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第7章 スタッフ強化作戦
136話 夏輝を見守って
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夏が帰宅したことで、しばらく色々考えていた。
そこへ管理課の山野さんから「相談がある」との連絡があり、院長室に来てもらった。
山野「すみません、突然お邪魔してしまって」
「いいですよ。何かありましたか?」
山野「実は2号館のことなんですが、私なりに色々調べてみました。パソコンでAIにも聞きまくったんですけど、分からないことだらけで……正直お手上げでした」
「偉いですね。そうやって自分で調べようとする姿勢は本当に素晴らしいですよ」
山野「この前、院長から“2号館の掃除スタッフは何人必要か”と聞かれたので試算してみたら、50人でも足りないかもしれないと分かって……。
まさか50人なんてと思ってシフトを組んでみたら、やっぱり足りない。
怖くなったんです。間違っているんじゃないかって」
俺は思わず笑顔になった。
「間違っていないですよ。私も試算したら50人くらいになりました。途方もない数ですよね。でもシフト勤務ですから、それだけ必要なんです。
技師もナースも助手も、どんどん増えて……正直、私も怖くなることがあります。つまり、それほど大変なんですよ」
山野「ああ、そうなんですね。……よかった。少し安心しました。それで、間違っていないならと思って、自分なりに組織図を作ってみたんです。拙いものですが、見ていただけますか?」
見せてもらった図には、頂点に院長、その下に管理課課長・山野。さらに2号館掃除主任、その下に各部署ごとのリーダー、その下に4~8名のスタッフ。
――見事すぎて、言葉を失った。
「山野さん、これは本当に素晴らしい。何も言うことはありません。
本来は私が用意すべきところなのに、スタッフ集めで手一杯で、管理の方まで手が回っていませんでした。
許してください」
「ええ?とんでもないです。私はただ形にしてみただけで、正しいかどうかを伺いたかっただけなんです」
「私はこれを最終案と認めます。確かに50人もいれば主任は必要だし、各部署にリーダーも欠かせない。間違いありません。この通りに進めてください」
山野「そうですか……良かった。ホッとしました」
「それでですね、山野さんに折り入ってお願いがあります。これはあなたにしかできないことです」
山野「お願い、ですか?」
「理事のことなんです。今、彼はすっかり自信を失っていて、やる気も出せずにいます。
芸術肌で本当に才能のある子ですが、現実的な実務は苦手で心が追い付いていないんです。
それでも何とか頑張ろうとしているのですが……今は限界に近い。
どうか山野さんの懐の深さで、理事を支えて、自信を取り戻させてやっていただけませんか?」
山野は静かにうなずいた。
「分かりました。私でよければ、いくらでもお手伝いします」
「ありがとうございます。実は、この素晴らしい組織図ですが……なかったことにしていただきたいのです。
代わりに、理事が自分で作れるように導いてやってほしい。彼自身の力を引き出して、自信につなげてほしいんです。私がやれば甘やかしにしかならない。だから、どうかお願いします」頭を下げた。
山野課長はしばらく考えたあと、真剣な表情で答えた。
「……私にできるか分かりません。でもやってみます。うまくいけばいいのですが」
「それで十分です。よろしくお願いします」
彼は深くお辞儀をして、部屋をあとにした。
――本当に申し訳ないお願いをしてしまった。でも、今は山野課長に託すしかない。
そこへ管理課の山野さんから「相談がある」との連絡があり、院長室に来てもらった。
山野「すみません、突然お邪魔してしまって」
「いいですよ。何かありましたか?」
山野「実は2号館のことなんですが、私なりに色々調べてみました。パソコンでAIにも聞きまくったんですけど、分からないことだらけで……正直お手上げでした」
「偉いですね。そうやって自分で調べようとする姿勢は本当に素晴らしいですよ」
山野「この前、院長から“2号館の掃除スタッフは何人必要か”と聞かれたので試算してみたら、50人でも足りないかもしれないと分かって……。
まさか50人なんてと思ってシフトを組んでみたら、やっぱり足りない。
怖くなったんです。間違っているんじゃないかって」
俺は思わず笑顔になった。
「間違っていないですよ。私も試算したら50人くらいになりました。途方もない数ですよね。でもシフト勤務ですから、それだけ必要なんです。
技師もナースも助手も、どんどん増えて……正直、私も怖くなることがあります。つまり、それほど大変なんですよ」
山野「ああ、そうなんですね。……よかった。少し安心しました。それで、間違っていないならと思って、自分なりに組織図を作ってみたんです。拙いものですが、見ていただけますか?」
見せてもらった図には、頂点に院長、その下に管理課課長・山野。さらに2号館掃除主任、その下に各部署ごとのリーダー、その下に4~8名のスタッフ。
――見事すぎて、言葉を失った。
「山野さん、これは本当に素晴らしい。何も言うことはありません。
本来は私が用意すべきところなのに、スタッフ集めで手一杯で、管理の方まで手が回っていませんでした。
許してください」
「ええ?とんでもないです。私はただ形にしてみただけで、正しいかどうかを伺いたかっただけなんです」
「私はこれを最終案と認めます。確かに50人もいれば主任は必要だし、各部署にリーダーも欠かせない。間違いありません。この通りに進めてください」
山野「そうですか……良かった。ホッとしました」
「それでですね、山野さんに折り入ってお願いがあります。これはあなたにしかできないことです」
山野「お願い、ですか?」
「理事のことなんです。今、彼はすっかり自信を失っていて、やる気も出せずにいます。
芸術肌で本当に才能のある子ですが、現実的な実務は苦手で心が追い付いていないんです。
それでも何とか頑張ろうとしているのですが……今は限界に近い。
どうか山野さんの懐の深さで、理事を支えて、自信を取り戻させてやっていただけませんか?」
山野は静かにうなずいた。
「分かりました。私でよければ、いくらでもお手伝いします」
「ありがとうございます。実は、この素晴らしい組織図ですが……なかったことにしていただきたいのです。
代わりに、理事が自分で作れるように導いてやってほしい。彼自身の力を引き出して、自信につなげてほしいんです。私がやれば甘やかしにしかならない。だから、どうかお願いします」頭を下げた。
山野課長はしばらく考えたあと、真剣な表情で答えた。
「……私にできるか分かりません。でもやってみます。うまくいけばいいのですが」
「それで十分です。よろしくお願いします」
彼は深くお辞儀をして、部屋をあとにした。
――本当に申し訳ないお願いをしてしまった。でも、今は山野課長に託すしかない。
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