診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第7章 スタッフ強化作戦

121話 スタッフ強化作戦・始動

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 土曜日だけで、かなりのスタッフを採用することができた。

これはやはり感謝金制度のおかげだろう。

ズーム面接も含め、一気に応募者が殺到したのは、その効果に違いない。

看護部長たちは、ナースの面接を終える頃には疲れ果て、歩くのもやっとだったという。

――ふふ、申し訳ない。そこで翌日の日曜は、午後から来てもらうことにした。

花井部長も「もう大方の採用は済んだ、あとは任せる」と肩の荷を下ろしたようだった。

部長にとって一番の気がかりだった外科や麻酔科、産婦人科が決まったからだろう。

この日も朝から多くの応募者と面接を重ねた。

まず放射線技師、臨床検査技師の採用に取りかかる。

さらに夜には、地方からの希望者とズーム面接。

こうして面接は日曜から月曜へと、雪崩のように続いていった。




粘りに粘った甲斐あって、必要スタッフの九割を確保できた。

 ――すごいだろう? 誰かに自慢したくなる。(笑)

実際、夏と抱き合って「俺たち、やったな!」と声を上げた。

夏は感極まって涙ぐんでいた。

その勢いで社長にも報告の電話を入れた。

自分から掛けるなんて滅多にないことだ。

大学の学生寮、高額報酬、そして感謝金のバラまき――。

社長の決断がなければ、今ごろ採用率二割に届いたかどうかも怪しい。

電話口の社長は言った。

「素晴らしい。本当におめでとう。おかげで二号館のオープンに光が見えました。ありがとう」



喜びに浸っている暇はない。

次に取りかかるのは、組織づくりだ。

まず花井部長の外来を午前だけに縮小し、午後は新たに採用した医師たちの配置や運用を練ってもらうことにした。

もし内科が手薄になれば、サテから応援を出す――そこで白羽の矢が立ったのは、サテ寮に入った上間結衣先生だった。

次に気がかりなのは役職人事だ。これは早急に決める必要がある。

岩城に相談しよう。

仕事終わりに三十分だけ時間をもらった。人に聞かれたくなかったので、車の中で話すことにした。

「ごめん、忙しいのに呼び出して」

「いいさ。大事な話なんだろ? なんだ、早く言えよ」

「役職のことだよ。……実は、スタッフの九割がもう決まったんだ」

「はあ!? 嘘だろ、マジか。信じられねえ……そんなことがあるのか?」

「ふふ、あったんだよ」


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