診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第18章 回復と未来を目指して

347話 本館大改造

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 昨日、花井部長に指摘された件について、早速夏と桐生さんが社長の元に行った。

社長「もう?早いなあ~。整形を分ければいいとは前から建築家に言われてたんだけどさ。
本館横の土地が欲しくてずっと交渉しているんだけど、譲ってくれないんだよねえ。

やっぱり病院は廊下で繋がっていないと、いろいろと面倒なんだよ。
だから、今の建物の中で何とか出来る方法を考えて欲しいんだ。

例えば住居ビルの屋上に莉子さんのアトリエを増設すれば、2階が全部空くだろう?
それから本館の5階もほとんど外来に変えて良いよ。

だから今の中でどうやりくりすれば外来を増やせるか、考えて欲しいんだ。
隣の敷地はまだ取得まで時間がかかりそうだからさ」


夏「社長の話はそういうことだって……」
院長「ふ~ん、なるほどね。じゃあ、先に“莉子大明神”に頼むのが第一だね」

莉子を院長室に呼んだ。夏と桐生さんも同席だ。
莉子はドアを開けるなり、びくっとしていた。

莉子「え?何事?こわいなあ……」
院長「あのさ、莉子でないと出来ないことがあって、お願いがあるんだよ」

莉子「えー、もう怖いから早く言ってよ」
院長「うちの2階のアトリエなんだけど、屋上に新たに建物を増設するから、そこに引っ越してもらえないかな?」

莉子「そんなこと?いいよ。びっくりした。無くせって言われたらどうしようかと思ったよ」
皆で目を合わせて、ほっと頬笑んだ。

院長「莉子、場所を変えてごめんね。もうそれしかないんだよ。今2号館で医者をいっぱい採用したのはいいんだけど、もっと外来の診察室を作らないと“医師が勿体ない”って言われててさ。まあ、その通りなんだけどね」

莉子「いいよ。やって。後は任せるから好きなようにやってください」

そういうわけで、屋上に建物を建てるのはOKと夏から社長に伝えてもらった。

あとは設計事務所の人に、増設する診察室の相談をしたいとお願いした。
すると「明日行きます」とのこと。早いな。



莉子のアトリエはプレハブだけど、十分に出来ると言われた。
部屋の奥には絵の倉庫も作るから影響がないように、24時間換気と空調が出来るシステムを入れるそうだ。
さらに天井には厚い断熱材を入れるとのこと。
もちろん水回りも完備。これで心配はない。

空いた2階のアトリエについては、中の部屋割りを替えて、泌尿器科と外来診察室2室、処置室1室なら作れると言われた。
ただし待合室や静養室が必要だから、それ以上は無理だそうだ。

移動計画
•2号館2階・泌尿器科 ⇒ アトリエ2階へ
•2号館2階・循環器研究室 ⇒ 本館5階・宿直室へ移動
•本館4階・健康診断科/皮膚科/フットケア/処置室 ⇒ 本館5階へ移動
•本館5階のキッチン ⇒ 職員休憩所に変更

循環器の研究室は新築だったから、宿直室だとブーブー言われそうだな。
うんと高級な雰囲気に変えてもらうしかない。

それに1階、2階、3階、4階と、あっちこっちを詰めて新設した。
これで花井部長から言われた10室が用意出来た。ふう……。

診察室の振り分けは、全部花井部長にお願いしよう。

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