診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

文字の大きさ
320 / 357
第17章 夏輝・人気と自由と……

318話 軽井沢にGO!・1

しおりを挟む
 次々と軽井沢の宿のサイトを見ていたんだけど──

10分もすると、莉子が宣言した!

「私、コンドミニアムやめた!だってコップ一個から洗わないといけないんだもん。
そんなの休んだ気がしないもん。これ見てよ、すごく素敵なホテルがあるんだよ」

夏と顔を見合わせて笑った。

「ちょうど俺も、コンドミニアムは想像とだいぶ違うのかな?と思ってたんだよね」

夏「あーずるい。俺だって、最初に見た一軒からして違うかもって思ってたんだからねえ……」

──夏がちょっと頬を膨らませた。
ふっ、結局同じだろうが‥‥‥。

莉子「夏と春ちゃんなんて、思いっきり贅沢好みなんだから、所詮コンドミニアムなんて合うわけないもん」

──ああ~、言われてしまった。
まあ、そうなんだけどさ。

夏:「じゃあ、莉子は気に入ったところがあったの?」

莉子:「もちろん、もうここに決めました!見てください!」

二人で莉子のパソコンを覗き込んだ。

──デザインがやたらにおしゃれだねえ。
モダンだけど、木を使っているところがいろいろあって、秘密めかしてていい感じ。

それでいて、外から見れば高級なマンションみたいなんだよね。
中の豪華さが段違いだった。これを見ると、他が霞んで見える。

夏「確かにここは良いよ。だけど夕食がイタリアンだから、お兄さんはダメでしょう?」

「うん。俺は夕飯は会席料理が良いよ。だから外に食べに行こうよ。
あっちこっち外食して回っても面白いんじゃない?」

莉子と夏「賛成!」

夏「じゃあ、俺が部屋の予約をするから、ちょっと待ってて」
それから10分ほど、見比べていたようだけど──

夏「はい、取りました。お兄さんたちには最上階のスイート。俺も同じく最上階のスイートにしました」

「おっ、悪いね。いいの?スイートなんてさ……」

莉子「わー楽しみ!それにここ、買い物にも便利そうだよ。もう楽しくなってきた!」

夏「いっぱい働いたからさ、いいんじゃない?コンサート前からずっとみんな大変だったし」

「エリナさんに連絡して、ホテルに荷物送ってもらおうか?」

莉子「うん、お願いします。私おしゃれしたいもん」

「わかった。じゃあ、桃香の分もね。学校と塾とそろばんは休むって連絡しておいてくれない?」

莉子「OK~」

夏「じゃあ、俺、新幹線の切符を取っておくよ。レンタカーも頼んでおくね」

「うん、楽しみだねえ。でもさ、今回はみんな変装しないとダメだよ。俺はキャップと伊達メガネだな」

夏「俺も……あっ、かつらを買おうかな?」

莉子「そろそろ買っておいた方がいいかもね。ロングヘアーにしたら?ぷっ」

夏「莉子もね。今のままじゃ莉子ってバレて、お兄さんと俺と桃香でバレバレだよ。
別行動するしかないんだからね。席を分けようか?」

「それも良いかもね。ちょっとだけ離れればいいんじゃない?
というか、グリーンにしてくれたらぐっと楽になるよ」

夏「了解です。グリーンにします」

「じゃあ、俺は夕飯の和食を予約しておくからさ」

──こんな感じで、あっという間に決まった。
良かった!

スポンサーがいるって、こんなに楽ちんなんだな(笑)

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『続・聖パラダイス病院』

菊池昭仁
現代文学
『聖パラダイス病院』の続編です。こんな病院なら入院生活も悪くはありません。

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

網代さんを怒らせたい

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」 彼がなにを言っているのかわからなかった。 たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。 しかし彼曰く、これは練習なのらしい。 それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。 それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。 それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。 和倉千代子(わくらちよこ) 23 建築デザイン会社『SkyEnd』勤務 デザイナー 黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟 ただし、そう呼ぶのは網代のみ なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている 仕事も頑張る努力家 × 網代立生(あじろたつき) 28 建築デザイン会社『SkyEnd』勤務 営業兼事務 背が高く、一見優しげ しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く 人の好き嫌いが激しい 常識の通じないヤツが大嫌い 恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。

純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~

芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する 早瀬佳奈26才。 友達に頼み込まれて行った飲み会で 腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。 あまりの不愉快さに 二度と会いたくないと思っていたにも関わらず 再び仕事で顔を合わせることになる。 上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中 ふと見せる彼の優しい一面に触れて 佳奈は次第に高原に心を傾け出す。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

処理中です...