診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第16章 光 ― スポットライトの向こうへ

315話 社長が?

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 翌日、月曜日。
芸能組も事務所スタッフも、病院スタッフも──みんな休みを取った。
そりゃあ、疲れただろうと思うよ。

俺と夏は朝礼で、皆さんにお礼を伝えた。
イベントが大成功だったことを報告し、心からの感謝を述べた。

多分、事務所スタッフが撮った録画がそのうち届くだろう。
それを楽しみにしよう。

夏は社長に報告するため、実家へ帰った。
──この先、どうなるんだろうねえ。

でも、こんなに大変なら、やっぱり今回限りで良かったような気がする。
これを月に2回もやったら、さすがに無理だよ。

病院スタッフも「1回限り」と聞いたからこそ、やりたがったんじゃないかな。
毎回じゃ、疲れるに決まってる。

昼過ぎ、夏が帰ってきた。
なんだかニヤニヤしてる。──褒められたのか?

「何だよ、なんかいいことでもあったのか?」
「すごいよ。早くメグちゃんに聞かせてやりたいよ」

「早く言えよ。なんだよ?」
「あのね、昨日、父たちがダンススタジオや音楽スタジオを見に来てたんだって」

「へえ~、気づかなかったよ」
「うん。他は見なかったらしいんだけど、それだけは確認したかったみたい」

「でね……えへへへ……」

莉子「あ~気持ち悪い。早く言ってよ、なんなのよ?」

夏「あのね、芸能組の出来次第で“発表の場”を作る必要があるか確認したかったらしいんだよね。
それで“合格”だったから──今度、グッズのショップだけじゃなくて、
ダンスや音楽の発表ができる“ライブ劇場”をどこかに用意するって言われた!!」


「えええ====っ!?」 莉子と二人で声を揃えた。


莉子「すごいじゃん!! 相変わらず社長はすごいねえ~。
きっぷの良さは世界一だよ」

「信じられないよ。また投資か?しかもライブ劇場?? マジか……」

莉子「じゃあ、それいつ発表するの?」

夏「それはやっぱり、事務所スタッフにちゃんと先に言わないと怒られるよ」
ははっ──「そりゃそうだ」

翌日、夏が事務所スタッフに伝えたら──みんな、ひっくり返っていた。
言葉が出なかったもん。俺、目撃者(笑)

きっと、頭の中でがーっとこれから先の仕事が浮かんだんだろうね。

──ザマーミロ。俺だって、ずーっとそうだったんだからな。

事務所は、また人を採用しないといけない。

舞台装置などのプロを採用するって言ってたのに、
しかも、それは“別会社を作る”になるらしい。

事務、責任者、作業のプロ──全部一から採用する必要がある。
──凄すぎるだろう?

ライブ劇場を作るとなると、責任者、掃除スタッフ、運営スタッフも必要。
自販機だけってわけにはいかないだろうし。

多分、カフェくらいは作るよね。
すると厨房も必要になる。

照明や音響設備、舞台、楽屋──全部だ。

今の事務所スタッフも、大幅に増やさないといけない。
すると、机も増やすことになる。

──莉子のアトリエはどうなるんだろう?
他に追いやられたりしてね。

ああ~もう、俺だって頭がおかしくなりそうだよ。

俺は産業医の資格もあるから、
もしかしたら新たに採用された人たちの、健康診断を担当するかもしれない。

──みんな、本館に来てもらおうっと。

でも、全然莉子や夏と過ごす時間がないよ。

──どうしよう?

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