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2-3 兄、宰相 姉、公爵夫人 ……俺、門番③
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夜、宮廷からの帰路に着く貴族たちの馬車群。その中には、神太郎が乗っているアルサンシェ家の馬車もあった。
「流石、公爵家。いい馬車だな」
豪奢な箱馬車に揺られ、窓の外を眺める平民神太郎。こんな機会、少なくとも前の世界ではあり得なかった。姉を気にせず素直に堪能する。
「こらこら、遊ばせるために乗せてるんじゃないわよ」
「いいじゃん、少しぐらい。それより何で付いてきた? ルメシア」
次いで、彼は姉の隣にちゃっかり座っているルメシアを見た。この件には無関係のはず。
「ケルヴェイン公爵家の私も乗っていれば、下手に手出しは出来ないでしょう?」
「危険だぞ」
「これでも北衛長を務めているのよ。なんてことないわ」
彼女の献身的な奉仕。相変わらず褒めたくなる心意気だ。千満も同感のよう。
「本当、いい子ねー。神太郎、彼女を大切にしなさいよ」
「え? いえ、そういう関係ってわけじゃ……!」
「もう素直になりなよー。普通、仕事でもないのにこんな危険なことしないでしょう?」
正論を前に、ルメシアは恥ずかしそうに目を逸らした。
しばらくして、馬車は暗い路地に差し掛かる。人気もなく、明かりもない。敵が潜んでいても気付けないだろう。襲撃には格好の場所だ。何でこんなところを通る?
「何でこんなところを通る?」
「早く家に着きたいじゃん」
こちらの問いにそうあっけらかんと答える姉を弟は恐ろしくなった。
と、同時に……、
「うわぁ!?」
突然、激しい閃光と爆風が馬車を襲った。身体は揺さぶられ、光が目を眩ませてくる。ルメシアと千満は互いに抱き合って身を護り、神太郎はドアと天井に手を当て耐え抜く。それでも衝撃は手を緩めることなく、馬車を横転させるに至った。
「あーあ、ひでーな……。大丈夫か?」
神太郎の問いに、女たちは力強く頷く。姉はともかく、ルメシアも肝が据わっているようで彼は安心した。
これは間違いなく敵の攻撃だろう。しかも、予想以上に手段を選んでこなかった。どれだけ恨まれているのかと、神太郎は呆れてしまう。
それはさておき、護衛の出番である。
「さて、仕事をしますか」
馬車の車内から宙に飛び出す神太郎。それを出迎えたのは……、
大量の魔術の光弾!
そして着弾!
二度目の爆発は、この路地一帯を一瞬昼間にした。
馬車の中から憂う顔を出すルメシアに、それを引っ込ませる千満。やがて煙が収まってくると、物陰からフードを被った男たちが出てきた。
今のところ確認出来るだけで七人。彼らは神太郎が爆炎の中に消えたのを認めると、次のターゲットである馬車に集中した。慌てずじっくりと距離を詰めていく。油断を見せないところから、暗殺の玄人というところか。
だが、そんな彼らでも全く気付かなかった。
「無茶苦茶するなぁ、君ら」
突然、背後から声を掛けられる刺客の一人。驚いて振り向けば、すぐ目の前にいたのは無傷健在の神太郎。
刺客、慌てて掌を向ける。先ほどの魔術の光弾を放とうとしたのだろう。だが、その前に握手だ。神太郎はその掌を掴み返した。
「今の魔術だろう? 俺はその辺疎くてな、魔術も全然使えないんだ」
そして握り締めた。力強く。
「ぅああああああああああああああああああ!」
あまりの激痛から悲鳴を上げる刺客。実のところ、神太郎は大して力は入れていないのだが、彼とこの世界の人間とでは身体能力に大きな差があるらしい。実際、先ほどの光弾攻撃も彼には全く効いていなかった。
「どうした? 魔術にも膂力を増幅させる類があるんだろう? それを使ってみろよ」
神太郎はそう助言するも、相手には聞こえていない模様。もしかして使えないのかもしれない。痛みのせいか、身につけていないのか……。
どちらにしろ、たった一人に時間を掛けるわけにもいかない。神太郎はそのまま残った片手で相手の首を打ち、気絶させた。
「少し眠ってろ」
マンガでよくあるヤツだ。一度やってみたかったと、嬉々と打ち込んだ神太郎だったが……、
「……あれ?」
倒れた相手が息もしていなさそうだったので、少し心配になった。だが、彼ばかりに構っているわけにはいかない。
神太郎がこの男をおちょくったのは、他の刺客たちの意識を自分に向けさせるため。お陰で、彼らは神太郎の排除を最優先事項に選んでくれた。残りの暗殺者たちが一斉に襲い掛かってくる。
まずは……また光弾だ!
「またかよ」
同じ手にガッカリする神太郎。何発も彼に着弾するも、どれも擦り傷すら作れていない。だが、しばらくして効かないことに気づいてくれると別の手を選んでくれた。一人が短剣で接近戦を挑んできたのである。
丁度いいと、神太郎はもう一つやってみたかったことを試す。
真剣白刃取りだ。
そして、鳴り響くは楽器の音色のような金属音……。
それは実にいい音だった。彼は見事に両手でその短い白刃を受け止めてみせたのだ。……尤も、その瞬間刃が粉々に砕けてしまったが。
「はぁ!?」
人力で砕けたのは神太郎も驚いたが、相手はもっと驚いていた。
「お、オルベラン鋼だぞ、これ!」
その刺客の台詞から察するに、どうやら特別な素材だったよう。値が張るものだったとしたら同情するが、これも自業自得である。神太郎がオマケの腹パンをすると、相手は地べたに伏せて悶絶した。
この圧倒的な実力差は神太郎も分かっていた。それでも異世界特有の戦い方を知るのも勉強になるだろうと考えていたのだが、この分ではもう期待出来そうにもない。彼もあとは一気に片付けることにする。
三人目には正拳突き!
四人目には後ろ蹴り!
五人目にはビンタ!
六人目にはジャーマンスープレックス!
七人目には卍固め!
それぞれにそれぞれを打ち込むと、それぞれは仲良く失神した。
「これで終わりかな?」
一応、他に刺客はいないかと周りを見回す神太郎。一方、馬車からはルメシアと千満が顔を出してきた。
「大丈夫!? 神太郎!」
「は~い、ご苦労様~」
気遣ってくれる上司に、気遣ってくれる姉。彼にとってありがたかいものであるが、少し無用心でもある。
「おい、まだ危険だぞ」
「いつまでもあんな中にいられないわよ」
姉がそう言いながら横転した馬車の上に仁王立ちした時だった。
「うおおおおおおおおお!」
その背後から急襲! 潜んでいた刺客が襲い掛かったのだ。
「あ」
「お姉様!?」
堪らず憂いの声を上げてしまう神太郎とルメシア。………………尤も、神太郎のは刺客への憂いだが。
「うりゃあああ!」
千満が咄嗟にしたのは、退避ではなく……後ろ回し蹴り!
長いスカートの中から現れた美しい素足が鞭のようにしなり、その先のハイヒールが刺客の顎を捉える。激しく脳を揺さぶられ、棒立ちを強いられる刺客。そこに、
「はあああああああああ!」
彼女の必殺の連打!
正拳、裏拳、前蹴り、鉤突き、膝蹴り、底掌、足刀、双手突き……。数え切れない連打が無防備の刺客を襲う。それを唖然と見つめるルメシアと、やってしまったかと呆れる神太郎。
遂には一本貫手突きまで使い出した。それ以上はいけないと、弟は慌てて姉を後ろから羽交い絞めにする。
「やり過ぎだ、姉ちゃん! 死んじまうぞ」
「殺され掛けたのよ!?」
「死んだら首謀者が分からなくなるだろう」
そう窘めるも、千満の怒りは収まらず。彼女はやられたら徹底的にやり返す性質だったのだ。恐らく、この刺客が最も重症だろう。護衛を無視して真面目に標的だけを狙った優秀な刺客だったのに、結局、一番割を食った形である。彼に同情の念を禁じえない。
「な? 姉ちゃんに護衛なんていらなかっただろ?」
そして、神太郎が拳の師匠である姉を取り押さえながらルメシアにそう振ると、彼女も今度は黙って頷いてくれたのであった。
―兄、宰相 姉、公爵夫人 ……俺、門番・完―
「流石、公爵家。いい馬車だな」
豪奢な箱馬車に揺られ、窓の外を眺める平民神太郎。こんな機会、少なくとも前の世界ではあり得なかった。姉を気にせず素直に堪能する。
「こらこら、遊ばせるために乗せてるんじゃないわよ」
「いいじゃん、少しぐらい。それより何で付いてきた? ルメシア」
次いで、彼は姉の隣にちゃっかり座っているルメシアを見た。この件には無関係のはず。
「ケルヴェイン公爵家の私も乗っていれば、下手に手出しは出来ないでしょう?」
「危険だぞ」
「これでも北衛長を務めているのよ。なんてことないわ」
彼女の献身的な奉仕。相変わらず褒めたくなる心意気だ。千満も同感のよう。
「本当、いい子ねー。神太郎、彼女を大切にしなさいよ」
「え? いえ、そういう関係ってわけじゃ……!」
「もう素直になりなよー。普通、仕事でもないのにこんな危険なことしないでしょう?」
正論を前に、ルメシアは恥ずかしそうに目を逸らした。
しばらくして、馬車は暗い路地に差し掛かる。人気もなく、明かりもない。敵が潜んでいても気付けないだろう。襲撃には格好の場所だ。何でこんなところを通る?
「何でこんなところを通る?」
「早く家に着きたいじゃん」
こちらの問いにそうあっけらかんと答える姉を弟は恐ろしくなった。
と、同時に……、
「うわぁ!?」
突然、激しい閃光と爆風が馬車を襲った。身体は揺さぶられ、光が目を眩ませてくる。ルメシアと千満は互いに抱き合って身を護り、神太郎はドアと天井に手を当て耐え抜く。それでも衝撃は手を緩めることなく、馬車を横転させるに至った。
「あーあ、ひでーな……。大丈夫か?」
神太郎の問いに、女たちは力強く頷く。姉はともかく、ルメシアも肝が据わっているようで彼は安心した。
これは間違いなく敵の攻撃だろう。しかも、予想以上に手段を選んでこなかった。どれだけ恨まれているのかと、神太郎は呆れてしまう。
それはさておき、護衛の出番である。
「さて、仕事をしますか」
馬車の車内から宙に飛び出す神太郎。それを出迎えたのは……、
大量の魔術の光弾!
そして着弾!
二度目の爆発は、この路地一帯を一瞬昼間にした。
馬車の中から憂う顔を出すルメシアに、それを引っ込ませる千満。やがて煙が収まってくると、物陰からフードを被った男たちが出てきた。
今のところ確認出来るだけで七人。彼らは神太郎が爆炎の中に消えたのを認めると、次のターゲットである馬車に集中した。慌てずじっくりと距離を詰めていく。油断を見せないところから、暗殺の玄人というところか。
だが、そんな彼らでも全く気付かなかった。
「無茶苦茶するなぁ、君ら」
突然、背後から声を掛けられる刺客の一人。驚いて振り向けば、すぐ目の前にいたのは無傷健在の神太郎。
刺客、慌てて掌を向ける。先ほどの魔術の光弾を放とうとしたのだろう。だが、その前に握手だ。神太郎はその掌を掴み返した。
「今の魔術だろう? 俺はその辺疎くてな、魔術も全然使えないんだ」
そして握り締めた。力強く。
「ぅああああああああああああああああああ!」
あまりの激痛から悲鳴を上げる刺客。実のところ、神太郎は大して力は入れていないのだが、彼とこの世界の人間とでは身体能力に大きな差があるらしい。実際、先ほどの光弾攻撃も彼には全く効いていなかった。
「どうした? 魔術にも膂力を増幅させる類があるんだろう? それを使ってみろよ」
神太郎はそう助言するも、相手には聞こえていない模様。もしかして使えないのかもしれない。痛みのせいか、身につけていないのか……。
どちらにしろ、たった一人に時間を掛けるわけにもいかない。神太郎はそのまま残った片手で相手の首を打ち、気絶させた。
「少し眠ってろ」
マンガでよくあるヤツだ。一度やってみたかったと、嬉々と打ち込んだ神太郎だったが……、
「……あれ?」
倒れた相手が息もしていなさそうだったので、少し心配になった。だが、彼ばかりに構っているわけにはいかない。
神太郎がこの男をおちょくったのは、他の刺客たちの意識を自分に向けさせるため。お陰で、彼らは神太郎の排除を最優先事項に選んでくれた。残りの暗殺者たちが一斉に襲い掛かってくる。
まずは……また光弾だ!
「またかよ」
同じ手にガッカリする神太郎。何発も彼に着弾するも、どれも擦り傷すら作れていない。だが、しばらくして効かないことに気づいてくれると別の手を選んでくれた。一人が短剣で接近戦を挑んできたのである。
丁度いいと、神太郎はもう一つやってみたかったことを試す。
真剣白刃取りだ。
そして、鳴り響くは楽器の音色のような金属音……。
それは実にいい音だった。彼は見事に両手でその短い白刃を受け止めてみせたのだ。……尤も、その瞬間刃が粉々に砕けてしまったが。
「はぁ!?」
人力で砕けたのは神太郎も驚いたが、相手はもっと驚いていた。
「お、オルベラン鋼だぞ、これ!」
その刺客の台詞から察するに、どうやら特別な素材だったよう。値が張るものだったとしたら同情するが、これも自業自得である。神太郎がオマケの腹パンをすると、相手は地べたに伏せて悶絶した。
この圧倒的な実力差は神太郎も分かっていた。それでも異世界特有の戦い方を知るのも勉強になるだろうと考えていたのだが、この分ではもう期待出来そうにもない。彼もあとは一気に片付けることにする。
三人目には正拳突き!
四人目には後ろ蹴り!
五人目にはビンタ!
六人目にはジャーマンスープレックス!
七人目には卍固め!
それぞれにそれぞれを打ち込むと、それぞれは仲良く失神した。
「これで終わりかな?」
一応、他に刺客はいないかと周りを見回す神太郎。一方、馬車からはルメシアと千満が顔を出してきた。
「大丈夫!? 神太郎!」
「は~い、ご苦労様~」
気遣ってくれる上司に、気遣ってくれる姉。彼にとってありがたかいものであるが、少し無用心でもある。
「おい、まだ危険だぞ」
「いつまでもあんな中にいられないわよ」
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「うおおおおおおおおお!」
その背後から急襲! 潜んでいた刺客が襲い掛かったのだ。
「あ」
「お姉様!?」
堪らず憂いの声を上げてしまう神太郎とルメシア。………………尤も、神太郎のは刺客への憂いだが。
「うりゃあああ!」
千満が咄嗟にしたのは、退避ではなく……後ろ回し蹴り!
長いスカートの中から現れた美しい素足が鞭のようにしなり、その先のハイヒールが刺客の顎を捉える。激しく脳を揺さぶられ、棒立ちを強いられる刺客。そこに、
「はあああああああああ!」
彼女の必殺の連打!
正拳、裏拳、前蹴り、鉤突き、膝蹴り、底掌、足刀、双手突き……。数え切れない連打が無防備の刺客を襲う。それを唖然と見つめるルメシアと、やってしまったかと呆れる神太郎。
遂には一本貫手突きまで使い出した。それ以上はいけないと、弟は慌てて姉を後ろから羽交い絞めにする。
「やり過ぎだ、姉ちゃん! 死んじまうぞ」
「殺され掛けたのよ!?」
「死んだら首謀者が分からなくなるだろう」
そう窘めるも、千満の怒りは収まらず。彼女はやられたら徹底的にやり返す性質だったのだ。恐らく、この刺客が最も重症だろう。護衛を無視して真面目に標的だけを狙った優秀な刺客だったのに、結局、一番割を食った形である。彼に同情の念を禁じえない。
「な? 姉ちゃんに護衛なんていらなかっただろ?」
そして、神太郎が拳の師匠である姉を取り押さえながらルメシアにそう振ると、彼女も今度は黙って頷いてくれたのであった。
―兄、宰相 姉、公爵夫人 ……俺、門番・完―
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