診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第7章 スタッフ強化作戦

122話 岩城の友情

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 岩城を説得したい。

「それでね、俺としては岩城と川瀬を同等の部長にしたいんだよ。それでどう思うか知りたくてさ」

「その話は川瀬は知ってるの?」

「ううん、まだ言ってない。先に岩城に聞かないと始まらないんだよ」

「本当はもう決めてるんだろう?」へらっと笑いながら言われ、俺もつい笑ってしまった。

俺は外科のリストを見せた。

「これが今の外科医のリストなんだよ。好きなポストを用意するから言って」

リストを眺めながら岩城がつぶやく。

「へえ~アメリカ研修中の人もいるんだ。すげえな……」

「お前は世界中から乞われている人みたいだね。俺も恐れ入ったよ」

岩城「でもさ、佐久間先生は救急病院で部長だった人なんだよな?

それに速見先生も大先輩だから、俺がその上に立つわけにはいかないよ。

それにこの前の面接じゃ先輩まで来てくれたしさ。

俺は研究や手術ができればそれで十分だ。あとは後進を育てること。

むしろ人の上に立つと余計な仕事が増えるだろ?それは時間の無駄だよ」

「ふふふ、多分そう言うと思った」

「お前なあ~俺だって読んでるんだぜ。次の紙を見せろよ」

「あはは、敵わないなあ。じゃあ岩城が思い切りできるポストを考えるとだね。

温厚で経験豊かな佐久間先生を部長に、穏やかな速見先生を副部長にする。

この二人は結構気が合ってる感じがするんだよね。

それで岩城は〈主任外科医+研究ディレクター〉ってどうだ? 専念できると思うんだよ」

「ああ、いいぞ。それで川瀬は?」

「うん、もう産婦人科医が3人、助産婦も3人見つかったんだ。婦人科のエリアも大きいし、キャリアを考えても産婦人科の部長を頼みたいと思ってる」

「ああ、そうしてくれよ。ああ~良かった。ありがとうな」

「うん、じゃあ川瀬だけ先に部長にしてもいいか? 俺はそれを聞きたかったんだ」

「当たり前だろう?川瀬は前に出るタイプじゃないけど、技術はすごい。部長の器なんだよ」

「そうか、ありがとう。すごい評価をしているんだね。言っとこうか?喜ぶぞ~」

「いいよ、言わなくても。……話はそれだけか?」

「うん、時間を取ってくれてありがとう。助かった」

「じゃあ、もうすぐ手術だから行くよ。またな」

軽く手を振り、颯爽と戻っていった。

――あいつは、そういうやつなんだよな。

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