッフがいるから、まとめて来てもらわないといけない。
もし嫌だと言われたら、眼科だけでたくさんのスタッフをうちが募集しないといけないから大変だよ」
話している間に、夏は頭を抱えてうつむいた。
桐生「ああ~なるほど、本当にそうですね。だったら、むしろ真っ先にお話をした方が、こちらも助かりますよね?」
夏「ああ~もう‥‥‥もう~面倒くさいよ~、大変すぎるよ~、やだよ~……」
ソファに座ったまま両手で頭を抱え、後ろにそっくり返って足までバタバタしている。
足バタバタは夏の癖だな……ったく。
「そうか……夏の能力では無理なんだね……分かった」
「じゃあ桐生さん、君にすべて任せるよ。早速、耳鼻科と眼科に渡せる手紙と資料を作ってくれますか?
内容は社長と相談してください。出来上がったら僕にも見せてもらえますか?
もう理事には通さなくていいからね」
桐生「はい、かしこまりました」
「じゃあ、お願いしますね。今日はもう上がっていいですよ。お疲れさまでした」
夏「ちょっと!なんでだよ。桐生さんは俺の秘書なんですけど?」
「能力のないヤツに秘書なんか贅沢なんだよ」
「もう知らない!! 桐生さん、行きますよ!」と捨て台詞を残して出て行った。
夏を追いかけながらも、桐生さんは俺をちらっと見て笑って行った。
ははっ、ああ~疲れる。
ちょっと気が重いまま帰宅した。
莉子と桃香がもう夕飯を食べていた。
「桃香は今日は早かったの? 今から迎えに行こうと思ったのに」
莉子「学校の都合で1時間早く終わったんだって。だから塾も1時間早く帰らせたよ」
そうなんだ。「夏は?」
莉子「知らな~い。さっき帰ってたけど、また出かけたのよ。ごはん要らないんじゃないの」
「じゃあ、ご飯を食べることにしようか」
「桃香、今日は塾でどんなことを習ったの?」
「う~んとね。数学と国語だよ」
「ふ~ん、国語って、教科書の国語?」
「うん、でも教科書は5年生のを借りたんだ」
「はあ、なるほどね」——国語まで先をやってるんだ。
莉子「桃香はどんどん勉強が進んでるんだねえ。すごいねえ」
桃香が褒められて、えへへへと照れ笑いをしていた。
俺はそのまま食べて寝ることにした。今日は疲れた。
夜中、がさごそと気配がすると、夏が背中に張り付いていた。
ここは無視だ。甘やかさないぞ。
5
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~
芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する
早瀬佳奈26才。
友達に頼み込まれて行った飲み会で
腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。
あまりの不愉快さに
二度と会いたくないと思っていたにも関わらず
再び仕事で顔を合わせることになる。
上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中
ふと見せる彼の優しい一面に触れて
佳奈は次第に高原に心を傾け出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる