診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第7章 スタッフ強化作戦

129話 佐久間医師サイド・速見外科医と

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 会議室でのこと――速見先生に一刻も早く伝えたかった。

外科外来がちょうど途切れていたので、顔を覗かせると、にこっと笑ってくれた。

速見「先生、もう終わったんですか?」

佐久間「いま少しお話ししてもいいですか?」

「ああ~大丈夫ですよ。患者さんが切れたところです」

ナースに声をかけ、15分だけ二人の時間をもらった。

「実はね、今日の会議は2号館の人材についての話だったんです。

主に外科と、これから作る救急科との連携や病棟管理、医師の配置のことなど……。

内科とも協力していかねばならないんですよ」

速見先生は「ええ?」と驚いた顔。

「つまり……私が外科部長で、速見先生が副部長になるそうです」

「ええっ?? ……では岩城先生はどうなるんですか?」

「はい、私も同じことを聞きましたよ。すると“主任外科医兼研究ディレクター”になるそうです。

それと、岡野翔太先生(50歳)をご存じですか?」

「もちろんです。私の先輩ですよ。技術は一流です。しばらく海外にいらしたはずですが、こちらに来られるのですか?」

「ええ。面接を受けに来られ、その時に岩城先生ともお会いしたそうです。

それで、岩城先生のサブとしてチーフをお願いしたいとのことでした」

「なんてことだ……頭が追いつきません。

でも……岩城君本人がそれでいいと言ってるんですか?」

「そうなんですよ。それが一番驚きました。全部、彼の希望なんです」

「ああ~彼らしいですね。本当に欲がない。あれだけの実力がありながら、前に出ないんですよ。

人に譲ってしまう。前に雑用で研究の時間が減るのが惜しい、と言っていたことがあります。

まさかここまで徹底しているとは……。

実は、私をここに紹介してくれたのも彼なんです。大学で居場所を失って、辞めたいと思ったときに……。

争いごとも苦手でね。その時に院長を紹介してくれたんです。

おかげで今は毎日が天国ですよ」

「そうだったんですか。私も院長に拾っていただいて、天国のような毎日です。

妻のことまで世話してくださって……。それまでは復帰なんて無理だと諦めていました」

「じゃあ、今こそ私たちが頑張る時ですね」

「はい、一緒に頑張りましょう。ところで、履歴書をたくさん預かってきました。あとで見てくださいね」

「わかりました。楽しみですね」

ちょうど患者さんが来られた。

さあ――履歴書を開こう。どんな人が仲間になるのか、本当に楽しみだ。


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