診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第7章 スタッフ強化作戦

120話 大学の学生寮・寮母

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 昨夜のズーム面接は、なんとアメリカ在住の女性外科医だった。

一年後に日本へ戻り、その時は岩城外科医と一緒に働きたいという。

――なんであいつはこんなに有名なんだ?

笑っちゃうな。知らないのは俺だけか?

今はアメリカで研修中だそうだ。名前は三澤由香さん(34)

寮も希望されたので、学生寮に一室確保。さぞ優秀なんだろうな。

岩城にはメールで報告しておいた。

続いてナースの面接。

子育て中の人で「あと2年で落ち着くので、今のうちに籍を置かせてほしい」との希望。もちろん即OKだ。

藤原 美月 28 ICU病棟 子育て中・パート希望。
経歴はICU勤務。もうそれだけで十分すぎる(笑)。

2号館では時短で働いてもらうことにした。

さらに助産婦さん。地方在住で、寮を希望された。学生寮でも良いとのことなのでOK。

これで待望の助産婦1名を確保。片山佳奈美さん(38)。とはいえ、あと2名は必要だな……。

昨日の最後に臨床工学士を5人採用し、大学の学生寮はすでに10部屋が埋まっていた。

そこにさらに2室決まり、残りは8室。心細くなってきた。

やはりICUナースのために寮を確保したい。

そして思う――やはり寮母さんが必要だ。

皆シフト勤務で買い物も難しく、疲れた身体で料理もままならない。

「夏、大学の学生寮は寮母を置いた方がいいんじゃないか?」

夏「そうだよね。西村主任の料理をあんなに皆が喜んでるのを見て、俺も驚いたよ」

「地方から出てきた人が多いから、家で待ってくれる人がいるだけで癒やされるんだと思う。
でも今の寮母は看護主任兼任。あれじゃ疲れるさ」

夏「じゃあどうするの?」

「20室もあるんだから夫婦で採用したらどうだ? 旦那さんは掃除中心。大変なら菜の花から応援を出せばいい。

朝食だけ作ってくれれば、あとは弁当がある。おかずやおやつを少し作ってもらえるなら最高だ」

夏「なるほど。地方から来て知り合いもなく、新しい職場で独りぼっち……。そこに声をかけてくれる人がいるだけで違うよね」

「そうだな。……三輪さんたちに知り合いを聞いてみよう。多分シニア夫婦が多いと思うが」

三日後。思わぬ話が舞い込んだ。

フーズで一緒に料理をしていた女性がいるという。

名前は植村真理子さん(48)。バツイチ、一人暮らし。

三輪さんいわく「料理上手」。――いいじゃないか。

面接に来てもらった。明るくてはつらつとした印象。

「大きな寮なら掃除のヘルプが欲しいですが、水回りをお願いできれば1人で回せます」

「パソコンも得意です」

条件は十分。サテの寮を1日見学してもらうことにした。

これで一件落着。

寮生たちよ、喜べ。――美味しいご飯が待っているぞ。

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